【医師監修】着床すると下痢になる？妊娠超初期症状？腹痛や寒気を伴うと危ない？

「着床すると下痢になる」といわれるのはなぜでしょうか？原因の一つは、エストロゲン（卵胞ホルモン）とプロゲステロン（黄体ホルモン）の分泌による、自律神経の乱れです。自律神経の乱れが腸の機能を低下させ、便秘や下痢を引き起こします。また自律神経の乱れが体温調節の乱れに繋がり下痢になります。自立神経の乱れや体温低下に気をつけましょう。

妊娠初期や妊娠超初期に下痢になると腹圧や腸の動きで流産しないか心配になりますよね。ネットでもそういった危機感を煽るような内容が書かれていることも多いと思います。

結論から言いますと、下痢が原因で流産になることはありません。赤ちゃんへの心配をしてしまいますが、下痢による脱水症状などご自身の体調不全につながる恐れもあります。まずはあなた自身が水分補給をしっかりして体調を整えましょう。

(妊娠初期の下痢については以下の記事も参考にしてみてください)

下痢になったらまずは消化の良いものを食べましょう。くたくたに煮たおかゆや温かいうどんなどが代表的です。暑い時期ですと冷たいものも食べたくなりがちですが、お腹を冷やす原因となりますので避けたほうがいいでしょう。

下痢が落ち着いてきたら、まずは胃に優しい炭水化物から食べ始めます。お腹の調子を見ながら少しずつ豆腐などのたんぱく質も食べていきましょう。冷たい飲み物を飲むと弱っている胃の負担となってしまい、下痢が長引く原因になります。できるだけ常温か温かい飲み物を飲むようにしましょう。

ただの下痢なら水分補給をしっかりして休息をとれば、それほど心配いりません。ですが腹痛や吐き気、寒気を伴う下痢には注意が必要です。なぜなら自律神経の乱れが原因ではなく、他にも原因が考えられるからです。

病院に行くのも辛いかもしれませんが、下痢が長引く、腹痛や吐き気、寒気を伴う場合には旦那さんや家族に付き添ってもらって早めの受診をおすすめします。

腹痛を伴う下痢の原因には、過敏性腸症候群・食中毒・虫垂炎・ウイルス性腸炎・急性腸炎・寄生虫などがあります。慢性的なものから急性的なものまでさまざまですが、激しい腹痛の場合には我慢せずに医療機関を受診しましょう。この時、妊娠の可能性があることをお医者さんにしっかり伝えましょう。

吐き気を伴う下痢の原因には、暴飲暴食・冷え・過敏性腸症候群・細菌やウイルスへの感染・食中毒などがあります。下痢に加え吐き気（嘔吐）もあるので、脱水症状にはより一層の注意が必要です。まともに食事をすることもままならないでしょうから、早めに医療機関を受診することをおすすめします。