自然流産にいたる原因とは?症状・兆候に気づかない?流産後の妊娠についても解説

【医師監修】自然流産とはどのような症状なのでしょうか。赤ちゃんを失うことはとても悲しいことです。自然流産にいたる原因、症状、兆候、処置、予防法、流産後の妊娠などについて、先輩ママの体験談やドクターの助言を交えて解説します。事前に万全の対策をとりましょう。

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Contents
目次
  1. 自然流産とは?
  2. 自然流産にいたる原因
  3. 自然流産の兆候、症状
  4. 自然流産した場合の手術など処置の方法は?
  5. 自然流産後の妊娠や生理はどうなる?
  6. 自然流産にならないための予防法
  7. 自然流産になる前に万全の対策をしよう
早期流産(妊娠初期の流産)とは?原因や確率、予防策は?手術は必要?

妊娠後期の自然流産にいたる原因

妊娠後期の自然流産にいたる原因はママ側にある場合が多いとされています。妊娠12週~22週までに妊娠が終了するのが後期流産ですが、妊娠14週を経過すると胎盤や胎児の状態が安定してくるため、流産の確率は低くなるでしょう。

妊娠後期で自然流産にいたる原因には以下のようなものがあります。子宮筋腫、分娩時に赤ちゃんの通る部分が衰弱する子宮頸管無力症(しきゅうけいかんむりょくしょう)、卵巣内で排卵後に形成される黄体ホルモンの分泌が不足する黄体機能不全などです。また、感染症やストレス、飲酒、喫煙なども自然流産を引き起こす可能性があるといわれています。(※2)

自然流産の兆候、症状

お腹の張りや出血など、妊娠中に何かあるたび頭をよぎるのは「流産」という言葉ではないでしょうか。流産の症状は正常な妊娠でもおきる可能性がありますが、自己判断は大変危険です。自然流産の兆候や症状を説明します。いざという時に焦らないためにも覚えておきましょう。

少量または多量の出血

出血量は子宮の開閉状態によって個人差もありますが、生理のような出血、あるいは少量または多量の出血は自然流産の兆候のひとつです。出血が1週間以上続くときは子宮内に胎盤や胎児などが残っている可能性が高く、不全流産しているケースが多く見られます。

特に妊娠初期は流産のリスクが高まるため、下着に少し血が付着するくらいの少量の出血でも産婦人科を受診しましょう。

下腹部の張りや腹痛、腰痛

下腹部の張りや腹痛、腰痛などは妊娠中によく見られる症状です。しかし、痛みや張りが強い場合には自然流産の兆候の可能性があります。

流産でなくとも妊娠中に起こる症状は妊娠期間によって分類されており、下腹部の張りは子宮が収縮しているときにも起こりうる症状のひとつです。妊娠早期は下腹部が重く感じられ、中期で触ってわかるほどの硬さがあります。そして、妊娠後期には大きいおもりを入れたような強度のある硬さになることが多くみられます。

自然流産の可能性がある兆候や症状は、普段とは違って強い痛みや張りを伴う場合です。いつもと様子が違うときは、医師に相談しましょう。

つわりがなくなる

今まで続いていたつわりが突然なくなるのも、自然流産の兆候としてみられる症状です。特に妊娠の早期段階でつわりが終了した場合には、自然流産のひとつである進行流産が疑われます。

女性

20代後半

ずっとつらかったつわりが突然パタッとなくなって…。お腹も痛いしこれはおかしいと思い病院に行ったら、完全流産って言われた。もう何も考えられなくて、旦那にも最初はこわくて言えなかったよ。

つわりは妊娠初期から始まる症状で、hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)というホルモンが妊娠を継続させるために分泌することによって起こります。このホルモンは妊娠後期に胎盤が安定してくると自然に分泌量が減ってきます。体調不良でつわりの症状が変化する女性もいますが、正常な妊娠時は妊娠初期に突然つわりがなくなることはまれなのです。

進行流産には開いた子宮口から内容物がすべて出てしまう完全流産があります。完全流産になると胎盤も出てきてしまうので、妊娠が終了となりつわりがなくなると考えられるのです。

自然流産は兆候や症状に気づかない!?

自然流産には出血や痛みなどの症状を伴わず、流産していることに気づかない場合もあります。流産に気づかない症状として考えられるのは、子宮内で既に胎児が亡くなっている稽留流産と、妊娠超初期や妊娠初期に起こる可能性のある化学的な流産です。

どちらの場合もごくわずかな出血量だったり痛みをほとんど伴わなかったりするため、医師によるエコー検査で気づく場合が多いでしょう。また、妊娠超初期には妊娠自体に気づかないこともあるため、流産ではなく生理の経血だと捉えられることもあります。

自然流産した場合の手術など処置の方法は?

自然流産と診断されたからといって、一概に手術が必要だとは限りません。流産をしてしまった妊婦さんの希望で、手術をするかどうかを選択できるのです。

また、自然流産は子宮や胎児の状態によって治療方法が異なります。自然流産の種類ごとに分けて処置の方法を説明します。自然流産と診断されたらそれぞれどのような処置が施されるのでしょうか。

切迫流産の処置の方法は?