赤ちゃん・新生児は犬と一緒に暮らせる?アレルギーの影響など注意点を紹介!

【医師監修】「赤ちゃんと犬は一緒に暮らせるの?」と気になっているママはいませんか?この記事では赤ちゃんと犬が一緒に暮らす際の注意点や、赤ちゃんへの影響などについて解説しています。また、一緒に暮らす上でのコツや、赤ちゃんとの同居に向いている犬種も紹介しますよ。

専門家監修 | 小児科医 渡邉恵里
平成19年卒、小児科医。現在は、精神科クリニックで子どもの発達や心の問題に取り組んでいます。
平成19年卒、小児科医。現在は、精神科クリニックで子どもの発達や心の問題に取り組んでいます。

目次

  1. 赤ちゃん・新生児が犬と一緒に暮らせる前提条件は?
  2. 赤ちゃんが犬と一緒に暮らせるのはいつから?
  3. 犬と一緒に暮らすと赤ちゃんに良い影響がある?
  4. アレルギーの影響など赤ちゃんと犬が同居する際の注意点
  5. 赤ちゃんと犬が一緒に暮らす上でのコツは?
  6. 赤ちゃんと同居するのに向いている犬種を紹介!
  7. 赤ちゃんと犬と一緒に楽しい生活を送ろう!

赤ちゃん・新生児が犬と一緒に暮らせる前提条件は?

ペットとして大人気の犬ですが、赤ちゃんや新生児が犬と暮らすためには満たしておくべき前提条件があることを知っていますか?まずは、こちらでその前提条件について説明します。

赤ちゃんと犬が楽しく快適な生活を送れるよう、犬を飼い始めたらまず前提条件を満たしていくことから始めてみましょう。そして現在犬を飼っているママは、きちんと前提条件を満たしているか確認してみてくださいね。

飼い主が犬から信頼されている

飼い主であるママや家族が犬から信頼されていることは、赤ちゃん・新生児が犬と暮らすための大きな前提条件です。ペットの犬であっても、その本能から家族、つまり自分の群れにおける序列を意識して生きています。飼い主が犬から信頼されていなければ、赤ちゃんを守るためのしつけをすることができません。

まずはママや家族が飼い主として信頼され、赤ちゃんを傷つけないよう犬をしつけられる状態になっておくことが大切です。

犬の健康管理ができている

犬の健康管理ができていることも、赤ちゃんと犬が同居できる前提条件になります。赤ちゃんや新生児は抵抗力が低く、不健康・不衛生な状態の犬と同居すると体調を崩しかねません。赤ちゃんを犬アレルギーや危険な感染症から守るために、犬の健康管理にはしっかりと気を配っておきましょう。

犬を飼い始めたら、動物病院で健康状態を確認してもらうと良いですね。その際に、予防接種などについての質問や相談をしておくと安心です。

衛生面でのしつけができている

赤ちゃん・新生児が犬と暮らせる前提条件としては、衛生面でのしつけができていることも挙げられます。赤ちゃんと生活する部屋を清潔に保つために、まずトイレトレーニングをきっちりとすませておきましょう。また、感染症予防として犬が人を舐めないようしつけておく必要があります。

そして、赤ちゃんが自由に動けるようになると、赤ちゃんのほうから犬に触れようとする可能性も高まるでしょう。犬をしつけたことで安心しきらず、衛生面の環境を整える意識を常に持っておいてくださいね。

赤ちゃんが犬と一緒に暮らせるのはいつから?

犬を飼っている、もしくは飼う予定があるママは「赤ちゃんはいつからなら犬と一緒に暮らせるの?」といった疑問を抱えているのではないでしょうか?赤ちゃんがいつから犬と同居できるかについては、明確な決まりがあるわけではありません。先ほど説明した前提条件をきちんと満たしていれば、同居すること自体はいつからでも問題はないと言えるでしょう。

ただ「退院したての新生児のうちから、犬と同じ部屋でいきなり生活させるのは不安」と感じるママもいますよね。ママや犬の精神的な負担のことも考えて、退院後しばらくは赤ちゃんと犬は別の部屋で過ごすかたちをとると良いでしょう。

犬と一緒に暮らすと赤ちゃんに良い影響がある?

