常位胎盤早期剥離とは？症状や原因は？兆候はある？予防できるの？

妊娠後期になれば陣痛の準備段階としてお腹が張ることは頻繁にみられる症状です。しかし、急にお腹が張りだしたり、お腹がひどく硬くなってしまうような場合、またお腹の張りがだんだん激しさを増すような場合には常位胎盤早期剥離の初期症状かもしれません。注意して経過を観察し、早めに受診をすることをおすすめします。

今まで定期的に感じていた胎動が少なくなったり、弱まったように感じる場合には常位胎盤早期剥離の兆候の可能性もあります。胎盤が剥がれ始めていることによって、お腹の赤ちゃんに酸素や栄養素が行き渡りづらくなり、胎動が弱まることが考えられるようです。「そういえば最近」と感じる妊婦さんは、自己判断をせず受診をすることをおすすめします。

(胎動については以下の記事も参考にしてみてください)

常位胎盤早期剥離は特定できる原因が必ずあるわけではなく、原因不明で発症する場合もあります。妊娠中の体調管理に気をくばり、高血圧でもなく、喫煙もしない元気だった妊婦さんが発症する可能性も大いにあるため予防法はこれだとは断定できません。したがって喫煙はしない、妊娠高血圧症候群に気をつけるといったことが予防が大切といえます。

常位胎盤早期剥離は治療法はあるのでしょうか？また発症した後はどのような流れで出産になるのでしょうか？大事な赤ちゃんにかかわることですから気になりますよね。常位胎盤早期剥離を発症したのち、帝王切開で赤ちゃんを出産した妊婦さんの体験談を交えながら解説します。

常位胎盤早期剥離は妊娠中の病気のひとつですが、治療して症状を抑えたり、進行を遅らせることはできません。常位胎盤早期剥離が起きたら治療するのではなく、母体と赤ちゃんを守るためにすぐに出産となります。出血多量の場合、母体の命を救うために子宮摘出となる場合もあるでしょう。

常位胎盤早期剥離を発症した場合、一刻も早くお腹の中から赤ちゃんを取り出さないと赤ちゃんの健康や生死に関わってきます。そのためほとんどの場合、帝王切開です。重症の場合はもちろん、胎盤が剥がれている部分が少ない軽症の場合でも、そのままお腹に赤ちゃんがいるのはリスクが高いので帝王切開ですぐに出産となります。