妊娠初期に自転車は乗ったらダメ?流産への影響は?乗るときに気をつけることも!

【医師監修】自転車は便利です。生活に欠かせない妊婦さんも多いでしょう。ただ、妊娠初期に自転車は乗ったらダメなのでしょうか。流産への影響、乗るときに気をつけることなどについて、多くの先輩ママの体験談やドクターの助言を交えて説明します。ぜひ参考にしてください。

( 2ページ目 )
Contents
目次
  1. 妊娠初期に自転車は乗ったらダメ?
  2. 妊娠初期に自転車に乗るリスクは?
  3. 妊娠初期に自転車に乗ると流産になる危険性が高まる?
  4. 妊娠初期に自転車に乗る場合の注意点
  5. 妊娠超初期に自転車に乗ってしまっていたらどうする?
  6. 妊娠初期に自転車に乗ってた?〜先輩ママの体験談〜
  7. 妊娠初期の自転車…安全に気を付けて!

妊娠初期に自転車に乗ると【お腹が張る可能性がある】

自転車に乗った時の振動によって子宮が刺激を受けることで、お腹が張る可能性があります。お腹の張りというのは、子宮の筋肉が緊張してかたくなる状態のことです。妊娠初期に感じるお腹の張りとしては「お腹がパンパンになった感じ」や「長期間便秘が続いたみたいにかたくなっている」といった感覚が挙げられます。

子宮がまだ小さく収縮も少ない妊娠初期ではお腹の張りは起こりにくいとされており、感じるとするならば、子宮の筋肉が伸びる際の痛みや違和感の方が多いでしょう。妊娠初期のお腹の張りも珍しくはありませんが、場合によっては、子宮の不調や流産、切迫流産といったトラブルも考えられます。

(妊娠初期のお腹の張りについては以下の記事も参考にしてください)

先輩ママ

(40代前半)

妊娠初期の頃、はじめは通勤で自転車に乗っていました。でも、ある時お腹が張る感覚があって。先生に相談したところ、乗らない方が良いと言われました。乗れる人もいるようですが、私はだめだったみたいです。

妊娠初期の「お腹の張り」の原因と対策!下腹部痛を伴うと危険?

妊娠初期に自転車に乗ると【骨盤に歪みが出る可能性がある】

自転車のサドルの大きさが小さめだった場合、自転車に乗ることで骨盤に歪(ゆが)みが出る可能性があります。サドルが小さいため、骨盤全体を均一に支えることができないためです。サドルと骨盤が接する中心のあたりから押される形となり、骨盤が左右に開きやすくなってしまいます。

また、猫背のような姿勢で自転車に乗った場合は、骨盤が傾きやすくなります。骨盤に歪みが出ると、腰痛や便秘に繋がるほか、切迫流産や難産などのトラブルにも遭いやすくなるので、注意が必要です。

3年目ママ

(30代前半)

妊娠中は腰が痛かったけど、骨盤の歪みが原因だった。難産にならなくてよかった…。妊娠初期も普通に自転車に乗ってたのが良くなかったのかも。自転車に乗ると、骨盤が歪むことがあるみたいなんだよね。猫背なのも良くなかったかな。

新米ママ

(20代後半)

妊娠中の自転車は骨盤が歪みやすいと聞きました。骨盤の歪みで切迫流産の危険性があると知って、妊娠が分かってからは絶対に自転車には乗りませんでした。もし後悔してしまったら嫌だと思ったので。

妊娠初期に自転車に乗ると【もらい事故の際に衝撃が大きくなるおそれがある】

もらい事故の際に衝撃が大きくなるおそれがあります。十分に気をつけていても、他人によって事故に巻き込まれてしまうもらい事故についても考える必要があるでしょう。どんな移動手段を使っていても、もらい事故に遭う可能性をまったくのゼロにすることはできません。

しかし、歩行と自転車を比べると、自転車に乗っている時の方がリスクが大きいと言えるでしょう。走行中ならスピードが出ているため、転倒した際の衝撃が大きくなることが考えられるからです。また、転倒の際に自転車のハンドルなどをお腹にぶつけてしまうことも考えられます。

妊娠8週

(20代後半)

妊娠中に自転車に乗るのは怖い。向こうからぶつかってこられたら、歩いてても危ないけど、自転車だともっと危ないよね。妊娠初期だとお腹の大きさもそこまでじゃないから平気だと思っちゃうけど、相手に起こされる事故のこと考えると、できるだけ乗りたくない。

妊娠初期に自転車に乗ると流産になる危険性が高まる?

妊娠初期に自転車に乗ることのさまざまなリスクを紹介しました。「妊娠初期に自転車に乗ることそのもの」が原因で、流産の確率が極端に高まるということはありません。流産は、妊娠全体で見て15%ほどの確率で起こるとされており、妊娠12週までに起こる「早期流産」と、妊娠12週から22週までに起こる「後期流産」があります(※1)。

流産の中では早期流産である割合が約80%と高く、その原因の多くは受精卵の染色体異常によるものと言われています(※2)。つまり、悲しいことですが、最初から流産の運命を辿(たど)ることが決まっていた受精卵だったということです。後期流産の原因としては、子宮や羊膜に問題があったなど、ママの体に起因するものが多く考えられます。

自転車に乗るというようなママの生活での動作が、流産に直接的に結びついているという例は多くないのです。しかし、外部からお腹にダメージを受けた場合は、それが原因で流産となることがあります。自転車の運転は、転倒や衝突の危険性があるという点で見れば、流産になるリスクが高まると言えるでしょう。

(妊娠初期の流産については以下の記事も参考にしてください)

【助産師監修】妊娠初期は流産しやすい?兆候や確率は?出血は危険?

妊娠初期に自転車に乗る場合の注意点

妊娠初期の自転車の運転はリスクがあるとはいえ、通勤や子供の送り迎え、買い物など、生活上どうしても自転車が必要なママも多いです。生活スタイルや住んでいる環境によっては、歩くよりも自転車に乗った方が、軽い負担で済むという場合もあります。

妊娠初期に自転車に乗る場合の注意点には、どのようなものがあるでしょうか。安全に自転車に乗るための注意点を紹介します。

妊娠初期に自転車に乗るなら【サドルの位置を低くする】

まずは、自転車のサドルを低く設定しましょう。通常、サドルの適正な高さは、サドルにまたがった状態でつま先が両足とも地面に着く程度とされています。しかし、サドル妊娠中の場合は、つま先がつくだけでは転倒のリスクが高まります。もちろん、サドルにまたがった時に片足しか地面に着かないほどでは、位置が高すぎるのです。

万が一バランスを失っても転倒することのないように、両足の裏が地面にしっかり接する程度までサドルを低くすると良いでしょう。

また、サドルの種類も、付属のものから交換することができます。座面が大きめのサドルやクッション性の高いサドルなど、乗りやすいサドルを探してみるのもおすすめです。