妊婦の手のしびれは手根管症候群？妊娠中に起こる原因・治療法を解説

妊娠中に手のしびれで悩んでいる人も多いのではないでしょうか。なぜ妊娠中に手にしびれを感じるのでしょうか。妊娠中の手のしびれの原因の1つ目は、血行不良によるものです。大きなお腹を抱える妊娠後期の妊婦さんは、姿勢が悪くなってしまうこともありますよね。悪い姿勢によって肩こりなどが生じると、血行不良により手にしびれを感じることがあります。

妊娠中の手のしびれの原因の2つ目は神経の圧迫です。妊娠中はホルモンバランスの乱れや急激な体重増加などにより、妊娠していないときにくらべてむくみやすい状況にあります。そのむくみが神経を圧迫し、手のしびれや痛みに繋がることがあるのです（※1）。

むくみで神経が圧迫されることにより引き起こされる病気で「手根管症候群」というものがあります（※2）。手にしびれを感じる妊婦さんの中には、手根管症候群にかかっている人がいるかもしれません。手根管症候群とはどのようなものでしょうか。症状や治療法、自分で治す方法、先輩ママの体験談を紹介します。

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妊娠中の手のしびれは妊娠後期の大きなお腹により、姿勢が悪くなったことで引き起こされる血行不良が原因のこともあります。しかし、手根管症候群という病気の場合もあります。妊娠後期の妊婦さん、産後のママの発症が比較的多い疾患です。手根管症候群とは、どのような病気なのでしょうか。

手根管症候群とは手首の内側にある手根管内の正中神経が圧迫されて、痛みやしびれの症状が起こる疾病です。原因は不明です。妊娠・出産期の女性や更年期の女性に多くみられることから、女性ホルモンの乱れによるむくみで正中神経が圧迫されることが原因ではないかと言われています。

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手根管症候群の初期症状は、まず人差し指と中指がしびれます。その後、親指から薬指の親指側部分にしびれが生じてきます。小指にはしびれが出ません。朝方に症状が出やすいこと、手を振ると一時的にしびれが解消したり、指の曲げ伸ばしでしびれが解消したりする特徴があります。

また、悪化すると親指の付け根にある母指球筋という筋肉がやせてきて、親指と人差し指でOKサインが作れないような状態にまでなってしまいます。小さなものがつかみにくくなったり、ボタンが留めづらくなったり、包丁がにぎれなくなったりと日常生活に支障をきたすこともあるでしょう。

妊娠中の手のしびれが手根管症候群であるのかを診断するには、どのような方法があるのでしょうか。

手根管症候群なのかを調べる簡易テストには、手根管部を診察用ハンマーで軽く叩き、指先にしびれを感じるかをみる「ティネル徴候」があります（※3）。他にも手首を曲げた状態で両手の甲を合わせると指がしびれてくるかをチェックする「ファーレン・テスト」があり、簡単に調べることが可能です（※3）。

簡易検査で手のしびれが出た場合、手根管症候群である可能性が高まります。