妊娠初期のくしゃみは胎児に影響が?腹痛の症状、咳が止まらない時は?

【医師監修】妊娠初期はホルモンバランスの乱れや免疫力の低下によって、くしゃみや咳がでやすくなります。妊娠初期はくしゃみをする事で腹痛や下腹部痛を感じる事もあり、不安になる方は少なくありません。妊娠初期のくしゃみによる腹痛・下腹部痛を和らげる方法についてご紹介します。

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専門家監修
増田陽子
平成22年「St. Methew School of Medicine」大学医学部を卒業し、日本・米国・カリブ海の医師資格を持っています。・・・
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目次
  1. 妊娠初期のくしゃみはお腹の赤ちゃんに影響するの?
  2. 妊娠初期はくしゃみで腹痛や下腹部痛の症状がよく出る
  3. くしゃみによる腹痛の症状を和らげるには?
  4. くしゃみの原因を減らすには?
  5. 妊娠初期におこる腹痛の予防方法はあるの?
  6. 妊娠初期のくしゃみは尿漏れに注意
  7. 妊娠初期に咳が止まらない時は?
  8. 妊娠初期はリラックスして過ごそう

妊娠初期のくしゃみはお腹の赤ちゃんに影響するの?

妊娠するとくしゃみがよく出るようになります。くしゃみによって一時的にお腹に力が入ってしまい、お腹が少し張ったような感覚や、痛いと感じることがあります。それが原因で早産や流産してしまう危険性はほとんどありません。心配することはありませんが、痛いと感じたときは安静にしましょう。

続かなければ大丈夫

妊娠初期にくしゃみによってお腹が張ることによる腹痛の症状を感じることがあります。これは子宮が収縮することによって起きているのではなく、子宮周りの筋肉が刺激を受けて起こる症状です(※1)。

くしゃみをして痛いと感じたら、少し横になったりお腹を温めたりして安静にしましょう。ゆっくり動いて普通にすごしていれば問題ありません。ただ痛みが止まらない時や、出血があった場合は早めに産婦人科を受診しましょう。

(妊娠初期のお腹の張りについては以下の記事も参考にしてみてください)

妊娠初期の「お腹の張り」の原因と対策!下腹部痛を伴うと危険?

下腹部痛は筋肉の痛み

妊娠中にくしゃみをすることで下腹部が痛いと感じるのは、子宮を支える筋肉いわゆる靭帯が刺激を受けているからです(※1)。子宮そのものに痛みの症状がおきているわけではなく、それによって流産や早産をひき起こすわけではありません。

妊娠初期は流産の確率が高い時期なので、くしゃみが止まらないことに敏感になるかもしれませんが、妊娠初期の流産はお腹の赤ちゃん側の染色体異常などが原因です。妊婦の生活習慣で防ぐことができないものですので、あまりくしゃみを気にせず、リラックスして過ごしましょう。

増田陽子

内科医

くしゃみや咳が出る時には、お腹を両手で支えるようにすると振動も少なくなり、安心感もあるのでオススメです。

妊娠初期はくしゃみで腹痛や下腹部痛の症状がよく出る

妊娠中は子宮が次第に大きくなっていきます。それに伴い、子宮を支える靭帯が固くなります。さらにくしゃみがよく出る、くしゃみが止まらないことでお腹に力が入るため腹筋が固くなります。それによって下腹部の筋肉に働きかけ緊張してしまいます。急に圧力がかかることにより腹痛や下腹部痛の症状がよく出るようになります。

(妊娠中期の腹痛については以下の記事も参考にしてみてください)

妊娠中期の腹痛の原因は?注意すべき下腹部痛・胃痛はどんな痛み?

くしゃみによる腹痛の症状を和らげるには?

妊娠中は、くしゃみでお腹に力が入ることが刺激となり、お腹が張って「痛い」と感じることがあります。できるだけお腹に力がかからない控えめなくしゃみを心がけましょう。何かをつかんだり、鼻をつまんだり、歯をかみしめることで腹痛や下腹部痛の症状を緩和させる効果もあります。

くしゃみの原因を減らすには?