妊娠6カ月は体重やお腹の張りに注意!胎動は?流産のリスクは?

【医師監修】妊娠6カ月は安定期です。ただ、体重の急な増加やお腹の張りに注意するなど、気になることもいろいろあります。妊娠6カ月はどんな母体なのでしょうか。体重、お腹の張り、胎動、流産のリスクなどについて、先輩ママの体験談やドクターの指摘を基に説明します。

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専門家監修
カズヤ先生
現在11年目の産婦人科医です。国立大学医学部卒業。現在は関西の総合病院の産婦人科にて勤務しています。本職の都合上、顔出しできませんが、少しでも多くの方に正しい知識を啓蒙していきたいと考えています・・・
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Contents
目次
  1. 妊娠6カ月ってどんな状態?
  2. 妊娠6カ月の胎児の様子は?
  3. 妊娠6カ月の胎動
  4. 妊娠6カ月の母体の様子
  5. 妊娠6カ月のマイナートラブル
  6. 妊娠6カ月の注意すべき症状や病気
  7. 妊娠6カ月の過ごし方
  8. 出産準備に向けて準備を

妊娠6カ月は急にお腹も大きくなるので、その変化によって母体にも様々な影響が出てくる時期でもあります。個人差もありますが、お腹が張って頻繁に腹痛が起こったり、腰痛や便秘になったりちょっとした体の不調が続くこともあるでしょう。この時期に多いマイナートラブルを詳しくご紹介します。

妊娠6カ月のマイナートラブル【腰痛や足の痛み】

腰痛や足の痛みがでてきます。妊娠6か月はお腹がせり出してくるので、背中が反り返ったり、逆に猫背になったりと姿勢が悪くなって腰痛がおこります。さらに子宮が大きくなっていくので、足の付け根がひっぱられて痛みを感じることもあります。また、お尻や太ももにも痛みがあるなど様々です。

姿勢だけが腰痛の原因ではなくホルモンの影響でも腰痛が起こります。骨盤を緩ませて赤ちゃんを産道に通しやすくさせるホルモン「リラキシン」がその原因です。「リラキシン」の働きにより骨盤だけでなく靭帯まで緩み、骨盤の周りや股関節が不安定になって腰痛につながるといわれています。

腰痛や股関節痛がひどい場合は市販の骨盤ベルトなどを利用しても良いでしょう。痛いところを温めたり、逆に冷やすことで治まることもあります。運動不足だと血行が悪くなり、腰痛を悪化させます。運動することで血行の促進されて腰痛が改善することもあリます。痛いからと言って運動不足にならないように気を付けましょう。

カズヤ先生

産婦人科医

腰痛は妊娠後期に進むほどに、子宮サイズの増大や赤ちゃんが大きくなることで腰に負担がかかり症状が強くなる場合があります。 この時、安易に市販の湿布薬などを使用しないことです。 必ず、かかりつけの産婦人科医に相談するようにしましょう。

妊娠6カ月のマイナートラブル【便秘や下痢】

便秘や下痢に悩まされることもあります。妊娠中はプロゲステロンというホルモンが分泌されます。このホルモンは腸の働きを低下させてしまうため、便秘になりやすくなるのです(※2)。また子宮が大きくなったことで腸を圧迫し、腸の動きが悪くなることも、便秘を引き起す原因です。

便秘がひどくなると腹痛の原因にもなり、便秘による腹痛なのか、お腹の張りによる腹痛なのかわからない場合もあります。便秘や腹痛を予防するためにも、しっかりと水分をとり、食物繊維や発酵食品を積極的にとるようにしましょう。ストレッチやウォーキングなどの適度な運動をすることにより、血行が改善されて便秘になりにくくなります。

妊娠6カ月のマイナートラブル【妊娠線が出る】

妊娠してお腹がふくらんでいくと、皮膚には妊娠線という肌がひびわれたようなものが現れることがあります。短期間で急激におなか(子宮)が膨らんでしまうため、その急な変化に皮膚の伸びがついていけず、肌にひびわれたような妊娠線が現れるのです。

妊娠線は室内が乾燥すれば、さらに出やすくなります。このため、お風呂上がりなどに毎日、かかさずにクリームで保湿をして妊娠線が現れるのを予防しましょう。

妊娠線はお腹だけでなく、お尻や胸にも現れます。妊娠線は一度できると消えることはありません。出産後には少し目立たなくはなりますが、線の跡はくぼんだように残ってしまいます。このため、お腹がふくらみ始める妊娠6カ月頃からは毎日のケアを心掛けましょう。

妊娠6カ月のマイナートラブル【お腹が張る】

妊娠6カ月ころからママが長時間動いて疲れたり、冷えたりするとお腹が張りやすくなります。単なる腹痛とは違い、お腹が引っ張られるような感覚で、カチカチに固まってしまうような腹痛です。初めて経験するママは少しびっくりしてしまうかもしれません。しばらく安静にしているとお腹の張りはおさまってきます。

お腹の張りは子宮が緊張して収縮するため起こります。じっとしていても、デスクワークなど長時間同じ姿勢でいることで起こる場合もあります。お腹が張りやすい時は、決して無理をせず、休みながら作業をしましょう。

妊娠6カ月のマイナートラブル【乳首の黒ずみやかゆみ】

乳首の黒ずみやかゆみがでます。妊娠中はホルモンの影響をうけるせいでメラニン色素が増えて皮膚の代謝が悪くなります。このため乳首や脇などが黒ずみやすくなり、気にされる方は多いでしょう。また、乳首が敏感になり、かゆみや痛みを伴う場合もあります。

そのような時はクリームなどで保湿をしましょう。乳首が敏感で下着とこすれて痛いという場合はなるべくしめつけないゆったりとした綿のマタニティブラなどがおすすめです。妊娠中の乳首などの黒ずみは、出産後少しずつ元に戻っていきます。

妊娠6カ月のマイナートラブル【その他のトラブル】

その他、妊娠6カ月の時期に起こりやすいトラブルには次のようなものがあります。

●足のむくみ
●足がつる
●頻尿、尿漏れ
●シミやソバカスなどが出る

いずれもホルモンの影響や、お腹が大きくなったことで起こります。症状がひどい場合は、医師や助産師に相談をしましょう。

(妊娠6カ月頃の妊婦と胎児の状態については以下の記事も参考にしてください)

妊娠20週の妊婦・胎児の状態は?症状と注意点!性別はわかる?