【医師監修】妊娠20週の妊婦・胎児の状態は?症状と注意点!性別はわかる?

妊娠20週に入ると妊婦としての生活にも慣れてくる頃ですね。この時期、妊婦さんやお腹の中の赤ちゃんはどんな状態なのでしょう。妊娠20週での胎児の成長と妊婦さんにあらわれやすい症状、妊娠生活で注意して欲しいことを紹介します。また赤ちゃんの性別についても説明します。

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専門家監修
カズヤ先生
現在11年目の産婦人科医です。国立大学医学部卒業。現在は関西の総合病院の産婦人科にて勤務しています。本職の都合上、顔出しできませんが、少しでも多くの方に正しい知識を啓蒙していきたいと考えています・・・
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Contents
目次
  1. 妊娠20週ってどんな時期?
  2. 妊娠20週の妊婦さんの状態は?
  3. 妊娠20週の胎児の状態は?
  4. 妊娠20週、胎児はどのくらい成長するの?
  5. 妊娠20週で性別はわかる?
  6. 妊娠20週であらわれる症状とは
  7. 妊娠20週目における注意点とは
  8. 妊娠20週目で流産の危険はある?
  9. 妊娠20週目をどう過ごす?
  10. 妊娠20週目は妊婦を楽しむ時期

性別はいつ決まるの?

受精した時点で胎児の性別はすでに決まっています。そして妊娠9週目あたりから性別としての差がでてきます。その後、妊娠11週頃までそれぞれの性別に向かって成長していきます。ただこの時点で性別を判定できるかというとそうではありません。

性別が判定できるようになるのは妊娠16週頃からと言われていますが、一般的に妊娠21~25週頃にわかったという人が多いようです。つまり妊娠20週目で性別が判定できた場合、わりと早い時期にわかったと言えるでしょう。

カズヤ先生

産婦人科医

性別がわかるのは、エコー検査時の胎児の体勢や性別にもよります。一般的に男児の方がわかりやすいです。

性別はどうやってわかるの?

胎児の性別を判定する一般的な方法はやはりエコー画像です。性別は圧倒的に男の方がわかりやすく、足の間にピーナッツ状のものが見えたら男の子と判定されます。女の子は少しわかりづらく太ももの間に木の葉状のものが見えたら女の子の可能性が高くなります。ただ胎児の位置や向きによっては見えないこともあります。

また性別がわかっても教えないという病院もあります。性別を知りたい場合は前もって病院側に伝えておくと良いでしょう。

カズヤ先生

産婦人科医

男児の外性器が体勢によって隠れていると、女性器のように判別してしまうこともあり、数回の判定が必要です。

性別判定の確実性

生まれてきた赤ちゃんの性別が判定してもらったのとは違ったという話をたまに聞きます。これは途中で性別が変わったわけではありません。例えば画像の角度でうまい具合に男の子のシンボルが隠れていたり、へその緒を男の子シンボルと間違えてしまったりして起こるようです。いくらエコーの精度が上がったとしても性別判定は確実ではないのです。

ただ性別がどちらであっても可愛い我が子です。もし生まれてきた赤ちゃんの性別が判定してもらった性別と違っていたとしても笑い話にするくらいがちょうどいいでしょう。

(性別判断についてもっと詳しく知りたい方は以下の記事を参考にして下さい)

妊娠中、赤ちゃんの性別はいつわかる?どのように判断するの?体験談も! | AKANBO[あかんぼ]

妊娠20週であらわれる症状とは

出典:https://www.pinterest.jp/pin/639863059549947262/

妊娠20週になると今まであったつわりのつらさがなくなったことで初めて気になってくる症状もあります。

妊娠高血圧症候群

妊娠高血圧症候群は、妊娠による高血圧に関連するいろいろな病気の総称です。以前は妊娠中毒症とも呼ばれていました。妊娠20週~産後12週までの期間で高血圧になった場合、妊娠高血圧症候群と診断されます(※2)。初産である妊婦さんや高齢の妊婦さん、またもともと高血圧や腎疾患、糖尿病などを患っている妊婦さんや肥満気味の妊婦さんに多い症状です。また血縁者に妊娠高血圧症候群になった人がいる場合は注意が必要です。

妊娠高血圧症候群になると血流が悪くなり、子宮や胎盤へ血液が届きにくくなります。胎児は胎盤から栄養をもらっているので、胎児の栄養不足や酸素不足に繋がり胎児の発育不全や低体重児出産の恐れも出てきます。自覚症状が乏しく突然発覚することもあります。また今のところ原因がわかっていないため、予防には体重管理と規則正しい生活習慣が何よりの方法でしょう。

カズヤ先生

産婦人科医

妊娠高血圧症候群のリスクファクターとしては、年齢、肥満、初産婦、多胎妊娠、既往歴として高血圧、糖尿病、甲状腺疾患、などがわかっています。

腰痛

お腹が大きくなってくると妊婦さんにかかる負担も大きくなってきます。そこで出てくる症状が腰痛です。またリラキシンというホルモンの影響で骨盤などの靭帯が緩むことも腰痛になる原因の一つです(※3)。同じ理由で腰や足の付け根が痛むこともあります。リラキシンの作用は出産に必要不可欠で、それに伴う腰痛は妊婦さんには避けて通れない道でもあります。

けれどできるだけ症状を抑えるために重いものを持たない、長時間同じ姿勢で過ごさないなど自分でやれることはあります。また骨盤ベルトを利用したり、眠る時の体勢を工夫したりすることで症状を緩和することができます。