卵膜剥離には陣痛促進の効果がある?痛い?出血とおしるしの見分け方も!

【医師監修】「卵膜剥離って陣痛を促進する効果があるの?」と気になっている妊婦さんはいませんか?この記事では卵膜剥離の陣痛・破水の促進効果や、方法、出血はいつまで続くのか、おしるしと出血の見分け方などについて説明します。また、卵膜剥離後の腰痛やお腹の張りの原因や、卵膜剥離以外の陣痛促進方法も紹介。さらに、内診グリグリの実際の効果・痛みなどを体験談を元に検証していますよ。

Contents
目次
  1. 卵膜剥離には陣痛・破水の促進効果がある?
  2. 卵膜剥離の方法は?痛いの?
  3. 卵膜剥離後の出血はいつまで続く?おしるしとの見分け方は?
  4. 卵膜剥離後の腰痛やお腹の張りの原因は?
  5. 卵膜剥離以外の陣痛促進方法は?
  6. 内診グリグリの効果・痛みは実際どうなの?〜体験談〜
  7. 卵膜剥離は医師と相談しよう!

卵膜剥離には陣痛・破水の促進効果がある?

多くの妊婦さんが「内診グリグリ」と呼ぶ、卵膜剥離(らんまくはくり)という処置のことを知っていますか?卵膜剥離は、赤ちゃんと羊水を包んでいる卵膜を医師が子宮の壁から剥がす処置です(※1)。内診の際に実施されることや、処置を受ける際にグリグリと押されるように感じることから「内診グリグリ」とも呼ばれるようになったと考えられます。

この卵膜剥離は、子宮頚管を陣痛が起きやすい状態にすることを目的として実施されるものです。そして、陣痛・破水の促進をはじめ、複数の効果が期待できる処置でもあります。陣痛を待ち望んでいる妊婦さんは、ぜひ卵膜剥離について理解を深めておくと良いでしょう。まずは、卵膜剥離によってどういった効果が期待できるのかについて紹介していきます。

陣痛の促進

陣痛の促進は、卵膜剥離によって期待できる効果のひとつです。卵膜剥離をすることによって、陣痛を促進するホルモンが分泌されると言われています。妊娠41週に入っても陣痛の兆候が見られない場合や、41週未満でも計画的な出産を行う場合に実施されることが多いでしょう(※2)。

基本的には「陣痛を誘発するかどうか」という医師との話し合いのもと、卵膜剥離の処置を受けるケースがほとんどです。ただ、医師が妊婦健診の内診時に子宮口などの状態をみて、その場で実施することもあります。

カズヤ先生

産婦人科医

予定日超過などで陣痛誘発、分娩誘発が予定されることもありますが、この卵膜剥離を行う事で陣痛の誘発も促されます。 メカニズムとしては子宮頸管の熟化により子宮収縮が促されます。

(陣痛の促進については以下の記事も参考にしてみてください)

陣痛がこない!こない原因は?促す方法とストレスとの付き合い方

過期産になるのを防ぐ

卵膜剥離をおこなうことによって、過期産になるのを防ぐこともできるでしょう。過期産とは妊娠42週以降の出産のことで、妊婦さんや赤ちゃんにとってリスクのあるお産となる可能性が高いとされています(※2)。

41週の時点で陣痛の兆候がみられない場合、医師と、陣痛を待つか誘発するかについての相談をするのが一般的です。誘発を希望して卵膜剥離の処置を受ければ、妊娠42週に入る前に出産を迎えられる可能性も高まります。

自然な陣痛が期待できる

自然な陣痛が期待できることも、卵膜剥離による効果のひとつだと言えます。卵膜剥離は器具や薬剤を使用しない処置であるため、妊婦さんにリスクや害が発生することはほとんどありません。そのため妊婦さんの負担も少なく、自然な陣痛の始まりが期待できるでしょう。

「入院をしたり、陣痛促進剤を使ったりすることは避けたい」と考えて、自ら卵膜剥離の希望を申し出る妊婦さんもいます。

破水の促進

卵膜剥離によって期待できる効果としては、破水の促進も挙げられます。羊水を包んでいる卵膜を剥がすことで、破水が起こる可能性も高まると言えるでしょう。また「卵膜剥離の最中に破水した」というケースも少なくありません。

そして、基本的には破水後の24時間以内には陣痛が始まるとされています(※3)。卵膜剥離によって破水が起これば、陣痛や出産も近づいていると捉えておきましょう。

(破水については以下の記事も参考にしてみてください)

破水とは?種類がある?色・量・匂いでの見分け方!体験談も!

卵膜剥離の方法は?痛いの?

陣痛を心待ちにしている妊婦さんにとっては、卵膜剥離は非常に興味深いものですよね。ただ「卵膜剥離はどういった処置なの?どのくらい痛いの?」と不安を抱えている妊婦さんも多いのではないでしょうか?ここでは、卵膜剥離の方法や卵膜剥離の際の痛みについて紹介します。