赤ちゃんの痰が絡む危険性は?効果的な取り出し方や、受診する目安も解説

【医師監修】赤ちゃんの痰が絡んでいると、心配になりますよね。ここでは、赤ちゃんの痰が絡む症状が出る病気や、〈透明〉〈黄色・緑色〉〈粘り気がある〉など種類別の注意点を解説します。効果的な取り出し方や、病院に行く目安も参考にしてみてくださいね。

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Contents
目次
  1. 赤ちゃんの痰が絡む原因は?
  2. 赤ちゃんが痰が絡む症状が出る病気は?
  3. 赤ちゃんの痰の種類
  4. 赤ちゃんの痰の放置は危険?
  5. 赤ちゃんの痰の効果的な取り出し方は?
  6. 赤ちゃんの痰で病院に行く目安は?
  7. 赤ちゃんの痰に関する体験談!
  8. 赤ちゃんの痰は要注意な場合も!

赤色の痰

痰に血液が混ざることで、赤色の痰が出ることがあります。激しい咳などによって赤ちゃんの喉の粘膜に傷がつくことで、そこから出血するのです。また、出血の場所として考えられるのは喉だけでなく、胃や腸といった消化器系という場合もあります(※6)。何らかの病気である可能性があるので、早めに病院を受診しましょう。

粘り気のある痰

痰が含んでいる水分の量が減ると、粘り気のある痰になります。痰の中の水分が減る原因は、空気の乾燥のほか、赤ちゃんの体内の水分が足りていないことが考えられます。体内の水分が減ってくると脱水症状に繋がる場合もあるので、こまめに水分補給することを意識すると良いでしょう。

上記で黄色や緑色の痰について触れましたが、特に細菌感染によって色のついた痰になっている場合は、粘り気も確認できることが多いです。色がついた粘り気のある痰が出た場合は、病院を受診すると安心できるでしょう。

赤ちゃんの痰の放置は危険?

赤ちゃんの痰の種類が透明でさらさらとした痰であれば、危険性は低いと言えます。ただ、症状が長引いて辛そうな場合は、病院の受診がおすすめです。特に注意が必要なのは、色のついた痰や粘り気のある痰の場合でしょう。

黄色や緑色、赤色の痰の場合は、上記の「痰の種類」でも紹介したように、何かの病気が原因となっている可能性が考えられます。病気の種類によっては症状の進みが早く、息ができなくなるなどして命に関わる危険性があるので、早めに病院を受診することが大切です。

色がついていなくても、乾燥などによって痰に粘り気が出る場合もありますよね。粘り気のある痰は喉につまりやすく、肺へ送られる空気の邪魔をしてしまうことがあります。肺に十分な空気が送られないと、血液の中の酸素が足りなくなってしまうので危険です。放置せず、赤ちゃんから痰を取り出してあげましょう。

赤ちゃんの痰の効果的な取り出し方は?

赤ちゃんの痰の取り出し方にはどのようなものがあるでしょうか。効果的な痰の取り出し方を見ていきましょう。

部屋の中を加湿する

空気が乾燥している場合の痰の取り出し方には、部屋の中の加湿が有効です。そうすることで痰に含まれる水分の量が増え、粘り気のある痰からさらさらとした痰に近づきます。さらさらとした痰であれば、気道にある繊毛のはたらきによって、痰が自然に口の方へ運ばれるのです。口に運ばれた痰はそのまま吐き出すか、飲み込むことで、喉からなくなります。

加湿器を利用するほか、洗濯物や濡らしたタオルを干すことでも、部屋の中を加湿することができます。霧吹きなどで水を撒くのも良いでしょう。湿度50%~60%を目安にするのがおすすめです。

吸入器を使う

吸入器とは、喉の奥に直接蒸気を送り込むことのできる機械です。家庭用のものが市販されています。部屋の中を加湿するのと同じように、痰に含まれる水分を増やすことが目的です。赤ちゃんが嫌がらなければ、吸入器を使って喉の中を加湿するのも効果的な痰の出し方でしょう。

水分補給をさせる

赤ちゃんが水分を飲むことでも喉の中を潤せるので、痰をさらさらに近づけることができます。痰が出ている時は、こまめな水分補給が大切です。飲み物の種類は母乳やミルク、湯冷ましなど、普段赤ちゃんに飲ませているもので大丈夫ですが、少し温めて飲ませましょう。冷たい飲み物だと気管の収縮を促してしまい、痰が絡みやすくなります。

背中を軽く叩く

背中をトントンと軽めに叩いてあげるのも、効果的な痰の出し方です。このとき、赤ちゃんを縦抱きにするのが効果的です。赤ちゃんの首がすわっていれば、横向きに寝かせた姿勢でトントンと叩いてあげるのも良いでしょう。

鼻水を吸い取る

鼻水が沢山出て喉に流れ込み、痰が絡むのと同じような症状になっている場合は、鼻水を吸い取ってあげましょう。鼻水吸引器が市販されています。自宅でうまくいかなければ、病院での処置をお願いするのもおすすめです。