臨月の風邪にご用心!咳や喉の痛み、発熱に対処するには?
【医師監修】臨月に風邪をひくと赤ちゃんへの悪影響がないか心配になりますよね。咳や喉の痛み、発熱にといった風邪の症状にどのように対処すればよいのでしょうか。臨月の風邪に対処する際には注意点があります。適切に対処できるよう、症状別にご説明します。
発熱に加え、くしゃみや咳、鼻水の症状が伴う場合は風邪をひいている可能性があります。病院では感染症のウイルスをもらう可能性があるため、症状が軽い場合はあまり受診をおすすめできません。場合によっては自宅で安静にした方がよいこともあります。発熱している場合、頭や首などのリンパ節を冷やすことが効果的です。(※1)
臨月に風邪をひいてもウイルスが赤ちゃんに感染することはないため、症状がひどくなければ悪影響はありません。しかし、症状がひどい場合は風邪が原因ではない可能性があるため早めに受診する必要があります。
高熱は危険
臨月妊婦、6日間でインフルから復活!早めにイナビル吸引したからか高熱ではなくてよかった。いまから隔離されたもうすぐ3歳児が帰ってくる。
— morimugem (@morimugem) March 22, 2016
免疫力が落ちている臨月に高熱が出ると、重症化する場合があります。また、高熱の場合はインフルエンザなどの可能性があります。高熱が続くと臨月の大切な時期に体力を消耗する原因になったり、赤ちゃんの心拍数が上がったりすることがあるため注意が必要です。
また、羊水量が減少することによって細菌感染のリスクが高まったり、羊水の温度が上がったりすることがあります。高熱の場合は早めに受診し対処することが大切です。
脱水は危険
臨月に発熱した場合は、脱水に注意が必要です。発熱すると汗をかくため脱水症状になりやすいです。水分をしっかり補給しましょう。妊婦が脱水症状になると、赤ちゃんの状態も危険になる場合があります。
風邪をひいて発熱した際の飲み物としておすすめなのは、くず湯やしょうが湯などです。飲み物を飲むのが難しい場合は、氷をなめるなど少しでも良いので水分をとることが大切です。
臨月の風邪の注意点は?
臨月に風邪をひいた場合、何科にかかるか迷う方が多いのではないでしょうか。また、薬を服用する際にはその成分にも注意が必要です。
病院に行くべき?臨月の風邪は何科にかかる?
37℃程度の微熱の場合や、症状が咳や鼻水だけで軽い場合は自宅で安静にしておく方が安心です。しっかり身体を休ませれば数日で治ります。病院に行くと細菌やインフルエンザなどのウイルスをもらってしまう場合があるでしょう。特に風邪気味のときは免疫力が下がっているため注意が必要です。
しかし、高熱が続く場合や、吐き気や頭痛、咳などの症状がひどい場合、お腹の張りが気になる場合は病院を受診することが大切です。風邪以外が原因で症状が続いている場合もあります。その際はマスクを着用したり、手洗いうがいを徹底するなど、他の感染症にかからないよう注意する必要があります。
受診する際、かかりつけの産婦人科へ行きたい気持ちはありますが、乳児や新生児、他の妊婦さんも通っているため、その方にうつしてしまう危険性があります。そのため風邪のような症状の場合は、内科を受診する方が良いでしょう。
しかしその場合は妊娠していることをしっかり伝える必要があります。処方される薬や処置の内容が変わる場合があるからです。不安な場合は、かかりつけ医へ連絡し、指示を仰ぐと安心です。
臨月に風邪をひいた場合薬を飲んでも大丈夫?
喉の痛みには、はちみつ大根が効きます。臨月でも飲める風邪薬もありますし、どうぞ無理なさいませんように。お大事に…。
— くじらはいつも帰りたい (@nmd_mnd) July 10, 2017
臨月でも服用可能な風邪薬はあります。症状が重い場合は放置していると体力を消耗したり赤ちゃんへ何らかの影響があったりするので、早く回復するよう薬を服用すべきケースもあるでしょう。しかし臨月に服用する場合は、注意が必要な薬もいくつかあります。よく確認する必要があるでしょう。
市販の一般用医薬品は、病院で医師から処方される医療用医薬品と比較し、作用がおだやかな薬が多いです。一般用医薬品を使用する際は、妊娠中安全な薬かどうかを知っておくことが大切。安全な成分とそれが含まれている風邪薬をいくつかご紹介します。
妊娠中に比較的安全な成分は、解熱、鎮痛作用のあるアセトアミノフェン、咳を抑える成分であるデキストロメトルファン、痰を改善する成分であるカルボシステイン、アンブロキソールです。
これらの成分が含まれている風邪薬には、エスエス製薬のエスタック総合感冒、大正製薬のパブロンゴールドA、第一三共ヘルスケアの新ルルAゴールドSです。しかし、これらの医薬品の添付文書には、妊娠している方は服用前に医師、薬剤師、登録販売者に相談するよう注意書きがされています。自己判断で服用するのではなく、専門家に相談することが大切です。
妊娠中に注意が必要な薬
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