卵膜剥離には陣痛促進の効果がある?痛い?出血とおしるしの見分け方も!

【医師監修】「卵膜剥離って陣痛を促進する効果があるの?」と気になっている妊婦さんはいませんか?この記事では卵膜剥離の陣痛・破水の促進効果や、方法、出血はいつまで続くのか、おしるしと出血の見分け方などについて説明します。また、卵膜剥離後の腰痛やお腹の張りの原因や、卵膜剥離以外の陣痛促進方法も紹介。さらに、内診グリグリの実際の効果・痛みなどを体験談を元に検証していますよ。

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Contents
目次
  1. 卵膜剥離には陣痛・破水の促進効果がある?
  2. 卵膜剥離の方法は?痛いの?
  3. 卵膜剥離後の出血はいつまで続く?おしるしとの見分け方は?
  4. 卵膜剥離後の腰痛やお腹の張りの原因は?
  5. 卵膜剥離以外の陣痛促進方法は?
  6. 内診グリグリの効果・痛みは実際どうなの?〜体験談〜
  7. 卵膜剥離は医師と相談しよう!

卵膜剥離の方法

卵膜剥離の方法は、医師が卵膜と子宮の壁に指をそっと入れ、ぐるっと円を描くように動かして卵膜を剥がすというものです。妊婦さんは内診台に乗り、足を開いた状態で卵膜剥離の処置を受けます。卵膜剥離は器具や薬を使用するわけではないので、妊婦さんにとっては負担の少ない処置であると言えるでしょう。

卵膜剥離の際にも医師が子宮口の柔らかさや開き具合を確認しているので、気になることや不安なことがあれば質問してみてくださいね。

卵膜剥離の痛みって?

卵膜剥離の際に感じる痛みは、個人差が大きいものです。「ほとんど痛みを感じなかった」という妊婦さんもいれば「泣き叫ぶほど痛かった」という妊婦さんもいます。子宮口があまり開いていなかったり、固い状態であったりすると痛みを感じる可能性が高いでしょう。

ただ、卵膜剥離で痛みを感じたからといって「陣痛がすぐに起こる可能性はない」とは断言できません。卵膜剥離で激しい痛みを感じた場合でも、卵膜剥離の陣痛促進効果によって子宮口がどんどん熟化していくケースもあります。

卵膜剥離後の出血はいつまで続く?おしるしとの見分け方は?

卵膜剥離の処置を受けた後には、卵膜が剥がれたことや内診で傷がついたことで出血がみられるケースもあります。ただ、卵膜剥離に陣痛促進の効果を期待して「この出血はおしるしなの?それともただの出血なの?」と悩む妊婦さんも多いものです。また、出血が続くと「いつまで出血するの?」と不安をあおられてしまいますよね。

そこで、ここでは卵膜剥離による出血がいつまで続くのか、そして卵膜剥離による出血とおしるしとの見分け方について紹介します。

卵膜剥離後の出血はいつまで続く?

卵膜剥離後の出血は、基本的に数日間程度でおさまるものだとされています。また、卵膜剥離や内診時についた傷による出血であれば、おりものが混じっていない状態の血液である可能性が高いでしょう。卵膜剥離の処置後すぐに出血がみられることが多いので、健診日にはナプキンを忘れないように気を付けておいてくださいね。

「いつまでも出血がおさまらない」「日ごとに出血量が増えている」と感じる時は、すぐ医師に相談してみましょう。

卵膜剥離による出血とおしるしとの見分け方

卵膜剥離後の出血とおしるしとを見分けるには、おりものが混じった出血かどうかがポイントになります。おしるしとは、子宮口が開きつつあることによる出血に子宮からの分泌物(=おりもの)が混ざったもののことです。卵膜剥離後の出血におりものが混じっていないなら、内診や卵膜剥離による出血の可能性が考えられます。

おしるしの量については個人差がありますが、基本的には少量であるケースが多いでしょう。また、おしるしはすべての妊婦さんにみられるというわけではありません。

卵膜剥離後の出血とおしるしは非常に見分けにくく「内診や卵膜剥離での出血かと思っていたら、おしるしだった」という経験をしている女性も多くいます。おしるしがみられるタイミングにも個人差があるので、卵膜剥離後に出血があった場合には、腹痛やお腹の張りといった症状に注意して、おしるしとの見分けを心がけるようにしましょう。

(おしるしについては以下の記事も参考にしてみてください)

臨月のおしるしとは?色や量などの特徴は?続くと出産が近いってほんと?

卵膜剥離後の腰痛やお腹の張りの原因は?

卵膜剥離の処置後には、腰痛やお腹の張りがみられることもあります。子宮を収縮させたりお産を進める作用がある「オキシトシン」「プロスタグランジン」といったホルモンの分泌が、その原因です。これらのホルモンの作用によって子宮が収縮し、腰痛やお腹の張りといった症状が現れます。(※1)

そして、ホルモンの作用によってお腹の張りや腰痛、腹痛がどんどん強まり、そのまま本陣痛につながることもあるでしょう。

カズヤ先生

産婦人科医

オキシトシンやプロスタグランジンは、陣痛誘発剤として実際に点滴で使用されるホルモン製剤です。 卵膜剥離を行う事で、これらのホルモンを自発的に活性化させよう、という手法です。

卵膜剥離後のお腹の張りや腹痛が強まったら

卵膜剥離の後にお腹の張りや腹痛が強まってきたら、それが前駆陣痛なのか本陣痛なのかをまず見分けなければなりません。前駆陣痛はお産にまでは至らないお腹の張りや腹痛のことを指し、痛む間隔は不規則で、時間と共に消失していきます。本陣痛は痛みの間隔が一定な上、時間と共に間隔が縮まり、痛み自体も増していくのが特徴です(※4)。

卵膜剥離をして「お腹の張りが強まってきた」と感じたら、まず痛みが起こる間隔を測ってみましょう。どんどんお腹の張りや腹痛が強まり、間隔が縮まっているようであれば本陣痛の可能性が高いでしょう。痛みの間隔が10分おきになったら、かかりつけの産院に連絡してみてくださいね。

(前駆陣痛と本陣痛の見分けについては以下の記事も参考にしてみてください)