陣痛がこない!こない原因は?促す方法とストレスとの付き合い方

【医師監修】臨月になっても陣痛がこない!と悩むお母さんは多くいると思います。予定日当日になってくるはずの陣痛がこないとなると不安になりストレスにもなってきますよね。そういった場合の、陣痛を促す方法とストレスとの付き合い方について紹介していきます。

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専門家監修
カズヤ先生
現在11年目の産婦人科医です。国立大学医学部卒業。現在は関西の総合病院の産婦人科にて勤務しています。本職の都合上、顔出しできませんが、少しでも多くの方に正しい知識を啓蒙していきたいと考えています・・・
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Contents
目次
  1. 予定日なのに陣痛がこない?!
  2. こない陣痛に対して募る不安
  3. 陣痛がこない原因は!?
  4. こない陣痛を促す方法(基本)
  5. こない陣痛を促す方法(応用)
  6. 食事に気をつければ陣痛はくる!?
  7. 陣痛促進剤は必要!?
  8. 陣痛は赤ちゃん次第
  9. 予定日に陣痛がこないのは異常!?
  10. 陣痛がこないストレスとの付き合い方
  11. とにかくリラックスしてゆっくり待つ

カズヤ先生

産婦人科

現在、科学的根拠のある陣痛を促す方法は、産婦人科における分娩誘発法である子宮頸管への器械的刺激、あるいは投薬による薬理的作用、この二つしかありません。
闇雲に陣痛促進を行うことは出来ず、予定日超過、微弱陣痛、前期破水などの適応があり、産婦人科医師の判断に委ねることになります。

陣痛促進剤は安全!?

陣痛促進剤は、きちんと管理して正しく使えば安全です。しかしなぜか世間では陣痛促進剤に対するイメージが良くないですよね。過去に病院側の管理状況が悪く、促進剤を正しく使わなかったために医療事故を起こしてしまったケースも実際にありました。そういったメディアからの印象もあり、未だに陣痛促進剤に対する悪いイメージが根付いているのです。

こない陣痛に対して医療措置を実施するタイミング

出産予定日を超過すると胎盤の機能が低くなり、自然分娩する事に対するリスクが出てきます。促進剤は、医師が自然に分娩する事で危険な状態になると判断した時に少量から使うものです。促進剤での出産に対して人工的な印象を持たれがちですが、実際には自然な分娩のきっかけとなる場合もあるため、一概に人工的とは言えません。

陣痛促進剤以外の医療措置

陣痛促進剤以外の医療措置として帝王切開という方法があります。こちらも自然分娩で危険と判断し、かつ手術に耐えられる体力がお母さんにあると医師が判断した場合にとられる措置です。帝王切開には予定帝王切開と緊急帝王切開があり、あらかじめ帝王切開が必要とされていたものと出産直前になって帝王切開が必要と医師が判断をしたものとに分かれます。

予定帝王切開の場合は、妊娠期間中から自然分娩は不可能と判断されていて、すでに手術時期や流れ等の予定が組まれているものです。緊急で帝王切開になるのは、促進剤の効果がまったくなかったり、赤ちゃんが低酸素状態のような危険な状態になっている場合に限ります。

カズヤ先生

産婦人科

最終的に分娩を完遂させる方法としては帝王切開になります。上記のように、母体および胎児の状態を考慮し、何らかの方法で分娩を終了させることをターミネーションと言います。
条件は様々ですが産婦人科医師の判断になります。
赤ちゃんを元気に産ませる、母体を危険に晒さないという意味において、日本の周産期医療は世界の中でもトップクラスに優秀です。

陣痛は赤ちゃん次第

結局、陣痛はどんな時に起こるのか?という疑問が生じてきますが、はっきりとは分かっていません。非科学的かもしれませんが、赤ちゃんが「よし、出るぞ」と判断したタイミングで陣痛が始まるということです。

実際、出産は赤ちゃんが意思を持って命がけで外に出てきます。そのためにお腹の中で体力を温存し、十分に体力をつけてからでないと出産には至らないので、赤ちゃんの健康状態と陣痛には密接な関係があるのです。

予定日に陣痛がこないのは異常!?

多くのお母さんは、出産予定日に陣痛がこないと不安を感じます。しかしそもそも予定日ぴったりに生まれるのは20人に1人と言われているのです。出産のタイミングは赤ちゃんのタイミングということがよく分かりますよね。

陣痛がこないのには赤ちゃん側の理由があるので、宿主であるお母さんが赤ちゃんの気持ちを受け取ってあげてください。予定日なのになかなか陣痛がこないことに焦らず、どんと構えておきましょう。

陣痛がこないストレスとの付き合い方