【医師監修】妊娠30週の妊婦・胎児の状態は?逆子や切迫早産の注意点も!

妊娠30週以降はお腹が一段と大きくなり、張り感も強くなります。そんな時、お腹の中の赤ちゃんや、妊婦の身体はどんな変化が起こっているのでしょうか。妊娠30週目を乗り越えて無事に元気な赤ちゃんが誕生できるよう、知識や注意事項をご紹介いたします。

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専門家監修
カズヤ先生
現在11年目の産婦人科医です。国立大学医学部卒業。現在は関西の総合病院の産婦人科にて勤務しています。本職の都合上、顔出しできませんが、少しでも多くの方に正しい知識を啓蒙していきたいと考えています・・・
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Contents
目次
  1. 妊娠30週目は妊婦と胎児にとってどんな時期?
  2. 妊娠30週目の妊婦の様子、症状は?
  3. 妊娠30週目にお腹が大きくなっていく様子の動画
  4. 妊娠30週目の胎児の様子
  5. 妊娠30週目の胎児のエコー画像
  6. 妊娠30週目の妊婦の注意点は?
  7. 妊娠30週目には仕事や旅行に行くときの注意点
  8. 妊娠30週目はどんな胎動?
  9. 胎児が逆子だった場合、妊娠30週目はどうなっているの?
  10. 出産に向けて、妊娠30週目の変化を受け入れる

このころには顔の形もエコーで見ることができるので、ママ似かパパ似かで話題が盛り上がります。出産までもうすぐなのをエコーからも感じられますね。

万が一早産になってしまっても妊娠30週目の赤ちゃんなら生き残れますが、それでもやはり早産にならないように努力しましょう。エコー写真で赤ちゃんの様子を見ると、出産が楽しみになりますね。

このころのエコー写真では、大きい赤ちゃん、小さい赤ちゃんと個人差が出てきます。ついつい嬉しくてエコー写真を人に見せたりしてしまいますが、人のエコーでの赤ちゃんの様子が違うと見比べたり、指摘されたりして心配にならないようにしましょう。

お腹の張りを感じるほど大きく成長した赤ちゃんがエコーでは窮屈に身体を折り曲げてしまっているように見えますが、赤ちゃんにとってはこれが一番心地よい姿勢なので心配しなくて代用部です。この時にマタニティヨガやマタニティスイミングをしてあげるのも、赤ちゃんに良い影響を与えあげられます。

妊娠30週目の妊婦の注意点は?

妊娠中はホルモンバランスの変化や、妊娠したことによって運動不足になってしまうことから筋肉が低下し、とても身体が冷えやすくい状態となっています。このことから妊婦は血液の巡りが悪くなってしまい、様々な症状を引き起こします。仕事や旅行に行く際は着る物に気を付けたり、家にいる時でも部屋の温度を調節したり、できれば妊婦用の軽い運動を継続したりして妊娠中の冷え性対策は必ずしていきましょう。

お腹を圧迫されることで尿漏れが起こる

妊娠30週目になると、尿漏れの悩みを抱える妊婦が増えてきます。その割合は妊婦の7割なので、かなり高いです。その原因は、子宮が膀胱を圧迫してしまうのと、妊娠で大事なホルモンであるプロゲステロンが子宮の筋肉を収縮してくれるのを防いで弛緩してくれることから起こります。

生理現象なので問題はないことですが、妊婦によってはほんの少しお腹に力を入れたら尿漏れをしてしまうので、ストレスになってしまいますよね。特に仕事をしている人や、旅行をする人にとっては尿漏れはとても不快感を感じるものです。あらかじめ尿漏れに備えておりものパッドを入れたり、尿漏れパッドを入れておきましょう。

骨盤底筋群を鍛えることも有効だと言われています。妊娠中の尿漏れだけでなく、出産後の尿漏れも防いでくれます。しかし、子宮口が開いてしまっている人がこのトレーニングを始めてしまうと早産になってしまう可能性があるので、自己判断で始めずに医師と相談して取り入れてみましょう。

妊娠30週目で神経痛になる人も

妊娠30週目では、坐骨神経痛に悩まされる妊婦も多くいます。坐骨神経痛は座骨神経が骨に圧迫されることで痛みが出る症状です。妊娠後期は子宮によってお腹が張り、お腹が重くなる上に出産に向けて骨盤が開くため、坐骨神経を圧迫してしまいます。

妊娠中の座骨神経痛は、お尻や足の付け根に痛みを特に感じます。デスクワークや旅行での移動も辛くなるでしょう。妊婦でない人は座骨神経痛に対して鎮静剤を飲んだり、ブロック注射をしたりしますが、妊娠中はこれらの治療法は胎児に悪影響があるとして使われません。なので、この妊娠時の神経痛に関しては直接治療できることがありません。

妊婦が座骨神経痛を緩和させるには、股関節をマッサージや、ストレッチ、ツボ押し、筋肉を緊張させないように姿勢を気を付けるなどして、悪化させないようにする必要があります。

カズヤ先生

産婦人科医

ツボ押しなどの効果に医学的なエビデンスはありませんが、座骨神経痛を緩和させるために無理な姿勢をとらないことは重要です。

出産に向けて、体重の増加に注意する

妊娠30週目はお腹が重く感じられ、身体を動かすのも家事をするのも憂鬱に感じます。そしてついつい運動不足になったり外食をしてしまいがちですが、塩分には注意をしましょう。特に旅行先ではご当地の料理をつい食べ過ぎてしまいがちですね。こうした油断が、赤ちゃんが大きくなりすぎて巨大児になると難産になりますし、産道に脂肪がついてしまうと赤ちゃんが通る道が狭くなってしまうので、こちらも難産の原因になります。

特に妊娠30週目では赤ちゃんがどんどん大きくなっていくので、急に増えすぎていないか体重の管理が大切になります。赤ちゃんの発育や出産後の健康のために、妊婦の糖の摂取過剰で起こる妊娠糖尿病や、高血圧によって起こる妊娠高血圧症候群にならないよう、医師の指導を受けながら調節していきましょう。

(妊娠時の食事については以下の記事も参考にしてみてください)

妊婦の食事レシピ&メニュー紹介!妊娠中のオススメ献立11選! | AKANBO[あかんぼ]
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