赤ちゃん・乳児が口内炎になる原因は?病院で治療すべき症状、予防法を紹介!

【医師監修】大人でも痛くて不快な口内炎!赤ちゃんの小さな口に口内炎ができたら、飲食ができず代わってあげたくなってしまいますよね。赤ちゃん・乳児が口内炎になる原因や、診断方法を解説します。病院に行くべき症状や治療法、家でケアする際のポイント、予防法もあわせてご紹介します。

Contents
目次
  1. 赤ちゃん・乳児が口内炎になる原因は?
  2. 赤ちゃん・乳児の口内炎の診断方法
  3. 赤ちゃん・乳児の口内炎で病院に行くべき症状は?治療法は?
  4. 赤ちゃん・乳児の口内炎を家でケアする際のポイントは?
  5. 赤ちゃん・乳児の口内炎の予防法を紹介!
  6. 赤ちゃん・乳児の口内炎は症状によっては受診しよう!

赤ちゃん・乳児が口内炎になる原因は?

痛い!と言葉で訴えられない赤ちゃんが口内炎になったら、泣いたり飲食を嫌がるサインを送るしかありませんね。泣いている赤ちゃんの口の中を見たら白いポツポツが見え、痛かったの?と初めてわかることもあります。赤ちゃんが口内炎になるには、ウィルス感染や免疫力の低下などさまざまな原因があり、口内炎にも複数の種類があります。

ヘルペス性口内炎

ヘルペス性口内炎は、生後6ヶ月~3歳の乳幼児に発症しやすく、単純ヘルペスウイルス1型の感染が原因で起こると言われています(※1)。強い痛みと39度以上の高熱を伴い、口の中だけでなく唇や歯茎、舌などにも症状が現れることが特徴です。口内炎は発熱後2日程度で増えてくるので、初めは風邪と間違えられるケースもあります。

咳や鼻水などの風邪の症状がなく高熱が出る場合は、ヘルペス性口内炎を疑ってみましょう。ヘルペス性口内炎は、その痕が水膨れになり破れて出た体液で家族に感染することもあるやっかいな口内炎です。感染したウイルスが体内に潜伏するため、成人になって過労が原因で症状が再発することもあると言われています。

新井昇子

小児科医

成人の粘膜のターンオーバー(細胞周期)は数日から14日と言われています。口内炎できてから2-3日が痛みのピークで、その後は徐々に治癒していくので痛みは弱まっていくことが多いです。 約一週間ほどでほとんど痛みは無くなるでしょう。 長引いたり、多発したり、悪化しているようなら病院を受診しましょう。

アフタ性口内炎

アフタ性口内炎はウイルス感染ではなく、栄養の偏りやストレス、疲労、風邪などで赤ちゃんの免疫力が低下していることが原因で起こります。また歯磨きや口内にできた傷に細菌が入って症状が出ることもある赤ちゃんには多く見られる口内炎です。

6mm以下の大きさで真ん中が白くくぼんだ潰瘍が、口の中のあらゆる場所にでき、触ると強い痛みがありますが、1週間程度で自然に治ることが多いと言われています。

ヘルパンギーナ

ヘルパンギーナは5歳頃までの乳児や幼児の間に流行するウィルス性の口内炎で、6~8月頃に発症する夏風邪の一種です(※2)。38~39度の高熱が出て、口の中とのどの奥にも複数の口内炎や水泡ができ、水泡がつぶれると激しい痛みを伴うことが特徴と言われています。

夏の水遊びやプール等で感染することが多く、抗生物質が効かないため解熱剤を服用して自然回復を待ちますが、痛みが強く飲食ができなくなるため、脱水症状にも注意が必要です。

(赤ちゃんの感染症については以下の記事も参考にしてみてください)

赤ちゃんのプールはいつから?注意点は?感染症の危険も?体験談あり

手足口病

手足口病は、ヘルパンギーナと同じように夏場に多いウィルス性の口内炎ですが、その名の通り口だけでなく手足にも発疹ができる病気です。口の中や頬、唇の内側、舌に点状の口内炎が現れ痛みを伴い、続いて手のひらや足の裏などに赤い水疱ができます。(※3)

1週間程度で治癒するのを待ちますが、表面に出る水泡の症状だけでなく、38度程度の発熱や腹痛、嘔吐、下痢を伴うこともあるため、早めに受診しましょう。感染力も強いため、家族への感染予防も大切です。

カンジダ性口内炎

カンジダ性口内炎は、口の中が不潔な状態が続いたり、栄養不足が原因の免疫力低下で発症することがあります。カビの一種のカンジタ菌が口の中で増殖し、口内や舌の上に白い苔やカスのようなものができたり口角が切れるという症状もあります。(※4)

新生児や乳児に多く見られ、白い苔やカスのようなものをはがすと粘膜が赤くただれて炎症を起こすこともあるので、無理なことはせずに小児科を受診しましょう。

赤ちゃん・乳児の口内炎の診断方法