【医師監修】妊娠28週の妊婦・胎児の状態は?症状と注意点!妊娠後期の体験談も!

妊娠後期に入った妊娠28週は妊娠後期に入り、いままでなかったむくみやお腹の張りなどの症状が出る時期です。お腹の中の赤ちゃんは、体が完成してきて胎動も活発になります。妊娠28週を安全に楽しく過ごすために、妊婦・胎児の状態や症状・注意点、体験談を紹介します。

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専門家監修
カズヤ先生
現在11年目の産婦人科医です。国立大学医学部卒業。現在は関西の総合病院の産婦人科にて勤務しています。本職の都合上、顔出しできませんが、少しでも多くの方に正しい知識を啓蒙していきたいと考えています・・・
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Contents
目次
  1. いよいよ妊娠後期!妊娠28週に知っておきたいこと
  2. 妊娠28週の妊婦の状態
  3. 妊娠28週の胎児の状態
  4. 妊娠28週ごろに出やすい症状
  5. 妊娠28週の注意点!こんなときは病院へ
  6. 妊娠28週からは胎盤のトラブルにも注意
  7. 備えは万全?妊娠28週からの妊娠後期はこんな時期
  8. 妊娠28週の体験談1.どうやって過ごしていた?
  9. 妊娠28週の体験談2.トラブルはあった?
  10. 妊娠28週は出産を意識しながらもリラックスして過ごそう

早産・切迫早産とは

妊娠22~36週の間に赤ちゃんが生まれることを早産といいます。早産で生まれてもすぐに命の危険があるとは限らず、近年では早産でも赤ちゃんの死亡率はかなり低くなってきています。しかし、体の器官がまだ十分に機能していない状態で生まれてくるので、しばらく入院が必要となったり後遺症のリスクがあったりします。

原因は、常位胎盤早期剥離などの子宮の異常や感染症、胎児機能不全などであるとされています。また、早産になりかかっている状態を切迫早産と呼び、薬で子宮収縮を抑制したり、安静にすることが求められます。入院が必要になることもあります。(※3)

こんな症状を見逃さないで

早産や切迫早産の兆候として表れる症状を見逃さず、早い段階で対応して妊娠を継続させるためにも、どのような症状があるときに病院に行くべきかを知っておきましょう。次のような症状に注意が必要です。

●お腹の張りが強い、おさまらない
●激しい腹痛
●規則的なお腹の張りと痛み(陣痛)
●出血
●破水
●おりものの量や色、においの異常

(早産やその兆候については以下の記事も参考にしてみてください)

妊娠後期の出血は危険!?少量の鮮血、茶色いなどの症状と原因について
妊娠25週の妊婦・胎児の状態は?症状と注意点!早産の体験談なども

妊娠28週からは胎盤のトラブルにも注意

妊娠28週から起こりうるトラブルとして、胎盤のトラブルがあります。その一つである常位胎盤早期剥離について詳しくご紹介します。妊婦さん自身に原因があるわけではないので、特別な予防策があるわけではないのですが、もしトラブルになったときに冷静に対応できるように兆候などを知っておくとよいでしょう。

胎盤の役割

胎児のへその緒は、胎盤につながっています。胎盤は胎児に栄養を与え、胎児から必要のない老廃物を受け取る、胎児の成長に欠かせないものになっています。また、羊水の中で胎児は肺を使った呼吸をしておらず、胎盤を通してママの血液中の酸素を取り入れ、二酸化炭素を渡しています。妊婦さんが妊娠や出産の準備のために体内で分泌されるホルモンの中には、胎盤で作られているものがあります。このように大切な役割を持つ胎盤なので、トラブルがあると危険な状態になってしまいやすいのです。

常位胎盤早期剥離とは

まだ子宮内で胎児を育てるために必要な胎盤が剥がれてしまうのが「常位胎盤早期剥離」です。本来、胎盤は出産の後に剥がれて体外に排出されるものです。まだ胎児がいるにも関わらず剥がれてしまえば、赤ちゃんは酸素も栄養も体に取り込むことができなくなってしまい、子宮内に居続けることができなくなります。また、大量の出血を伴うものなので、妊婦さんも危険な状態にさらされます。

常位胎盤早期剥離がの特徴的な症状は、大出血、激しい下腹部痛、かちかちに硬いお腹の張りがあります。出血は、体外に出てくるのは少量の場合もあるので、量だけでは判断できません。このような症状がある場合には、すぐに産院に行くことが重要です。健診で事前に異常が発見されるケースもあります。(※4)

カズヤ先生

産婦人科医

常位胎盤早期剥離は子宮内出血が多く、膣からの出血は少ないこともあるので、出血の量だけでは判断できません。