破水したらどうすべき?救急車は呼ぶ?尿漏れとの見分け方、対処法など解説

【医師監修】破水したらどう対応すればいいのでしょうか。改めて破水の種類、尿漏れとの見分け方、病院への移動手段、救急車の是非、破水後のNG行為、便利アイテム、出産までの経緯などについて解説します。先輩ママの体験談やドクターの助言もあるのでぜひ参考にしてください。

Contents
目次
  1. 破水とは?どんな種類がある?
  2. 破水と尿漏れの見分け方は?量や出方など!
  3. 破水したら病院へ行くべき?救急車は呼んでもいい?
  4. 破水したら出産までどれくらい?
  5. 破水したらしてはいけないNG行為は?
  6. 破水したときの対処法!便利なアイテムは?
  7. 破水からお産が始まった人たちの体験談!
  8. 破水したらすぐに病院へ行こう!

破水とは?どんな種類がある?

破水というのは、赤ちゃんと羊水を包んでいる膜が破れて、羊水が妊婦さんの体の外に流れ出ることです。一口に破水といっても、起こる時期や量などにかなり個人差がありますし、適時破水や前期破水、高位破水など色々な種類がありますよ。

正常に破水することを適時破水といいます。適時というのは、子宮口が全開になったタイミングです。一方、本陣痛が始まり、子宮口が全開になる前に破水することを早期破水と呼びます。そのほか、本陣痛が始まる前に卵膜の一部分が破れてしまうことを前期破水と呼びます(※1)。

破水は妊娠中いつ起きてもおかしくありません。しかし、妊娠37週目より前に破水する前期破水になると早産や細菌感染につながる可能性もあり、医師の処置や管理が必要です。

前期破水の中でも卵膜が高い位置で破れることを高位破水といいます(※1)。高位破水は通常の破水より一度に体外に出る羊水が少ないので、尿漏れと見分けることが難しいといわれています。

カズヤ先生

産婦人科医

前期破水をしてしまった場合は、原則48〜72時間以内に分娩に移行するのが望ましい、といわれています。 子宮内と外界が接触するので赤ちゃんに感染が起こってしまうリスクがあるからです。

また、子宮口全開大前に破水をしてしまうと、胎児より臍帯が先に出てしまうという臍帯(さいたい)脱出などの危険も考慮しなければいけません。

(高位破水については以下の記事も参考にしてください)

高位破水とは?気づかない?原因・対処法、おりものとの見分け方も!

破水と尿漏れの見分け方は?量や出方など!

破水は、羊水が勢いよくあふれ出る場合と少しずつ流れ出る場合があります。病院では妊婦さんに「破水をしたら電話をしてください」と言われることがほとんどです。羊水の量や流れ方には個人差があるので、特に初産婦さんには尿もれと破水を見分けることは難しいでしょう。色、匂い、量や出方から破水と尿もれを見分けるポイントを紹介します。

(臨月のおしるしの色、量については以下の記事も参考にしてください)

臨月のおしるしとは?色や量などの特徴は?続くと出産が近いってほんと?

尿もれの場合は、トイレでいつも目にしているような特徴的な黄色をしています。それに対して、破水の場合は透明や淡い黄色、乳白色をしていますよ。色がかなり違うので判断材料になります。

臭い

破水と尿もれは、臭いでも見分けることができます。尿もれの場合は、尿独特のアンモニア臭がありますね。しかし、羊水は無臭、生臭さ、甘酸っぱい臭いだといわれルことが多いです。流れ出てきたものを嗅(か)いでみて、アンモニア臭がないようなら破水の可能性が高いでしょう。

量、出方

量、出方でも見分けられます。くしゃみをした瞬間や立ち上がった瞬間など尿もれはお腹に力がかかった瞬間に漏れてしまうことが多いでしょう。また、尿もれなら自分で止めることができますね。

しかし、破水の場合はお腹に力を入れなくても勝手に流れ出てきます。自分の意思で止めることはできません。自分で止めることができないので、尿もれよりも破水の方が量が多くなる傾向にあります。

ただ、破水をした場合、羊水の量にはかなりの個人差があります。服がびしょびしょになる妊婦さんも、おりもの程度にしか出ない妊婦さんもいます。量に関わらず色や臭いで判断をする方が確実かもしれません。

破水したら病院へ行くべき?救急車は呼んでもいい?

破水したら、救急車を使っていいのかなど、妊婦さんの移動手段について話題になります。破水をした時、家族がその場にいて車を出してもらえる場合は家族に送ってもらうのが1番です。もし家に1人でいる時に破水が起きて、ほかに移動手段がない場合に妊婦さん自身で運転をすることは避けてください。

車のない家や外出中に破水が起きた場合など、移動手段がないタイミングで破水をしてしまった場合には、妊婦さん専用の陣痛タクシーというサービスを使うことができます。妊娠後期を迎えて外出先で破水する可能性がある場合は、陣痛タクシーの電話番号を控えるなど、いつ破水や陣痛が来てもいいように準備しましょう。

ただし、破水や陣痛などで激痛を感じたり、何か異常を感じた場合は車やタクシーなどの移動手段を使わず、救急車を呼んだ方がいいでしょう。まずはかかりつけの産婦人科に電話をして相談してください。

破水したら出産までどれくらい?