犬と暮らしていることで、赤ちゃんはどういった影響を受けるのでしょうか?実は、赤ちゃんが犬と一緒に暮らすと、健康面や精神面などにおいて良い影響を受けると考えられています。ママにとって、赤ちゃんが犬から良い影響を受けられるのはとても嬉しいものですよね。ここでは、ペットの犬と暮らすことによる赤ちゃんへの良い影響についてご説明します。

赤ちゃんの免疫力が上がる

赤ちゃんがペットの犬から受ける良い影響としてまず挙げられるのは、赤ちゃんのアレルギーなどに対する免疫力が上がることです。

犬とかかわりながら自然と菌に触れている生後1年以内の赤ちゃんは、免疫力が高まりやすいと言えるでしょう。家で犬を飼育している場合、犬を飼っていない子どもにくらべて風邪を引きにくいという結果が得られた研究があります(※1)。

その一方、犬が持っている菌のなかには感染症を引き起こす危険なものがあることも事実です(※2)。アレルギー予防や免疫力を高めるための犬とのかかわりは大切ですが、危険な菌から赤ちゃんを守る意識も忘れないようにしておきましょう。

(赤ちゃんのアレルギー予防については以下の記事も参考にしてみてください)

赤ちゃんの動物園デビューはいつ?注意点は?アレルギー予防になる?

赤ちゃんと犬がパートナーとして成長できる

赤ちゃんと犬が良きパートナーとなって成長できることも、赤ちゃんが犬から受ける良い影響だと言えます。赤ちゃんの成長をそばで見てきた犬は、いつからか赤ちゃんのことを良きパートナーだと捉えるようになるでしょう。それと同様に赤ちゃんも、自身が成長していくなかで犬のことを大切なパートナーだと感じるようになっていきます。

お互いを思いやる心や向上心など、人間のきょうだいや友人から得られるようなものも、犬という良きパートナーから学んでいくことができるのではないでしょうか。

犬が赤ちゃんを守ってくれる

犬が赤ちゃんを守ってくれることも、犬との同居による赤ちゃんへの良い影響のひとつです。犬には「自分より小さい生き物を守ってあげたい」という母性本能が備わっていることを知っていますか?それに加えて、信頼しているママたちが赤ちゃんを守っている姿を見ると「赤ちゃんを守ろう」という犬の気持ちも高まるでしょう。

また、そんな犬と共に成長してきた赤ちゃんも「犬が味方になってくれる」という安心感から、精神面を安定させることができます。

命の大切さを学べる

犬との同居による赤ちゃんへの良い影響には、命の大切さを学べるということもあります。犬は人間よりも大幅に寿命が短い生き物です。赤ちゃんは成長していくなかで犬の誕生や老い、そして死を体験するでしょう。命の始まりと終わりを間近で感じることで、赤ちゃんは命の大切さを身を持って知っていきます。

「命を大切にできる子に育ってほしい」と考えているママは、ぜひ犬との同居を考えてみてくださいね。

アレルギーの影響など赤ちゃんと犬が同居する際の注意点

犬との同居生活は赤ちゃんに良い影響をもたらしてくれますが、犬アレルギーをはじめ注意しなければならない点も存在しています。そこで、こちらで紹介するのが赤ちゃんと犬が同居する際の注意点です。赤ちゃんが健康に過ごすことができるよう、こちらで紹介する注意点を頭に入れておいてくださいね。

犬アレルギーに注意

赤ちゃんと犬とが同居する際の注意点としてまず挙げられるのは、犬アレルギーのことです。犬アレルギーの原因物質である犬の毛やフケが、できる限り赤ちゃんの体内に入らないよう注意する必要があります。犬アレルギーの反応が起きた場合には咳やくしゃみ、鼻水や湿疹といった症状があらわれるでしょう。(※3)

