【医師監修】妊娠38週の妊婦・胎児の状態は?症状は?臨月の注意点!体験談も
妊娠38週はいよいよ出産が間近になる時期。自分の身体や胎児がどのような状態なのか気になりますね。また出産を控え様々な症状も現れてきます。ここでは妊娠38週の様子や臨月の注意点についてみていくとともに、体験談も紹介します。
逆に吐き気がする妊婦さんも
ところが妊娠38週目の妊婦さんの中には、逆に吐き気を感じるようになる人もいます。つわりにも似ていることから後期つわりといわれることもある臨月の吐き気。もしかすると逆流性食道炎(ぎゃくりゅうせいしょくどうえん)を起こしているかもしれません。
逆流性食道炎?胃酸が逆流してきて、喉が焼ける感じ。これはこれで辛いな。妊娠中に勉強になった事は、消化を助けるのは右下を下にねること、胃酸の逆流には左下を下に寝ること。#臨月 #妊娠38週
— みっふ@🙋9/19(39w1d)出産 (@32_pv) September 10, 2017
逆流性食道炎とは胃液が胃から食道に「逆流」してしまうことで、食道が胃液の酸で荒れる病気です。臨月に逆流性食道炎を起こしやすくなる理由としては大きくなった赤ちゃんが下から胃を圧迫すること、また妊娠中は消化を妨げるプロゲステロンの分泌が続けて行われていることが挙げられます。
どちらも妊婦さんの体の準備が進み赤ちゃんが下がってきたりエストロゲンの分泌が増えてくることで解消されることが多いです。吐き気がある時には胃に負担をかけないよう消化のいいものを、1日何度にもわけて少しずつ食べることが大事です。胃薬の使用は自己判断せずかかりつけの先生に処方してもらいましょう。
(吐き気については以下の記事も参考にしてみてください)
おりものの量が増える
妊娠中はもともとおりもの量が多い傾向にありますが、妊娠38週になるとますます量が増えることがあります。妊娠38週におりものの量が増える理由は主に出産を助けるエストロゲンの増加によるもの。おりものの量が増えることによって出産時の赤ちゃんの通り道がなめらかになります。妊婦さんの中には臨月になるとおりものの量が増えただけでなく、様子も変わったように感じる方もいます。
これにも個人差があり、粘り気が強くなったと感じる妊婦さんもいれば水っぽくなったと感じる妊婦さんも。粘り気の強いおりものが出るのは出産の兆候で陣痛が近いという考えもあるようですが一概には言えません。妊娠38週頃のおりものには塊状のものが混ざることもあり、これは子宮口が開くことによって赤ちゃんが通る産道の一部である子宮頸管(しきゅうけいかん)にある粘膜の栓が剥がれたものです。
この粘膜の栓「粘液栓」が排出されると赤ちゃんが心配になる妊婦さんもいるかもしれませんが、粘液自体は常に作られ続けて子宮口と赤ちゃんを守りますので心配は不要です。また妊娠38週のおりものでは破水との区別も覚えておきたい点です。
いやー下り物多いとドキッとするねー_(:3 」∠)_
— かし (@casincerely) November 15, 2017
上の方から破水してんのかなーってね#妊娠 #妊娠38週 #38週#妊娠10ヶ月 #妊娠10ヵ月
破水もやはり人それぞれで、突然大量に破水する妊婦さんもいれば「高位破水」といって少しずつ漏れてくるように破水する妊婦さんもいます。おりものと区別がつきにくいのは後者の少しずつ漏れてくるような破水でしょう。陣痛が開始してから起こることが多い破水ですが、前期破水といって陣痛より前に破水してまうこともありえます。
破水は赤ちゃんを包んでいる膜が破れたために羊水が流れ出している状態です。そのため破水が起こると赤ちゃんへの感染や、まれですが羊水が流れ出ることによってへその緒が赤ちゃんより先にでてきてしまう「臍帯脱出」の危険もあります。もしかして破水かなと思ったら迷わず受診して下さい。
お腹が張る
もっともお腹が大きくなる臨月、やはりお腹の張りが気になる妊婦さんも多いです。「もしかしたら陣痛かも」という気持ちもあるためお腹の張りに神経質になってしまうのも理由の1つ。また胎動の数は減りますが赤ちゃんも大きく育っているので1回1回の胎動が強くなり、胎動のたびにお腹が張る人もいます。
妊娠38週目頃には前駆陣痛も始まる
前駆陣痛とは出産につながる本当の陣痛ではない「陣痛に似た子宮の収縮」のことで、臨月にはほとんどの方が体験します。本当の陣痛のことを一般に「本陣痛」といいますが、本陣痛が規則的であるのに対して前駆陣痛は不規則。前駆陣痛は陣痛に似た子宮の収縮による痛みのため「お腹が張って痛い」と感じるのが普通です。
ところが不規則な上妊婦さんによって強さも違うことから胎動の痛みのように感じたりお腹を壊している時の痛みに感じたりと、前駆陣痛をはっきり意識しないまま本陣痛がくる妊婦さんも多いです。
前駆陣痛は陣痛ではないので受診は不要ですが、前駆陣痛から陣痛に移行することもあるので休んで様子をみます。不規則でも痛みや張りが異常に強かったり、胎動を全く感じられなかったりする場合は受診して医師に相談しましょう。
(前駆陣痛と陣痛の違いについては以下の記事も参考にしてみてください)
尿もれや頻尿に悩まされる
妊娠中は月数に関わらず尿もれや頻尿に悩みがちなものですが、赤ちゃんが3000g前後に育つ妊娠38週では、それまでは特に気にならなかった妊婦さんでも尿もれしたりトイレが近くなったりという症状がでてきます。咳やくしゃみの他、赤ちゃんが膀胱近くまで下がっていることから胎動のたびにもれてしまったりトイレに行きたくなったりという妊婦さんも。
あまりに続くと産後が心配になってしまうかもしれませんが、今子宮が大きくなっているために緩んでいる骨盤底筋(こつばんていきん)を産褥体操などでケアするように心がければ問題ありません。
尿もれと破水の区別は尿独特のアンモニア臭がするかどうかですが、実際にはエムニケーターやチェックPROMなどを利用しないと判断が困難です。においでわからない場合には「勝手に流れてきてしまう」感じがしたら破水の可能性があると覚えておきましょう。尿は何かの拍子にもれてしまうことはあっても、筋肉で止めることが本来は可能です。しかし破水は自分の力では止めることはできません。
足がむくむ
妊娠38週にはほとんどの妊婦さんが足のむくみを感じます。大きくなった赤ちゃんの圧迫で血液の循環が悪くなる上、血液の量も増えているからです。手や顔がむくむ妊婦さんも多いです。いずれにしても妊娠の経過に伴う症状ですので出産後には解消されます。
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