妊婦は牛乳を飲んでいい?妊娠中は適正量がある?胎児への影響は?

【医師監修】妊婦さんの妊娠中の食事は、胎児への栄養となっているため、気をつけることが多くあります。そんな妊娠中の食事の中でも今回は牛乳にスポットを当ててご紹介していきます。妊婦さんが牛乳を飲むことによって胎児のアレルギーへの影響や適正量について見ていきましょう。

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専門家監修
島袋史
ゆいクリニック(沖縄市)院長。琉球大学医学部卒業。「生まれてからもずっと結ばれていたい」という母と子の想いに応えることが出来るような、祝福に満ちた場を創りたいという想いの下、・・・
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Contents
目次
  1. 妊婦さんは妊娠中に牛乳を飲んでも大丈夫?
  2. 妊娠中の牛乳摂取のメリット
  3. 妊娠中の牛乳摂取のデメリット
  4. 妊娠中の牛乳摂取には適正量がある?
  5. 妊婦さんの牛乳摂取による胎児へのアレルギーの影響は?
  6. 牛乳が苦手な妊婦さんは?
  7. 妊娠中は豆乳を飲んではいけない?
  8. 妊娠中は栄養満点な牛乳を上手に取り入れよう

妊娠中の牛乳摂取には適正量がある?

いくら身体に良いとはいえ「過ぎたるはなお及ばざるが如し」というように、飲み過ぎも身体にとって良くないことも起きてしまいます。牛乳の摂取には適正量があり、牛乳の飲み過ぎに気をつけなければなりません。牛乳の飲み過ぎによる危険性と、妊婦さんが牛乳を飲むときの注意点を見ていきましょう。

妊娠中の牛乳摂取の適正量【カルシウム血症に注意!】

牛乳を飲み過ぎてしまうとカルシウムの過剰摂取に繋がり、血中のカルシウム濃度が高くなる「カルシウム血症」になることがあります。カルシウム血症になると「身体にかゆみが出る」「吐き気を感じる」「便秘になる」などの症状が現れるようです。

妊娠初期には特に身体が不調になることも多く、薬を服用することも簡単にできません。妊娠中は身体の調子を崩さないように心がけましょう。

厚生労働省によるカルシウムの摂取量の上限は、2500mgとされています。牛乳1杯には220mgのカルシウムが含まれているため、牛乳を少し飲んだだけでは大幅に摂取量をオーバーすることはありません。しかし、そのほかの食材にもカルシウムは含まれています。牛乳の適正量を守り、飲み過ぎには十分注意しましょう。

妊娠中の牛乳摂取の適正量【牛乳アレルギーを誘発する】

牛乳アレルギーではないからといってたくさん飲み過ぎてしまうと、アレルギー症状を誘発してしまうことがあります。したがって、同じ食品を続けて大量に摂取することは控えましょう。牛乳の飲み過ぎだけでなく、卵や小麦も食べ過ぎは体に悪影響を与えます。

妊娠初期には特につわりで食べられるものが偏りがちです。アレルギーを発症させないために食べ過ぎ、飲み過ぎには注意しましょう。適正量を守って、できる限りいろいろな食材を少しずつ食べることが大切です。

妊娠中の牛乳摂取の適正量【妊娠中の牛乳摂取は1日200ml】

牛乳の飲み過ぎは脂質を多く摂取してしまうため、体重の増加にも繋がる可能性があります。体重管理が必要な妊婦さんは「脂質」「糖質」「塩分」の過剰摂取には特に注意してください。牛乳の摂取適正量は1日にコップ1杯ほどです。適正量を守り、健康な身体を維持しましょう。

妊娠中の牛乳摂取の適正量【妊婦さんはお腹を冷やさない】

牛乳を冷たいまま一気に飲んでしまうと、お腹を冷やしてしまいます。妊婦さんは胎児のことも考えて、身体を冷やさないように注意してください。妊婦さんが牛乳を飲む際には、お腹が冷えないよう少量ずつ飲むようにするか、牛乳を電子レンジや小鍋で温めてホットミルクにして飲むとよいでしょう。

妊娠中の牛乳摂取の適正量【牛乳の種類にも注意】

牛乳は、製造工程や成分などにより「牛乳」「特別牛乳」「成分調整牛乳」「低脂肪牛乳」「無脂肪牛乳」「加工乳」「乳飲料」の7種類に分類されています。この中で栄養価が高く妊婦さんにおすすめなのは「牛乳」「特別牛乳」「成分調整牛乳」の3種類です。

脂肪分を除かれた低脂肪牛乳と無脂肪牛乳は、脂溶性ビタミンを含む脂質が含まれていません。したがって、免疫力に影響を与えると言われています。加工乳や乳飲料は、原材料は乳製品であるものの、成分組成が変更されているものが該当します。食品表示を確認し、栄養がしっかりと入っているものを選ぶようにしましょう。