妊娠後期の下痢って問題ない…?流産する?原因を知って正しい対処をしよう!

【医師監修】妊娠後期の下痢って問題ないのでしょうか。下痢で流産することってあるのでしょうか。妊娠後期の下痢や便秘についてドクターの助言を交えて説明します。下痢や便秘には要注意な点もあります。原因を知って正しい対処をしましょう。妊婦さんはぜひ参考にしてください。

Contents
目次
  1. 妊娠後期の下痢は注意?!流産や早産するって本当?
  2. 妊娠後期に起こりやすい下痢や便秘の【原因】とは?
  3. 妊娠後期に要注意な下痢や便秘の【症状】とは?
  4. 妊娠後期に起こりやすい下痢の【注意点・対処法】
  5. 妊娠後期に起こりやすい便秘の【注意点・対処法】
  6. 妊娠後期の下痢は出産が近づいているサインかも?
  7. 妊娠後期の下痢は症状がひどくなる前に医師に相談しよう!

妊娠後期の下痢は注意?!流産や早産するって本当?

妊娠後期になると、下痢の症状が気になる妊婦さんは多いものです。お腹(なか)をくだした時の痛みは、下痢が原因なのか赤ちゃんに異常があるせいなのかがよくわからず、不安になってしまう人もいるでしょう。妊娠中は、流産や早産の心配をしている妊婦さんも多いです。

妊娠も初期の段階であれば、下痢を繰り返してしまうと腸が蠕動(ぜんどう)運動することで子宮も収縮する場合があり、下痢がひどい場合は注意すべきとされています。しかし、後期ともなれば下痢が流産の原因となることは実際には少ないでしょう。妊娠後期という時期には、下痢だけでなく吐き気がしたり便秘になる妊婦さんもいます。

妊娠後期に起こる下痢について紹介します。安心して出産をするためにも知っておきましょう。

妊娠後期に起こりやすい下痢や便秘の【原因】とは?

妊娠中に下痢が起こる原因は何なのでしょうか。まずは、なぜ妊娠後期には下痢や便秘が起こりやすいのか、その原因を紹介します。原因を知り、対策に役立てましょう。

妊娠後期に起こりやすい下痢の原因①腸が圧迫される

妊娠後期に起こりやすい下痢の原因に腸が圧迫されることがあります。妊娠後期になった妊婦さんの腹部は、子宮が大半を占めていて、ほかの臓器は位置や形まで変わってきます。子宮が非常に大きく膨らむため、内臓が今までの状態で収まっていることができなくなります。腸は子宮の隣にあるので圧迫され、正常に働きにくくなってしまうのです。

お腹が大きくなると、物を食べたときに普段よりも上の方に食べ物があるように感じられることがあります。また、腸が圧迫されて上手に消化ができなくなることにより、下痢となることもあるのです。一方で、腸が子宮に圧迫されることで便がうまく通れなくなり便秘となってしまう可能性もあるでしょう。(※1)

(妊娠中の胃もたれについては以下の記事も参考にしてください)

妊娠中期の胃もたれの原因は?いつまで続く?胸焼けなどに効く解消法を解説!

妊娠後期に起こりやすい下痢の原因②胃腸が弱ってきた

妊娠後期に起こりやすい下痢の原因に胃腸が弱ってきたことが挙げられます。

妊婦さんは激しい運動を制限されるなど安静にして過ごすのが一般的です。数カ月そのような生活が続いて妊娠後期にさしかかる頃には体力も落ちているでしょう。それに加えて急激に体が変化していることで、体にも非常に負担がかかっています。体にかかる負担やストレスから胃腸の機能が低下してしまうでしょう。

食の好みにも変化が生じ、食べたいと思うものも新たに出てくる可能性もあります。このような場合は妊娠前よりもより消化の良い物を食べるようにしましょう。

妊娠後期に起こりやすい下痢の原因③冷えてしまう

妊娠後期に起こりやすい下痢の原因に体が冷えてしまうこともあります、妊娠中は体が冷えやすくなっています。さらに妊娠後期だと子宮の圧迫や十分に運動ができないことで血行不良になって下痢を起こすことがあるでしょう。女性はそもそも冷えが大敵とされてもいます。妊娠中はしっかりと体を温めることが大事です。

体が冷えてしまうと、下痢だけにとどまらず難産となる可能性もあるでしょう。冷えは冬に限らず夏にも気を付ける必要があります。体を温める食事を取ることや、可能な限りで運動をする、入浴の際にはゆっくりと湯舟に浸かることなどが大事になります。加えて、腹巻をしたり靴下などで温めるなどの対策も必要でしょう。

妊娠後期に起こりやすい下痢の原因④食べ過ぎ

妊娠後期に起こりやすい下痢の原因に食べ過ぎもあります。つわりが終わると食欲が出てくる妊婦さんは多いでしょう。そうなればマタニティライフもより楽しいものとなってきます。このため、出産前のこの時期においしい物でも食べたいという気になるかもしれません。しかし、食べ過ぎてしまうことで下痢を起こしてしまうケースもあるのです。

妊娠後期の臨月の頃となると、体力が低下してきて胃腸が弱っているだけでなく、大きくなった子宮が消化器官を圧迫しています。食べる量はほどほどにしなければ、腹痛を起こしたり下痢の原因となるでしょう。

(妊娠中の胎動については以下の記事も参考にしてください)

痙攣みたいな胎動の原因は?ダウン症の可能性?胎児の状態や対処の必要性は?

妊娠後期に起こりやすい下痢の原因⑤飲み過ぎ

食べ過ぎだけでなく飲み過ぎも、妊娠後期に起こりやすい下痢の原因です。水分を取り過ぎることで便が緩くなるおそれがあります。また、冷たいものを飲み過ぎることによって腹痛を起こしたりお腹が緩くなったりすることがあるのです。

妊娠後期になると、胃腸もしくは喉が不快になることがあり、炭酸飲料を飲みたくなる人もいるでしょう。さっぱりしているので、飲みたくなるかもしれませんが、できるだけ温かい飲み物にして体に負担をかけないようにしましょう。どうしても飲みたい場合は氷は入れないか、常温で飲むようにしましょう。

妊娠後期に起こりやすい下痢の原因⑥自律神経が乱れる

妊娠後期に起こりやすい下痢の原因に自律神経が乱れることも挙げられます。ホルモンバランスが崩れて自律神経が乱れると、便意をうまくくコントロールできなくなってしまい、下痢を引き起こすことがあるのです。

自律神経には「交感神経」と「副交感神経」の2つがあります。2つのうちのどちらかが活発になり過ぎてしまうと、下痢もしくは便秘になる可能性があるでしょう。交感神経が興奮し過ぎてしまえば便秘になりやすくなり、副交感神経が興奮し過ぎたなら下痢になりやすくなってしまいます。妊婦さんは、できるだけストレスを抱えないように生活しましょう。