子宮口を開くには？運動などで柔らかくする方法や感覚・痛みなど詳しく解説！

陣痛が始まっているのに子宮口がなかなか開かない場合や過期産になってしまいそうな場合、状況によっては医師が子宮口を開く処置をすることもあります。医師の処置には、器具や薬など、いろいろな方法がありますよ。

前期破水や過期産のほか、陣痛が弱くお産がなかなか進まない微弱陣痛になった場合は、子宮の収縮を促進させる陣痛促進剤を投与することがあります。ただし副作用のリスクがありますので、陣痛促進剤で処置をする場合は医師や看護師の管理が必要です（※4）。

子宮口がなかなか広がらない場合、子宮頸管熟化剤で子宮口を柔らかくして開くという処置をとられる場合もあります。子宮頸管熟化剤は、陣痛が始まっても子宮口が広がらない場合に使用されることが多いです。

子宮頸管熟化剤は、子宮口が開く効果や、タイミングに個人差があります。子宮頸管熟化剤で処置される時は医師から副作用やリスクなどの説明を受けますので、しっかり聞いておきましょう。（※5）

過期産になりそうな妊婦さんに陣痛を誘発する場合、子宮頸管が柔らかくなっている必要があります。もし子宮頸管が十分に柔らかくなっていない場合は、子宮頸管拡張器具を使って処置をすることになるでしょう。

子宮頸管拡張器具は棒状や円柱の形の器具など、いろいろな種類があります。親水性ポリマーでできた子宮頸管拡張器具を子宮口に差し込み水分を吸わせて徐々に子宮口を開く方法はかなり広く知られていますね。

その他に、風船のような形の器具を子宮口に差し込み、注射器の中に滅菌水を入れて子宮口を開く方法もあります。風船が膨らむと、それに応じて子宮口が開く仕組みです。子宮頸管拡張器具で処置をする場合は、入院をすることが一般的です。子宮頸管拡張器具を使って子宮口を拡張した次の日に陣痛促進剤をすることもあります。

出産予定日が近づいているのに子宮口が硬く閉じてしまっている場合は卵膜剥離という処置を受ける場合もあります（※6）。卵膜剥離は、妊婦さんの間で呼ばれている「内診グリグリ」という通称で知っている人もいるでしょう。

内診グリグリは、器具や指で卵膜の隙間を刺激し、子宮の壁から卵膜をはがすことで陣痛を誘発する処置のことです。内診グリグリをしたあとは、自宅で安静にして、陣痛がくるのを待ちましょう。

（内診グリグリについては以下の記事も参考にしてみてください）

子宮口が開く時、痛みなどの感覚はあるのでしょうか？臨月の妊婦さんの子宮口が開く時の感覚には個人差があります。チクチクした痛みを感じる妊婦さんや子宮口がうずくような痛みを感じる妊婦さんもいれば、全く気付かない妊婦さんもいますよ。

（胎動の感覚については以下の記事も参考にしてみてください）

子宮口は臨月など出産直前の時期に開くことが一般的です。しかし、それ以外のタイミングで子宮口が広がってしまうこともあります。切迫早産という言葉を聞いたことがある妊婦さんも多いことでしょう。妊娠22週目から妊娠37週目くらいまでに子宮口が大きく広がったり、子宮頸管が短くなることで早産のリスクがある状態を切迫早産と呼びます。（※7）

子宮頸管を閉じ続けることができない子宮頸管無力症や、細菌に感染して子宮口が炎症を起こした場合、陣痛が始まるよりも前に子宮口が開く可能性が高いです。切迫早産になってしまった場合は、それ以上子宮口が開かないように安静にしている必要があります。

妊娠何週目で子宮口が広がったのか、自宅は安静にしていられる状態なのか、などによって医師の処置は変わります。妊娠37週目よりも前に子宮口が開いてしまった場合は、早産にならないように医師の指示をしっかり聞いて行動してみてくださいね。