胎盤とは?どんな役割?成長の目安は?完成したら安定期?

【医師監修】胎盤とは何なのか詳しく知らない妊婦さんも多いのではないでしょうか?赤ちゃんの成長のために胎盤についてきちんと知っておきたいですよね。今回は「胎盤とは何なのか」「どんな役割をもっているのか」「重さや大きさなどの成長の目安」はもちろん「完成したら安定期って本当?」など、胎盤についていろいろな事をご紹介します。

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専門家監修
カズヤ先生
現在11年目の産婦人科医です。国立大学医学部卒業。現在は関西の総合病院の産婦人科にて勤務しています。本職の都合上、顔出しできませんが、少しでも多くの方に正しい知識を啓蒙していきたいと考えています・・・
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Contents
目次
  1. 胎盤とは?
  2. 胎盤ってどんな役割?
  3. 胎盤の成長の目安とは?
  4. 胎盤のトラブルや異常とは?赤ちゃんへの影響は?
  5. 健康な胎盤を作るために気をつけたいことは?
  6. 胎盤が完成するといよいよ安定期に

胎盤とは?

胎盤は赤ちゃんの組織と妊婦さんの組織から形成され、赤ちゃんと妊婦さんをつないで妊娠から出産までを共にする大切な器官です。妊娠後、胎芽と胎嚢が確認できる頃から妊婦さんの子宮の中では胎盤の形成が始まります。

胎芽と胎嚢とは?

胎芽は妊娠後に子宮内にできる赤ちゃんの素となる細胞です。胎芽は赤ちゃんの素の状態を言い、骨などを形成し始めたら胎児と呼ぶようになります。胎嚢はこの胎芽を包み込んでいる楕円の袋状のもので、妊娠後に子宮の中にできるものです。妊娠の可能性で病院を受診し、子宮内を見て胎芽・胎嚢・赤ちゃんの心拍が確認できると正常な妊娠という判断になります。

胎芽と胎嚢の成長には個人差があり、あまり早い時期に妊娠の検査をすると妊娠はしていてもエコーで子宮内を見て胎芽と胎嚢が確認できない場合があります。遅くとも妊娠5週〜妊娠6週頃には胎芽と胎嚢を確認できることが多く、この時期から子宮内で胎盤も形成され成長を始めていきます。

カズヤ先生

産婦人科医

妊娠6週ごろになれば、経膣超音波で胎児の心拍が確認できます。 基本的にこの心拍が確認できている間は、正常妊娠が継続しているということですので一安心といったところです。

(以下の記事も合わせて参考にしてください)

高温期19日目に陰性だったら妊娠してない?胎嚢を確認できる頃?体験談も
妊娠5週目でつわりは?胎嚢は見える?流産など気をつけること

胎盤ってどんな役割?

胎盤は妊娠後に形成されてから出産まで妊婦さんと赤ちゃんをつなぎ、さまざまな役割を果たします。呼吸のできない赤ちゃんに妊婦さんの酸素を届け、二酸化炭素を受け取るのです。そして栄養を赤ちゃんに届け、赤ちゃんをさまざまなウイルスや細菌から守ります。また、赤ちゃんから出た老廃物を妊婦さんの体に送る役割も。これらは全てが胎盤の重要な役割です。

胎盤を使ったプラセンタとは?

プラセンタとは胎盤のことで、胎盤が持つ組織再生や代謝の促進、また美肌や若返りなどの効果が注目され健康食品や美容商品に使用されています。胎盤には出産後の体を回復させる力があると言われており、人間以外のほ乳類には自らの胎盤を食べる習慣がある程です。胎盤の成分を配合した医薬品や化粧品に使用される胎盤のほとんどは、馬や豚などの動物の胎盤です。

胎盤の成長の目安とは?