破水が陣痛前に起きたら?出産までどれくらい?入院準備は?実体験あり

【医師監修】突然、陣痛前に破水したらびっくりしますよね。破水前に陣痛が起きた場合の「対処法」「赤ちゃんへの影響」「破水から出産までの期間」などについてご説明します。また、陣痛前の破水を予防する方法も知っておくことが大切です。知識があれば慌てずに対処することができます。

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専門家監修
カズヤ先生
現在11年目の産婦人科医です。国立大学医学部卒業。現在は関西の総合病院の産婦人科にて勤務しています。本職の都合上、顔出しできませんが、少しでも多くの方に正しい知識を啓蒙していきたいと考えています・・・
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Contents
目次
  1. 破水とは?
  2. 陣痛前に破水が起きる確率は
  3. 陣痛前に破水が起きる原因は?
  4. 陣痛前に破水が起きたら赤ちゃんに影響がある?
  5. 陣痛前に破水が起きたらどうすればよい?
  6. 陣痛前に破水したら出産までどれくらい?
  7. 陣痛前破水の可能性は誰にでもあるので早めに入院準備をすませておこう
  8. 陣痛前に破水が起きた人の実体験
  9. 陣痛前の破水を予防するには?
  10. 陣痛前に破水したら冷静に対処しよう

赤ちゃんを守っている子宮や羊水ですが、これらに「感染症」「子宮内圧の上昇」「子宮への刺激」などが加わることで前期破水のリスクが高まります。ここからは、破水と子宮について詳しくご説明していきましょう。

陣痛前に破水原因【子宮内の感染症】

前期破水の最多の原因は絨毛膜羊膜炎です。赤ちゃんを包む卵膜は「脱落膜」「絨毛膜」「羊膜」という3層で構成されています。この中の絨毛膜と羊膜に細菌が感染することで炎症が起こる場合があり、これを絨毛膜羊膜炎といいます。

絨毛膜羊膜炎などの感染症にかかると卵膜が弱くなったり、破れやすくなり前期破水の確率が上がるため注意が必要です。出産時適切な対処をしなければ赤ちゃんに影響がある場合があります。

カズヤ先生

産婦人科医

近年、子宮に感染が起こると、子宮頸管に好中球エラスターゼが遊走し、それが子宮頸管の熟化を促してしまうという機序がわかりました。 ですので、まだ正期産に至っていない時期に、絨毛膜羊膜炎が疑われた時は子宮頸管のエラスターゼ反応を検査し、陽性であれば 切迫早産の悪化を予防するためにミラクリッド洗浄という特殊な薬物で膣洗浄を行います。

陣痛前に破水原因【子宮内の圧力が高まる】

子宮内圧が高まると、卵膜が破れる原因になり前期破水のリスクが上がります。子宮内圧は「羊水過多症」「妊娠中期の子宮への負担」「多胎妊娠」などで上昇します。また、胎位異常という赤ちゃんの姿勢が悪い状態になることも、子宮内圧上昇の原因になるため注意が必要です。

陣痛前に破水原因【子宮への過度な刺激】

妊娠中は、性交渉をすると卵膜が破れてしまい、前期破水につながる場合があります。また、重い荷物を持つと腹圧がかかり破水する危険性が高まるので注意が必要です。

(陣痛については以下の記事も参考にしてみてください)

陣痛がこない!こない原因は?促す方法とストレスとの付き合い方
出産が怖い…陣痛を乗り越える方法や、産後の生活の体験談まとめ!

陣痛前に破水が起きたら赤ちゃんに影響がある?

出産時は赤ちゃんへの影響が心配ですよね。特に陣痛前に破水が起きる前期破水は注意が必要です。

前期破水の影響【臍帯脱出】

臍帯脱出は、とても危険で破水の際に起こる可能性があります。これは、破水で羊水が出る際に臍帯が子宮口外に出てしまうことです(※2)。

この現象が起きると、赤ちゃんに酸素が行き届かない状態になるため、帝王切開の処置がとられます。赤ちゃんが小さい場合や逆子の場合にはリスクが高まるため、安全に出産できるよう病院で対処することが大切です。