出産・陣痛を促すバルーンとは?子宮口を開く痛みは?費用、効果についても紹介!
【医師監修】陣痛を促すバルーンって知っていますか。お産が進まないときの誘発分娩の手段ですが、戸惑う妊婦さんも少なくないでしょう。出産、陣痛を促すバルーンとは?子宮口を開く痛みは?費用、効果、リスクについて先輩ママの体験談やドクターの指摘を交えて紹介します。
出産・陣痛を促すバルーンとは?誘発分娩の1つ?
お産が進まないと、医師から「バルーンを入れて陣痛を促しましょう」と言われることがあります。膣の中にバルーンを入れて陣痛を促すと聞くと、未知のことに不安に思う妊婦さんもいるでしょう。
出産や陣痛を促すバルーンは、自然に陣痛が開始しない場合に陣痛を開始させる誘発分娩の1つです。出産や陣痛を促すバルーンについて詳しく紹介していきます。
(誘発分娩で出産するときの流れについては以下の記事も参考にしてください)
子宮頸管を広げて陣痛を誘発させる
バルーンは、子宮口が開かないときに膣に挿入し、子宮頸管(しきゅうけいかん)を広げて陣痛を誘発させます(※1)。正式には「メトロイリンテル」という器具のことをいいます。水風船のような形状からバルーンと呼ばれるのが一般的です。膣からバルーンを挿入することで、子宮の収縮を促します。
陣痛が起こらない あるいは陣痛が弱いとき、逆子のときに用いる
医師がバルーンを使って陣痛を促す判断基準としては、子宮口が開いているのになかなか陣痛が起こらないとき、あるいは陣痛が弱くお産が進まないとき、逆子のときなどです。
逆子は子宮口が十分に開いていないとへその緒が圧迫され、赤ちゃんが酸欠になる恐れがあります。そのため、バルーンで子宮口をしっかりと開く必要があるのです。
カズヤ先生
産婦人科医
陣痛は、まず子宮頸管の熟化が起こってから、それに連動して強くなります。 ですので、バルーンを挿入することで子宮頸管の熟化作用を促す目的があります。 また、現代産婦人科においては骨盤位(逆子)は概ね帝王切開で出産することがスタンダードで経膣分娩はあまり行いません。
(陣痛から出産までの平均時間については以下の記事も参考にしてください)
無痛分娩のときにもバルーンを使う
お産の痛みを麻酔で緩和させる無痛分娩のときにも、バルーンが用いられます。無痛分娩は事前に分娩日を決めて出産する計画分娩になります。子宮口がある程度開いてきた状態で麻酔を行うため、出産当日までにバルーンで子宮口を開く必要があるのです。
誘発分娩はバルーンの他にどんな方法があるの?
誘発分娩はバルーンの他にどんな方法があるのでしょうか。
●卵膜剥離(らんまくはくり):赤ちゃんを包んでいる卵膜を子宮壁から少し剥がす方法(※2)
●ラミナリア:乾燥した海藻でできた棒状の器具を入れて陣痛を誘発させる方法(※1)
●陣痛促進剤を投与して陣痛を誘発する方法(※1)
カズヤ先生
産婦人科医
分娩誘発の組み方は、病院や、それぞれの産婦人科医師によって異なります。多くは、子宮口がまだ硬く開いていない場合、まず始めにバルーンを挿入し、子宮頸管が多少開いて熟化してきた段階でオキシトシンやプロスタルモンといった陣痛誘発剤を投与していきます。
(卵膜剥離については以下の記事も参考にしてください)
出産・陣痛を促すバルーンの方法や効果は?
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