妊娠後期の動悸や息切れが苦しい…原因は?めまいにも効く対策・予防法も!

【医師監修】妊娠後期の動悸(どうき)や息切れが苦しいと悩む妊婦さんは少なくありません。その動悸や息切れの原因は何でしょうか。めまいや吐き気を伴う症状の対策、予防法などについて先輩ママの体験談やドクターの助言を交えて説明します。妊婦さんはぜひ参考にしてください。

Contents
目次
  1. 妊娠後期の動悸、息切れが苦しい…!
  2. 妊娠後期の動悸、息切れは「めまい」「吐き気」などの症状も伴う?
  3. 妊娠後期に動悸や息切れを感じる原因は?
  4. 妊娠後期の動悸や息切れの対策
  5. 妊娠後期の動悸や息切れの予防法
  6. 妊娠後期に動悸や息切れを感じたママの体験談
  7. 妊娠後期に動悸・息切れを感じたら早めに休憩しよう!

妊娠後期の動悸、息切れが苦しい…!

妊娠後期とは、妊娠8カ月から10カ月のことです(※1)。妊娠後期になると、動悸(どうき)や息切れを感じてしまう妊婦さんがたくさんいます。「呼吸が少し苦しい」という軽い症状から「眠れない」「失神する」などの重い症状を抱えてしまう妊婦さんもいます。妊娠後期の動悸や息切れには注意してください。

妊娠後期に動悸、息切れを感じる原因や対策、予防法などについて説明していきます。

(妊婦さんの動悸・息切れについては以下の記事も参考にしてください)

妊婦の動悸・息切れの原因と対策を時期別に解説!体験談も!

妊娠後期の動悸、息切れは「めまい」「吐き気」などの症状も伴う?

妊娠後期に動悸や息切れを感じる時は、めまいや吐き気などの症状を同時に感じる場合もあります。

妊娠後期になると子宮が大きくなり、他の内臓を圧迫するということが、妊娠後期にめまいや吐き気を起こす原因としてあげられます。妊娠後期に胃が子宮に押し上げられて胃もたれを起こし、吐き気につながることはよくあります。

また、妊娠後期になると成長した赤ちゃんにたくさん栄養を送らなければいけません。血液を通してたくさんの酸素や栄養を届けるので、妊娠中期から妊娠後期には貧血になってしまうケースもあります(※1)。貧血によって、めまいが引き起こされるケースも多いでしょう。

(妊娠後期の腰痛については以下の記事も参考にしてください)

妊娠後期は腰痛がつらい!背中の痛みも!ストレッチなどで対策しよう!

妊娠後期に動悸や息切れを感じる原因は?

妊娠後期になると、どうして動悸や息切れをしてしまうのでしょうか?妊娠後期の動悸や息切れの原因を紹介します。

(臨月におならが出る原因については以下の記事も参考にしてください)

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赤ちゃんの成長

妊娠後期の動悸や息切れを起こす主な原因は、赤ちゃんの成長だといわれています。妊娠後期にもなると、子宮はみぞおちの辺りまで大きくなっています。肺が圧迫されて、体に必要な酸素を十分に取り入れることができにくくなります。このため動悸や息切れで、夜は苦しくて眠れなくなってしまいます。

子宮が大きくなり、呼吸を助ける筋肉膜である横隔膜が圧迫されてしまうことが原因で通常通り酸素を取り込むことができず、息切れしてしまう場合もあります。

このほか、赤ちゃんの成長にともなって通常通り食事ができないことも動悸、息切れの原因になります。胃や肺などが圧迫されると、1度で十分な食事をとる事が難しくなります。妊娠後期になって、食後に動悸、息切れをしてしまったり、「食事をすると気持ち悪い」と感じてしまったりする場合は、食事は少量に分けて5、6回で食べるのがおすすめです。

血液が増える

血液が増えることも原因です。妊娠中は赤ちゃんに送る血液も必要になるので、通常の1.5倍程度まで血液の量が増えます。血液の量が増えると血液を体に循環させるため、心臓はより働かなければなりません。心臓がいつも以上に動くことで体に負担がかかり、動悸や息切れ、「何となく気持ち悪い」「眠れない」といった症状が現れてくるのです(※1)。

しかし、妊娠中に増える血液は赤血球や鉄分などの成分が少なく、薄い状態です。いくら循環させても体をめぐる血液は薄いので、妊娠中期や妊娠後期では妊婦さんが貧血になり、めまいが起きるケースがあります。

ストレス

ストレスも原因の一つです。妊娠後期は、毎日赤ちゃんが成長していることを実感する妊婦さんも多いでしょう。赤ちゃんの成長を感じることは嬉(うれ)しい半面、「逆子だったらどうよしよう」「帝王切開になったらどうしよう」「無事に生まれて来てくれるかしら」など、いろいろな不安がストレスになってしまい、眠れない妊婦さんもいます。

特に初産婦であれば、出産に関する不安はたくさんあることでしょう。出産を間近にしてストレスを感じている妊婦さんは、なるべく安静にして心穏やかに過ごしてください。

動悸や息切れをしやすい体質

もともと呼吸疾患や心疾患など、動悸や息切れをしやすい体質の女性は、妊娠すると動悸や息切れが通常時よりも起きやすくなり、出産まで苦しい思いをするでしょう。心疾患など持病を持っている妊婦さんは事前に医師に相談しましょう。

また、心疾患や呼吸疾患のほかにも「ストレスでパニック、息苦しさを感じやすい」「体質で過呼吸を起こしやすい」という女性もいます。そうした女性も、妊娠初期のうちに病院で相談することをおすすめします。