おしるしから陣痛・出産までにかかる平均時間は?経産婦と初産婦で違いはある?

【医師監修】おしるしはどうして起きるのか、対処法、おしるしから陣痛・出産に至るまでの平均時間のほか、おしるしと破水の違いなどもあわせて紹介します。また初産婦・経産婦で異なるおしるしが来てからの陣痛・出産までの流れ、注意したいおしるしの特徴やママたちの体験談も紹介していきます。

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Contents
目次
  1. おしるしってどんなもの?対処方法は?
  2. おしるしから陣痛・出産までにかかる平均時間は?
  3. おしるしと破水の違いは?
  4. おしるしが来てからの陣痛・出産までの流れは、初産婦と経産婦で違う?
  5. こんなおしるしは要注意!病院に相談しよう
  6. おしるしが来てからの陣痛・出産までの流れはどうだった?〜ママの体験談〜
  7. おしるしから陣痛・出産までの流れは人それぞれ

万が一破水に気付かず放置しておくと、お腹の赤ちゃんが危険にさらされることになります。破水とは、赤ちゃんの部屋である卵膜が破れて羊水が流れ出ることです。羊水が減ることで中にいる赤ちゃんが窮屈な状態となり、酸素が十分に行き渡らなくなってしまいます。

破水に気付かず赤ちゃんの酸素不足が続いてしまうと、障害を持って産まれるリスクも高まるので注意しましょう。また破水することによって無菌の中にいた赤ちゃんも外の世界と繋がってしまうため、菌に感染するリスクが高くなります(※1)。

破水に気付かずお風呂に入ってしまうと膣の中に菌が侵入し、赤ちゃんが菌に感染してしまう恐れがあります。赤ちゃんを守るためにも破水にいち早く気付いて、対応できるよう注意して身体の変化をみておきましょう。

おしるしが来てからの陣痛・出産までの流れは、初産婦と経産婦で違う?

1度出産を経験した経産婦さんと初産婦さんでは、お産にかかる時間に違いがあると言われています。では実際赤ちゃんに出会うまでの流れに、どのような違いがあるのでしょうか。ここでは初産婦さんと経産婦さん、それぞれのおしるしが来てからお産までの流れをくわしく紹介していきます。

初産婦さんの場合:おしるしが来てからの陣痛・出産までの流れ

初産婦さんの場合、おしるしが来てから陣痛・出産までの時間は約14時間が平均だとされています(※3)。しかし初産婦さんでも経産婦さんと同じ様に短い時間で出産を終える人もいれば、20時間以上と長時間陣痛耐えてから出産を迎える人もいるでしょう

経産婦さんの場合:おしるしが来てからの陣痛・出産までの流れ

経産婦さんの場合、1度出産したことで産道が作られていて、子宮口が開きやすい状態です。そのため陣痛から出産までの時間は、初産婦さんと比べても約半分ほどの時間で、平均で7時間とされています(※3)。中には平均よりさらに早い人もいて、陣痛から出産まで2時間くらいのスピード出産の経産婦さんもいるほどです。

経産婦さんもおしるしについてはさまざまです。「1人目はあったけど2人目はなかった」など、同じ症状が見られるわけではない経産婦さんが多くいます。

こんなおしるしは要注意!病院に相談しよう

おしるしの特徴は人それぞれ違いがあります。しかしおしるしに何か異変を感じたら、注意しなければなりません。もしもおしるしに次のような症状が見られたら、放っておかず1度病院に相談しましょう。

妊娠37週より前でのおしるし

妊娠37週より前におしるしがあると早産になる危険性があります。またおしるしだと思っていた出血が、不正出血の場合もあります。妊娠37週前でおしるしがあった場合は、1度病院に連絡して状態を確認してもらうようにしましょう。

妊娠37週以降の正産期での出産が、赤ちゃんやママ共に負担がなく安産できる時期だと言われています。万が一早産となった場合、赤ちゃんが未熟な状態で産まれてくる可能性が高くなります。

しかし早産となっても対応が早ければさまざま処置をしてもらえるので、赤ちゃんを安全な状態に守ることができます。そのため妊娠37週より前におしるしがきたら、必ず病院に相談するようにしましょう。


(正産期については以下の記事も参考にしてみてください)

正産期とは?正期産・臨月との違いは?過ごし方や注意点!体験談も!

おしるしが長期間にわたってある

おしるしは長期にわたって続くようなものではありません。中にはおしるしを何度か経験する妊婦さんもいて、おしるしがしばらく続く場合もあります。しかし数日以上にもわたって何度もおしるしが確認される場合には、何か異常が起こっているサインの可能性もあるので病院に連絡しましょう。

おしるしと一緒に陣痛とは違うひどい腹痛がある

おしるしと一緒に下腹部や腹部にひどい痛みを感じたら、常位胎盤早期剥離が起こっている場合もあります。常位胎盤早期剥離とは、出産時期でないのに赤ちゃんがまだお腹にいる状態で、胎盤が剥がれようとしている状態です。赤ちゃんは胎盤を通してママからたくさんの栄養をもらっています。胎盤が剥がれてしまうと栄養や酸素が赤ちゃんに行き渡らなくなります。

おしるしと一緒に多少のお腹の張りなどがあって、痛みがひどく立ち上がることができないほどであれば、すぐに病院に連絡しましょう。お腹が痛むと陣痛と勘違いする方もいます。でも常位胎盤早期剥離の場合は、お腹の痛みが治まったり痛くなったりと陣痛のような規則的な痛みの間隔はありません。

大量の出血を伴うおしるし