破水に気づかないと危険？原因は？尿漏れなどとの見分け方は？体験談も

破水とは、胎児を包んでいる卵膜が破れて羊水が子宮外に流れ出ることです。出産の始まりはおしるしからだったり陣痛からだったり人それぞれですが、破水から始まる人も少なくありません。破水と一口に言っても、子宮口に近い卵膜が破れる破水や、子宮口に遠い卵膜が破れる破水など種類や原因もさまざまです。そのため対処法や注意点もそれぞれです。

（破水については以下の記事も参考にしてみてください）

破水は通常、出産直前に子宮口が全開に開き胎児の頭が充分通れそうなくらいになった時に起こります。これを適時破水と呼びます。既に陣痛も起きていて、正しいタイミングで起こる破水なので母体にも胎児にも影響はありません。

子宮口が完全に開く前に起こる破水を「早期破水」と呼びます。これもすでに陣痛が起きていて出産が始まっている状態の破水なのであまり問題はありません。これに対し陣痛が来る前に破水してしまうのを「前期破水」と呼びます（※1）。これも臨月に入ってからであればあまり心配はいらないでしょう。

そして、前期破水の中でも多いのが「高位破水」です。高位破水は子宮の高い位置の卵膜が破れておこります。低位破水は子宮口に近い部分が破れ、羊水が一気に流れ出るので気づきやすいですが、高位破水は破れる箇所が子宮口から離れているため少しずつしか羊水が出ない破水です。

自然に止まることもあり、陣痛も起きていないことが大半のため気づいたら破水していたということもあります。

破水の原因は日常生活で起こるものと、病気などで起こるものに分けられます。日常生活で破水の原因となるのものは「重いものを持つ」、「妊娠中の性交」、「激しい咳やくしゃみ」などがあげられます。気にしすぎて神経質になる必要はありませんが、あまりに強い衝撃が子宮や卵膜に加わると破水につながるということを覚えておきましょう。

破水の原因となる病気には「感染症」、「頸管無力症」、「羊水過多症（※2）」などがあげられます。万一、これらの病気の可能性があっても妊婦健診をきちんとを受けて適切なフォローを受けていればすぐに破水につながるわけではないので必要以上に心配しなくていいでしょう。

破水は子宮が出産に向けて準備を始めたサインのため気づかないまま放置してしまうのは危険です。破水に気づかないことによって起こるリスクや、胎児、母体への影響について解説します。

破水に気づかないまま放置してしまうと、子宮内への細菌感染や早産による障害、胎児仮死などのリスクがあります。臨月を過ぎてからの破水の場合、適切な処置が行われれば母体も胎児も問題なく出産、退院となるかもしれません。

しかし35週未満で破水に気づかず放置すると、例え出産できても母子ともに危険な状態にもなるかもしれません。妊娠中は破水のことを頭の片隅に入れておき、少しの異変でも病院を受診しましょう。