妊婦は転倒に要注意!妊娠中の転ぶ・尻もち予防策は?流産の影響についても解説

【医師監修】妊婦さんが転倒した時の胎児への影響を【妊娠初期・中期・後期】の時期別に紹介。妊婦さんの転ぶ・尻もちを予防する対策や、妊婦さんが転倒した時に確認すべきこと、転倒した時にやってはいけないこと、病院に行くべき症状もあわせて紹介します。

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Contents
目次
  1. 妊婦さんが転倒するのは危険?胎児への影響は?
  2. 妊婦さんが転倒した時に確認するべき4つのこと
  3. 妊婦さんの転ぶ・尻もちを予防する対策
  4. 妊婦さんが転倒したときにやってはいけない5つのこと
  5. 妊婦さんが転倒…病院に行くべき症状は?
  6. 妊婦は転倒に気をつけて!

手すりを使う

妊娠前は当たり前のように階段の上り下りをしていた場合でも、妊娠中は重心が変わるために、思いがけない転倒をする場合があります。また、お腹が大きくなると足元が見えづらくなるので、階段の段差も以前よりもずっと見えづらくなるものです。

妊娠中は万が一の場合に備えて、手すりがある場合には、しっかりと手すりにつかまりながら移動することも有効な転倒防止の対処法です。「転ばぬ先の杖」と思って、妊娠中は手すりを活用すると良いでしょう。

滑りやすい場所は避ける

派遣社員

20代

雪が降っていた訳でもなかったのですが、寒い日に全然凍っているように見えない路面が凍っていて、派手に尻餅をつきました。急いで病院に行って、胎児に異常はないことは確認できましたが、本当に怖かったです。

滑りやすい場所は、足を滑らせて尻餅をつきやすくなります。特に雨で濡れた路面や、凍結した路面などは、妊婦さんでなくても尻餅をつく場合があるでしょう。妊婦さん以外でも滑りやすい場所は、妊婦さんにとっては尻餅のリスクが大幅に高くなります。

雨の日や雪の日、寒い日などはしっかりと滑りやすい場所を避けて歩くこと、あるいは不要な外出を避けることは、尻餅を予防することにつながるのです。

ゆっくり歩く

妊娠中は、無理せずゆっくりとしたペースで歩くことも、転倒防止に大事な対策となります。妊娠初期はまだあまりお腹の重さを感じませんが、中期・後期ともなると段々とお腹が重くなってくるでしょう。また、お腹が大きくなると足元も見えづらくなります。

そのため、妊娠前と同じようなペースで歩こうとすると、思いがけずつまずいてしまう場合もあるものです。一緒に歩く人のペースが早い場合には、合わせないといけないと焦ってしまうかもしれません。先に行ってもらうか、ペースを合わせてもらうなどの対処をすると良いでしょう。

妊婦さんが転倒したときにやってはいけない5つのこと

妊婦さんが転倒した場合、妊娠前と同じような対処をすると、思いがけずお腹の中の胎児に危険な影響を及ぼす場合があります。転倒した時にやってはいけない対処についても、しっかり把握しておくことで、赤ちゃんを危険から守ることができるのです。

妊婦さんが転倒したときにやってはいけないこと1.妊娠中は禁忌の湿布を貼る

ライター

30代

転んでしまって、強く膝をぶつけてしまったので、親の使っている湿布を貼ろうとしてふと嫌な予感。パッケージを見たら「妊娠又は妊娠していると思われる人は使用しないこと」との記載。貼る前に、気づいてよかった。

妊婦さんが転倒したときは、安易に湿布を使用してはいけないことを知っておく必要があります。通常、転倒に伴う打撲や捻挫などの対処法として湿布を貼る場合が多いですが、妊娠中は禁忌の湿布もあるのです。

湿布に含まれる成分が、胎児に影響を及ぼす場合もあるので、妊娠中に使用して良いかどうかをしっかり確認することをおすすめします。心配な場合は、整形外科などで妊娠していることをしっかり告げて、妊婦さんでも使える湿布を処方してもらうと良いでしょう。(※4)

妊婦さんが転倒したときにやってはいけないこと2.安易なレントゲン撮影

妊娠中のレントゲン撮影は、胎児に影響を及ぼす危険性が少しあります(※5)。特に妊娠初期ともなると、妊婦さん自身が妊娠していることを申告しないと、通常の患者さんと同様にレントゲン撮影をされてしまう場合もあるので注意が必要です。

妊娠している場合、あるいは妊娠の可能性がある場合でも、レントゲン撮影が必要となる場合には、医師にしっかり申告する必要があります。どうしても撮影が必要な場合も、胎児に影響が出ないような対処をして撮影をしてもらったほうが良いでしょう。

妊婦さんが転倒したときにやってはいけないこと3.鎮痛剤の服用

OL

20代

妊娠3ヶ月ですがちょっとした気の緩みで、思いっきり足をひねってしまいました。痛みで本当にしんどくて、でも、妊娠中は薬は飲まないほうがいいって聞いていたので病院に行きました。妊娠中でも大丈夫な鎮痛剤を出してもらえてよかったです。

転倒して強くぶつけてしまった場合、痛み止めとして鎮痛剤を服用する場合もあるかもしれませんが、妊娠中は鎮痛剤の服用には注意が必要です。鎮痛剤の中には、胎児に影響を及ぼす成分が含まれているものもあります(※6)。

妊娠の時期によっても、注意すべき薬の種類は変わってきます。もしも転倒の際に鎮痛剤を使用したいのなら、妊娠中でも比較的安全性の高い鎮痛剤を医師に処方してもらうか、種類を確認したほうが安心です。

妊婦さんが転倒したときにやってはいけないこと4.塗り薬・スプレーなど外用薬の使用

打撲などに使用するジェルやスプレーなども、妊娠中は気をつけたほうがよい対処法となります。塗り薬・スプレーなどは手軽に使用できるので便利ですが、中には胎児に影響を及ぼす鎮痛成分などが含まれている場合もあるのです。

痛みがある場合は氷で冷やすなど、薬を使用しない応急処置をした上で、医師に相談すると良いでしょう。