赤ちゃんのために犬のシャンプーや部屋の掃除をこまめにおこない、犬の毛やフケを可能な限り取り除くことが重要だと言えます。ただ、ペットアレルギーの原因物質がまったくない空間を作り出すのは困難なものです。ママと家族が協力し合って、少しでも犬アレルギーになりにくい環境を保てるようにしてみてくださいね。

(赤ちゃんのペットアレルギーについては以下の記事も参考にしてみてください)

猫と赤ちゃんは相性が悪い?アレルギーになる?5つの注意点!体験談も

犬と赤ちゃんから目を離さない

ママが犬と赤ちゃんから目を離さないことも、赤ちゃんと犬が同居する際の注意点のひとつです。どうしてもママがその場を離れなければならない時は、見張りをほかの家族に頼むか犬をケージに入れておくようにすると良いでしょう。また、無防備な状態で赤ちゃんが眠っているときは、できるだけママもそばで添い寝をしてあげると安心です。

犬に正しくしつけをしていたとしても、目を離したすきに犬とのトラブルで赤ちゃんがけがをしてしまう可能性もあります。後悔することのないよう、普段の生活でも犬と赤ちゃんから目を離さないよう心がけておいてくださいね。

(赤ちゃんや新生児との添い寝については以下の記事も参考にしてみてください)

赤ちゃんとの添い寝!新生児はいつから一緒に寝ても大丈夫?

犬のストレスが溜まらないようにする

赤ちゃんと犬とが同居する際の注意点としては、犬のストレスが溜まらないようにすることも挙げられます。赤ちゃんという家族が増えたことで「ママからの愛情が減った」と愛情不足によるストレスを感じる犬もいるものです。

ストレスが溜まった犬はトイレの失敗や無駄噛み、無駄吠えなどが増える可能性があります。また、赤ちゃんに直接ちょっかいを出すこともあるでしょう。「犬の様子がいつもと違う」と感じたら、犬とかかわる時間を増やして愛情表現をしてあげると良いですね。また、犬が赤ちゃんに近付いてもすぐに叱らず「仲良くしてあげてね」と声をかけてみましょう。

犬からの感染症を予防する

犬からの感染症を予防することも、赤ちゃんが犬と同居する際の重要な注意点です。ペットの動物がほかの動物からの感染症にかかると、それが赤ちゃんに感染してしまう恐れもあります。赤ちゃんや新生児は重症化しやすいため、注意しなければなりません。

ペットの危険な感染症は、予防接種をきちんと受けていれば防ぐことができます。犬を飼い始めたらまず予防接種を受けさせておきましょう。また、ママも常に犬の体調には気を配り、犬とのふれあいの後には手を洗って清潔にする習慣を作っておいてくださいね。

(赤ちゃんの感染症については以下の記事も参考にしてみてください)

赤ちゃんのプールはいつから?注意点は?感染症の危険も?体験談あり

赤ちゃんと犬が一緒に暮らす上でのコツは?

赤ちゃんと犬との同居生活を始めるにあたって「赤ちゃんと犬とが、お互いに気持ち良く生活できる環境を作りたい」と考えているママもいるでしょう。ここからは、赤ちゃん・新生児と犬が一緒に暮らす上でのコツを紹介します。こちらで紹介するコツを押さえれば、赤ちゃんと犬がお互いに快適な生活を送ることができるでしょう。

犬のしつけをしっかりする

赤ちゃんと犬が一緒に暮らす上でのコツとしてまず挙げられるのが、犬のしつけをしっかりとしておくことです。先ほども触れたように、免疫力の低い新生児は犬とのかかわりのなかで感染症にかかってしまうこともあります。ママと赤ちゃんの退院までには、衛生面において問題がないようにしつけをしておくと良いでしょう。

また、飼っている犬が急に飛びついたり、上に乗ったりする癖がある場合にもしつけをしっかりしておく必要があります。赤ちゃんを抱っこしているママへ飛びつく、寝ている赤ちゃんの上に乗るといった危険な行動を犬が取らないようにしておくと安心です。

