妊婦の旅行はいつまで大丈夫?妊娠中の旅行の持ち物や注意点まとめ!

【医師監修】近年「マタニティ旅行(マタ旅)」という言葉もメディアに取り上げており、「妊娠中に旅行を楽しみたい」という妊婦さんが多いことがうかがえます。今回はそんな妊婦さんに向けて、妊娠中の旅行での注意点や知っておくべきポイントをご紹介します。

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専門家監修
リエ先生
産婦人科専門医.。国立大学医学科卒業後、初期研修、後期研修を経て、現在大学病院で勤務しています。患者様の不安を少しでも取り除き、正しい知識を啓蒙できればとと思います。
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Contents
目次
  1. 妊婦さんは旅行にいっても大丈夫?
  2. マタニティ旅行(マタ旅)の裏側を知っておこう
  3. どうしても妊娠中に旅行にいきたい
  4. 妊娠中の旅行にいくならいつまで?
  5. 妊婦さんが旅行にいくときの持ち物と注意点
  6. 妊婦さんは温泉は入っても大丈夫?
  7. 妊娠中に飛行機に乗るのは問題ない?
  8. 妊娠中はお腹の子のことを最優先に考えた行動を

リエ先生

産婦人科医

実際に妊婦健診の際にも、マタニティ旅行に行きたいという相談は多いです。安定期とは、つわりが落ち着き、お母さんの体調が安定してくるという意味です。赤ちゃんへのリスクや、お母さんの疲れやすさが減るというわけではありません。医師としてはおすすめするものではないので、あくまでも自己責任になってしまいます。

(安定期については以下の記事も参考にしてみてください)

安定期はいつからなの?仕事しても良い?運動は?過ごし方教えて!
妊娠16週の妊婦・胎児の状態は?安定期に突入!症状や注意点!

マタニティ旅行の裏側【観光地の産婦人科はマタ旅妊婦に圧迫されている現状】

沖縄などの観光地の産婦人科は地域住民への医療資源が不十分な状況に置かれています。マタ旅妊婦さんが搬送されてくることによって、地域住民のために準備されている施設が奪われることも少なくありません。NICU(新生児集中治療室)は満床となり厳しい運営状況がいつまでも続いているそうです。

マタ旅妊婦さんも受け入れてもらえればいいですが、救急搬送を断られることもあるようです。そうすると、妊婦さんと胎児の命が危険にさらされることになります。 

マタニティ旅行の裏側【妊婦さんの海外旅行はよりリスクが高い】

さらに厳しいリスクがあるのが海外旅行です。日本よりも医療費が高額で数千万円もの請求があったというケースもあります。海外旅行保険に入ったからといって安心はできません。妊娠は病気ではないので、妊娠・出産にかかわる診察費はプランに含まれないものがほとんどです。

どうしても妊娠中に旅行にいきたい

マタニティ旅行(マタ旅)の危険性を知ったうえで、「それでも旅行にいきたい」という妊婦さんもいるかもしれません。また、中にはやむを得ず旅行へいかなければならない妊婦さんもいるかもしれませんね。そんな妊婦さんに向けて、旅行にいくために守ってほしいことをご紹介します。 

どうしても妊娠中に旅行にいきたい【かかりつけの担当医に旅行の相談を】

止められるとわかっていても、まずはかかりつけ医に旅行へいく旨を相談してみてください。状況を詳しく説明して「いつまでに行くべきか」「注意すべき点」「持ち物」についてのアドバイスをもらうといいでしょう。緊急時の必需品となるお薬を処方してくれるかもしれません。

どうしても妊娠中に旅行にいきたい【移動1時間圏内の旅行なら安心】

どうしても妊娠中に思い出作りをしたい妊婦さんは、旅行先を移動1時間圏内のところにしましょう。リスクを最小限に抑えることができます。この1時間というのは緊急時にかかりつけの産婦人科へ向かうことのできる範囲です。近場と言えども準備はしっかりとして出かけましょう。 妊婦さんの必需品とされる母子健康手帳を忘れないようにしてくださいね。

どうしても妊娠中に旅行にいきたい【危険性を理解してから考えよう】

妊娠中は危険な状況に晒されやすく不慣れなことはしない方がよいと言えます。それでも旅行へいきたいという時は、一度冷静になってどのようなリスクがあるか考えてみましょう。