妊娠初期のめまい・立ちくらみの原因は?貧血・動悸などの対処法も!

【医師監修】妊娠初期、多くの妊婦さんがめまいや立ちくらみに悩まされます。転倒の危険もあります。原因は何でしょうか。貧血や動悸(どうき)なども含めて、その対処法を先輩ママの体験談やドクターの助言を交えて説明します。妊娠初期の症状緩和のためにも参考にしてください。

Contents
目次
  1. 妊娠初期のめまい、立ちくらみがひどい…!
  2. 妊娠初期のめまい、立ちくらみの原因
  3. 妊娠初期のめまい、立ちくらみの対処法
  4. 妊娠初期はめまい・立ちくらみがひどかった?〜先輩ママの体験談〜
  5. 妊娠初期は過ごし方に要注意!

妊娠初期のめまい、立ちくらみがひどい…!

妊娠中は身体だけでなく心もデリケートになりがちです。特に妊娠初期は立ちくらみやめまいを感じ不安になることがあるでしょう。さらに、妊娠初期にはつわりで気持ち悪いという症状も重なり、立ちくらみやめまいをよりつらく感じるでしょう。

妊娠初期は立ちくらみやめまいのほかにも貧血やつわりなど気持ちが悪くなる症状がさまざまあります。


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妊娠初期のめまい、立ちくらみの原因

妊娠4~15週、つまり妊娠2~4ヶ月が妊娠初期です(※1)。外見では変化はさほど感じられませんが、子宮内は赤ちゃんのために環境を整えようと急速に変化しているのです。そういった変化が原因となり、めまいや立ちくらみが起きやすくなります。妊娠初期のめまいや立ちくらみの原因について詳しく説明します。

鉄欠乏性貧血

妊娠初期のめまいや立ちくらみの原因に鉄欠乏性貧血が挙げられます。

妊娠初期は自分だけでなく、赤ちゃんにも栄養を運んでいる時期です。栄養を身体中に運ぶために血液の量は自然と増えていきます。そのため身体に入ってくる栄養が今までと変わらないと、血液の量は増えても薄い血液となってしまいます。

栄養が不足すると血液が薄くなり、鉄欠乏性貧血の原因となります。妊娠初期は鉄欠乏性貧血になりやすい時期です。鉄欠乏性貧血の一般的な症状はめまいや立ちくらみです。「妊娠中は鉄分の多い食べ物を」とよくいわれるのは鉄欠乏性貧血の原因を作らないためでもあります。

増田陽子

内科医

鉄分は血液の赤く見える赤血球という成分と結びつき、酸素を体中に運ぶ役目をしています。ですので、鉄分が足りないと体の中の酸素も足りなくなり、赤ちゃんにも酸素を運べなくなってしまいます。

自律神経の乱れ

自律神経の乱れも原因の一つです。

妊娠初期は赤ちゃんの成長とともに子宮も大きくなります。身体の変化はホルモンの分泌量とも関係しているため、自律神経も乱れやすいです。妊娠初期には呼吸数や血液の増加、頻尿、動悸を感じる人もいるでしょう。妊娠初期は自律神経の乱れによる眠気や倦怠感といった症状も出やすく、これらの症状はめまいや立ちくらみの原因となります。

脱水症状

妊娠中は体温が高いためこまめに水分をとらないと脱水症状を起こしやすくなります。脱水症状になると、めまいや立ちくらみを引き起こしかねません。

また脱水症状は酸素不足も起こしやすいうえ、老廃物をため込み母体への負担をかける原因となります。血流が滞る血栓塞栓症も引き起こす恐れがあります。脱水症状がなかなか改善されない場合は、入院して治療することもあります。

低血圧や低血糖

妊娠初期のめまい・立ちくらみの原因には、低血圧や低血糖もあります。低血圧とは収縮期の血圧が100mmHg以下のときを指し、急いで立ち上がったり動くと危険です(※2)。低血糖とは血糖値が70mg/dL以下のときを指し、長時間、体を動かすなど無理をすると症状もあらわれやすくなります(※3)。

低血圧は、めまいや立ちくらみなどの一過性の低血圧症状を起こします。低血糖は動悸や手指の震え、めまいや目のかすみなどが症状としてあらわれるでしょう。空腹時や食事の量が足りないと発症しやすくなります。

妊娠悪阻

妊娠悪阻は頭痛や気持ち悪い症状がひどく出るため、つわりだからと気持ち悪い状態を我慢していると水分不足も起こしかねません。妊娠初期のめまいや立ちくらみの原因になります。妊娠悪阻は脱水症状や栄養失調を起こしやすいといわれています(※4)。

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