妊婦の恥骨痛の原因は?歩けないほどの症状は危険?痛みを緩和する対策法も紹介!

【医師監修】妊娠すると経験したことのない痛みに悩まされます。その一つが恥骨痛です。ひどくなると歩けなくなります。恥骨痛の症状 発症時期、原因、痛みを和らげる対策、座り方・寝方などについて先輩ママの体験談やドクターの助言を交えて紹介します。参考にしてください。

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Contents
目次
  1. 妊婦中は恥骨痛の症状が出やすい!
  2. 妊娠中の恥骨痛はいつからいつまでに発症する?
  3. 妊娠中の恥骨痛の症状は?どんな痛み?
  4. 妊娠中の恥骨痛の原因は?
  5. 妊婦の恥骨痛は難産・早産に繋がるって本当?
  6. 妊婦の恥骨痛は病院に行くなら何科?
  7. 妊娠中の恥骨痛の対策・改善方法!
  8. 妊娠中の恥骨痛におすすめの座り方は?
  9. 妊娠中の恥骨痛におすすめの寝方は?
  10. 妊娠中の恥骨痛は辛かった?〜みんなの体験談〜
  11. 妊娠後期は特に恥骨痛に気をつけよう!

恥骨痛がひどい場合は常に痛くて動けないようです。ズキズキ、ギシギシと骨が削られるような痛みを感じて動けず、日常生活にも支障が出ます。痛みがひどい場合は、医師に相談しましょう。

妊娠中の恥骨痛の原因は?

妊娠中の恥骨痛の原因はさまざまです。もともとの骨盤の形や位置などが関係します。妊娠中の恥骨痛の原因について詳しく紹介します。

妊娠の経過に原因

恥骨痛は妊娠の経過に原因があります。妊娠すると骨盤周りの関節や円靭帯が緩まり、それによって骨盤周りや恥骨結合に負担がかかり、痛みが出てくるのです(※2)。

女性の場合、骨盤は子宮を守る役割をしています。女性はその子宮の中で赤ちゃんを育みます。出産に向けて子宮が大きくなることで周りの骨や関節なども影響を受けるのです。骨盤は、仙骨、寛骨、尾骨という3つの骨の結合です。それぞれの骨が恥骨結合を中心に一つの容器のような状態を保っています。

子宮が増大するとリラキシンというホルモンが作用し、骨盤周りの関節や円靭帯が緩まります。骨盤は体幹を支えるという役割も持っています。関節や靭帯がゆるむとその役割が弱くなるため、恥骨痛の原因となるのです。(※2)

もともと骨盤がずれている

妊娠の経過で骨盤の位置は変化しますが、もともとの骨盤の位置がずれている場合は上手に位置が変わらす恥骨痛の原因となるのです。

骨盤のずれは腰痛や消化不良、便秘などさまざまな不快症状を引き起こす原因として挙げられます。骨盤のずれを整えるという言葉を耳にする人も多いのではないでしょうか。日本人は、背骨が長く背中の筋肉が落ちやすい傾向があり、比較的骨盤がずれている人が多いともいわれています。

多胎妊娠による恥骨痛

双子など多胎妊娠の場合は単胎妊娠よりも骨盤が圧迫されやすく、恥骨痛の原因となります。また妊娠後期になり赤ちゃんが骨盤に降りてくる時期になると、赤ちゃんの状態によっては恥骨痛になることがあります。赤ちゃんの頭が恥骨あたりにきたとき、骨盤の大きさと赤ちゃんの頭の大きさが合っていないと圧迫されて恥骨痛が起こるのです。

逆子による恥骨痛

逆子による恥骨痛の場合もあります。逆子だと赤ちゃんの足が恥骨あたりにくるため、胎動が激しい場合は恥骨痛になるのです。逆子は骨盤の不均衡、仙腸関節(仙骨と腸骨の間にある関節で靭帯で連結されている)の異常などによって起こりやすいといわれています。

持病に腰痛ある人も恥骨痛に

持病に腰痛がある人も、妊娠により子宮が大きくなると恥骨結合部が開きやすく、恥骨痛になりやすいようです。

妊娠するとリラキシンの分泌により、さまざまな部分に負担がかかります。負担が増えることで恥骨痛が生じることもあります。

(妊婦さんの腰痛については以下の記事も参考にしてください)

妊娠後期の腰痛の原因と対策!臨月のひどい腰痛は出産兆候?

子宮の重み

子宮が重みが、恥骨痛の原因になります。子宮は妊娠後期になるにつれて増大し、胎盤も成長して重みを増していきます。臨月になると胎児が約3㎏前後、胎盤が0.5㎏、羊水が0.5㎏で計4㎏前後になるのです(※3)。妊娠経過とともに重くなった子宮が骨盤を圧迫し、恥骨痛を誘発することがあるでしょう。

骨盤がずれたまま妊娠を重ねる

出産後に骨盤の位置が元の位置に戻らないまま次の妊娠を迎えると、骨盤はズレたままで恥骨痛の原因になります。一人目の時は恥骨痛は感じなかったのに、二人目になったら恥骨痛の痛みが強い場合は、骨盤の位置が元の位置に戻らないまま次の妊娠を迎えたことが原因でしょう。この場合は、多くの妊婦さんが妊娠初期から恥骨痛を感じるでしょう。

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