子供の扁桃炎の症状は？扁桃腺が腫れる原因、治療法は？受診の目安も！

扁桃炎（へんとうえん）は喉（のど）の病気です。喉の奥にある扁桃と呼ばれる部分に病気の原因となる菌が感染し、扁桃腺が腫（は）れた状態のことをいいます。秋から冬にかけて空気が乾燥しやすい時期は菌が繁殖しやすく、扁桃腺が腫れやすくなります。このため扁桃炎は風邪によって引き起こされることが多いので、風邪の一種として捉えてもいいでしょう。

扁桃炎かどうかの見分け方は、鏡を使ってチェックすることができます。「あ～」と声を出しながら口を大きく開き、鏡で喉の奥の部分を見てみましょう。扁桃腺の両側が腫れていたり、扁桃腺の両側の壁に白い斑点があれば扁桃炎の可能性が高いでしょう。

扁桃炎を治療せずにそのままにしておくと、ほかの子供にうつる可能性があります。また家庭内でも家族にうつる可能性があるので、きちんとした治療が必要です。また扁桃腺が腫れるとさまざまな症状を引き起こす場合があります。症状がひどくなる前に、できるだけ早く医療機関を受診しましょう。

子供の扁桃炎には、さまざまな症状があります。一見すると風邪やインフルエンザといったほかの病気と間違えやすいのが扁桃炎です。病気の判断が正しくできるように、扁桃炎の症状をチェックしておきましょう。

喉の違和感が子供の扁桃炎の主な症状です。扁桃腺が腫れて、喉にヒリヒリとした強い痛みの症状があらわれます。唾液を飲み込んだだけで喉に痛烈な痛みを感じる場合もあるので、子供にとってつらい症状です。喉の痛みによって食欲がおち、中には食事が全くとれない子供もいます。（※1）

扁桃炎になると、ゴホゴホと咳（せき）が出ることがあります。扁桃腺が腫れて喉に痛みがある上に咳が出るので、子供にとってはとてもつらいでしょう。咳が出ると菌が飛び、家族や他の子供に病気がうつる可能性があります。子供が咳をする時は、予防策として早めにマスクを着用させましょう。

発熱もあります。扁桃腺が腫れて扁桃炎になると、38度～40度の高熱が出ます（※2）。特に冬場は扁桃炎と同じ高熱のインフルエンザと間違える人が多いようです。インフルエンザの場合は関節痛といった特有の症状があらわれますが、扁桃炎にはそのような症状はあらわれません。

頭痛や腹痛も扁桃腺の腫れによってあらわれます。また腹痛や嘔吐といった風邪と同じような症状があらわれることもあります。（※1）

全身のだるさも扁桃腺の腫れで感じることがあります。インフルエンザにも同じように倦怠感の症状があらわることから、扁桃炎とインフルエンザは間違えやすい病気といえます。インフルエンザの場合は、起き上がれないほど全身に倦怠（けんたい）感を感じます。しかし扁桃炎の場合は、そこまでの倦怠感の症状はあらわれないでしょう。

扁桃腺が腫れる主な原因は、ウィルスや細菌によるものです（※1）。ウィルスや細菌は、低温で乾燥した環境を好みます。空気が乾燥する時期は、喉も乾燥して菌が繁殖しやすい環境になり、菌の感染によって扁桃腺が赤く腫れるのです。

また体力が低下している時期も要注意です。体力が低下すると免疫力も落ちるため細菌に侵されやすく、それが原因で扁桃腺が腫れるリスクが高くなります。

（子供の結膜炎については下記の記事も参考にして下さい）