【医師監修】妊娠28週の妊婦・胎児の状態は？症状と注意点！妊娠後期の体験談も！

胎動が活発になり、胎児が動く様子がはっきりわかるようになります。激しい胎動が気になったり、力が強すぎて痛く感じたりすることもあります。それにより、寝不足になる妊婦さんも。胎動が感じられると、赤ちゃんが元気であることがわかって、妊婦さんの精神的安定につながるでしょう。

（胎動については以下の記事も参考にしてみてください）

妊娠28週のお腹の赤ちゃんは、どのような状態なのでしょう。胎児の体の大きさも随分大きくなってきて、エコー写真ではなかなか全身が写らなくてイメージしにくい時期ではないでしょうか。体の器官がつくられている様子や胎児のお腹の中での向きについて説明します。感じられる胎動と合わせて、お腹に手を当てて想像してみてくださいね。

このころの胎児の大きさはどのくらいでしょうか。妊娠28週0日の体重の平均値は、1,163gです。この平均体重は、正期産と呼ばれる妊娠37～41週に正常体重で生まれた新生児が胎児のときの体重のデータを、大量に集めて求められたものです。

この数字の大きさはあくまで平均値であり個人差があります。正常体重で生まれた多くの（95.4％）胎児は妊娠28週0日に853g～1,473gであったということです。体重の多い胎児と少ない胎児の間では、およそ600gと、結構大きさに幅があるのがわかりますね。（※1）

妊娠28週目には、胎児の大きさが変わっていくだけでなく、体の大切な臓器である心臓や腎臓、肺、脳などの器官の機能が充実してきています。重要な脳、心臓、神経系などからつくられ始めた胎児の体ですが、妊娠28週目のころには背骨や手足、鼻、血液をつくる機能なども完成してきています。

妊娠28週目には聴覚もできてきていて、赤ちゃんは音が聞えるようになっているといわれています。話しかけや胎教など、赤ちゃんにはっきり聞こえて何かしらの効果があるかどうかは保証がありませんが、妊婦さんがリラックスすることにもつながるので、試してみるのもいいですね。

胎児は子宮の中で羊水に包まれているので肺で呼吸をしているわけではなく、胎盤を通して送られてきた酸素によって生きています。しかし、生まれたあとはもちろん自分の力で空気を吸って吐いて酸素を取り込まなければなりません。

妊娠28週目からの赤ちゃんは、呼吸の練習のような動きが活発になってきます。横隔膜を上下に動かし、羊水を吸い込み肺をふくらませてまた吐き出す「呼吸様運動」というものです。これによって、呼吸に必要な筋や肺を鍛えていると考えられます。ずっとしているわけではなく、1日のうちの10～50％程度の時間行っているとされています。

お腹の中で大きくなっていく胎児は少しずつ動き回るスペースがなくなっていき、胎動が静かになり、同じ向きで定まるようになります。赤ちゃんは産まれてくる時、子宮の下の子宮口から頭を最初にして出てきますので、頭が下で足が上の状態で丸まっているのが正常な向きになります。

妊娠28週は胎動が激しくなってきた時期ですので、足や手の位置で赤ちゃんが下向きになってことに気づく妊婦さんもいるかもしれません。