妊婦の恥骨痛の原因は？歩けないほどの症状は危険？痛みを緩和する対策法も紹介！

妊娠すると恥骨痛や腰痛などさまざまな身体の痛みを感じることが多くなった人もいるのではないでしょうか。恥骨痛の症状がひどいと、出産や胎児に影響があるのではと心配になるかもしれません。

しかし、恥骨痛は、妊娠することで分泌されるリラキシンの影響や大きくなったお腹による圧迫が原因であることがほとんどです（※2）。このため、恥骨痛が胎児や出産に直接影響を与えることは少ないでしょう。

恥骨痛だけで難産や早産の兆候を判断することはできません。ただ、妊娠9カ月から臨月にかけて恥骨痛を感じた場合は早産や難産になるのではと心配になる人もいるかもしれません。恥骨痛に加えてお腹の張りや出血の症状があると、さらに不安になるでしょう。

早産は妊娠22週から37週前に生まれることをいいます（※4）。難産とは、すでに規則的な陣痛がきているのに赤ちゃんが生まれて胎盤まで出てくる時間が初産婦が30時間以上、経産婦で15時間以上かかる場合をいいます。早産や難産の場合は、痛みを感じる間隔や痛む部位、出血や破水の有無を参考に判断します。

恥骨痛があって不安な場合は、担当医に相談しましょう。

妊娠中の恥骨痛は何科を受診すればいいか迷う人も多いでしょう。恥骨痛は産婦人科、もしくは整形外科を受診しましょう。

産婦人科の場合は、助産師が恥骨痛の対策や改善方法を指導してくれることもあります。整形外科を受診する場合は、妊婦であることを必ず伝えましょう。

妊娠中の恥骨痛は生理的なものですが、恥骨痛で歩くことすら困難な症状になる人もいます。妊娠中につらい症状に悩まされることは避けたいものです。ここからは、妊娠中の恥骨痛の改善方法や対策を紹介します。

姿勢を保ちましょう。脚を組んだり両足を左右どちらかに投げ出すような姿勢を避け、背筋をまっすぐ伸ばす姿勢を意識しましょう。椅子に座る際は硬めの椅子を選び、お尻が沈み込まないようにすることで姿勢の崩れを防げます。

妊娠後期になると、せり出したお腹を支えるために反り返るような姿勢になりやすいです。また左右どちらかに傾いてしまうような姿勢になることもあります。これらの姿勢は骨盤のずれや腰痛の要因となります。

（妊娠中の腰痛については以下の記事も参考にしてください）

妊娠中に骨盤ベルトを使うことで骨盤がずれることを防ぐことができます。戌（いぬ）の日に巻く昔ながらのさらしも有効です。骨盤ベルトもさらしも、妊娠の経過によって骨盤が開きすぎないように巻くことが目的です。そのため、巻く位置が非常に重要になります。巻き方や巻く位置がわからない場合は、助産師の指導を受けると良いでしょう。

ストレッチやヨガで恥骨を動かし、恥骨痛を緩和しましょう。恥骨にズレがある場合、恥骨部分が盛り上がっていることが多いです。この盛り上がっている部分をストレッチやヨガで和らげると恥骨痛も緩和されます。骨盤体操や安産体操も恥骨痛の症状を改善する効果が期待できます。しかし、体を動かすときは必ず医師に相談してからにしましょう。

（妊娠中のストレッチについては以下の記事も参考にしてください）