犬を清潔な状態にしておく

犬を清潔な状態にしておくことも、赤ちゃんと犬が一緒に暮らす上でのコツのひとつです。犬を清潔な状態にするには、こまめなシャンプーやブラッシングが欠かせません。シャンプーやブラッシングは赤ちゃんの犬アレルギーを防ぐだけでなく、犬とママとがコミュニケーションを取る良い機会にもなります。

シャンプーは犬の負担にならない程度におこなうことが大切です。獣医師やペットショップの店員に相談して、飼っている犬種のシャンプーの適切な頻度を確認しておきましょう。ブラッシングについては、犬との外出や散歩からの帰宅後がおすすめです。汚れを落としながら声をかけて、信頼関係を深めていってくださいね。

一緒に過ごす部屋を清潔に保つ

赤ちゃんと犬が一緒に暮らす上でのコツとしては、一緒に過ごす部屋を清潔に保つことも挙げられます。部屋を清潔に保つことは、赤ちゃんの犬アレルギーの予防にもつながります。赤ちゃんが犬のフケや毛を吸い込まないよう、毎日掃除をする習慣を作ると良いですね。赤ちゃんが過ごす部屋に空気清浄機を置いておくのもおすすめです。

また、赤ちゃんを寝かせる際には敷布団ではなくベビーベッドを使うと良いでしょう。床に寝かせていると、赤ちゃんが犬のフケや毛を吸い込む可能性が高まります。

(ベビーベッドについては以下の記事も参考にしてみてください)

ベビーベッドは必要?布団とのメリット比較!レンタルも可?体験談多数

赤ちゃんにも犬にも愛情をそそぐ

赤ちゃんと犬の両方にたっぷり愛情をそそぐことも、赤ちゃんと犬が一緒に暮らす上でのひとつのコツです。赤ちゃんとの生活が始まると「赤ちゃんに付きっきりで、なかなか犬にかまってあげられない」というママも少なくありません。犬が寂しさを感じてしまわないよう、毎日赤ちゃんだけでなく犬にも愛情をそそぐことが大切です。

犬が「赤ちゃんにママを取られた」と感じたことで思わぬ行動を取ってしまっても、叱らずに優しく抱きしめてあげてくださいね。そして、ママにとって赤ちゃんも犬も大事な家族であることを、言葉や行動で示していきましょう。

赤ちゃんと同居するのに向いている犬種を紹介!

ここまで、赤ちゃん・新生児と犬が一緒に暮らすことについて説明してきました。そのなかで「犬を飼ってみたいけど、赤ちゃんのためにはどんな犬種を選べばいいの?」といった疑問が浮かんだママもいるのではないでしょうか?そこで最後に、赤ちゃんと同居するのに向いている犬種をご紹介します。

赤ちゃんとの同居に向いている犬種の特徴として挙げられるのは、人懐っこい性格や穏やかな性格であることです。おすすめの犬種には、小型犬だとパピヨンやボストンテリア、大型犬ではラブラドールレトリバーやセントバーナードなどがいます。

逆に警戒心が強く臆病な性格の犬は、赤ちゃんとの関係も深めにくく同居には向いていないと言えるでしょう。ただ、赤ちゃんとの同居におすすめの犬種であっても、赤ちゃんが安全に生活するためのしつけをおろそかにしてはいけません。しつけを徹底しておくことで、赤ちゃんも犬も、ママ自身も楽しく過ごせることでしょう。

赤ちゃんと犬と一緒に楽しい生活を送ろう!

この記事では赤ちゃん・新生児が犬と一緒に生活することについて説明しました。赤ちゃんや新生児がいつから犬と暮らせるか、明確な基準があるわけではありません。ただ、赤ちゃんが安全に過ごせるよう、飼育環境を整えておく必要があります。記事内で紹介した犬と暮らす上での注意点やコツを押さえて、赤ちゃんと犬と楽しい生活を送っていきましょう。

渡邉恵里

小児科医

犬の精神面、衛生面にも気を付けて、犬との生活を楽しんで下さいね。

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