パラシュート反射とは?いつからいつまで見られる?やり方も動画で解説!
【医師監修】パラシュート反射は生きるために必要な反射です。パラシュート反射とは何か、原始反射と姿勢反射の意味をはじめ、パラシュート反射が確認できる時期や消失する時期を紹介します。パラシュート反射を確認する方法を動画で紹介し、確認できない場合の危険性についても紹介します。
パラシュート反射とは?
パラシュート反射は、いったいどのような反射なのでしょうか。赤ちゃんがこれからの未来を安全に生きていくために必要な姿勢反射のひとつです。パラシュート反射についてくわしく紹介します。
パラシュート反射とは
赤ちゃんを腹這いの態勢で両脇を支えながら抱き上げ、地面と水平にキープさせた状態で頭を床に近づける動作をします。そのとき赤ちゃんが身体を支えようと手や腕を伸ばす動作のことをパラシュート反射と言うのです。パラシュート反射は姿勢反射のひとつで、パラシュート反射が身に付くと転んでしまった時など、無意識に手をついて身体を守ることができます。(※1)
原始反射と姿勢反射の違い
赤ちゃんの反射には原始反射と姿勢反射があります。原始反射はモロー反射や吸啜(きゅうてつ)反射などがあり、赤ちゃんがまだお腹にいる時期から始まっています。つまり、生まれた時から見られる反射です。原始反射は未熟な赤ちゃんを守るための無意識の反射で、出生後、脳の発達にともなって必要がなくなると消えてしまいます。(※2)
それに対し姿勢反射は、出生後から現れます。姿勢反射は身体のバランスをうまくとったり、身体の姿勢を保ったりする反射で、パラシュート反射やホッピング反射、ランドウ反応があります(※2)。姿勢反射は脳の発達にともなって身についていく反射です。
(赤ちゃんの原始反射については以下の記事も参考にしてみてください)
パラシュート反射はいつから始まる?
パラシュート反射がいつから見られるのか、とても気になりますね。パラシュート反射の出現時期を紹介します。
パラシュート反射はいつから見られる?
パラシュート反射は、転んだ時にサッと手が出せるようになるための基礎となります。時期的には、およそ生後7~9ヶ月頃から見られるようになります(※2)。まず初めに見られるのは、落下時の反射です。この時期は大脳皮質や中脳が発達する時期です。中脳では主に身体の平衡や姿勢を保つ力、視覚や聴覚に関する反射を支配しています。
落下時だけでない姿勢でも
パラシュート反射と運動機能の発達が進むにつれ、赤ちゃん自身が自分の身体をもっと守れるようになります。落下時にパラシュート反射が見られた後には、身体を前に傾けた時、左右に傾けた時、後ろに傾けた時にもパラシュート反射が見られるようになりますよ。
赤ちゃんにパラシュート反射が見られるようになるということは、立ったりや伝い歩きをしたりの準備が整いつつあるという合図でもあるということです。今後の成長がまた楽しみになってきますね。
(生後8ヶ月の赤ちゃんの特徴については以下の記事も参考にしてみてください)
パラシュート反射はいつまで確認できる?
赤ちゃんがお腹の中にいる時期から見られる原始反射は、大脳皮質や中脳が発達するのにともなって消えてしまう反射ですが、姿勢反射はいつまでも消えることはありません(※2)。したがって姿勢反射のひとつであるパラシュート反射も、いつまで確認できるというものではなく、一度習得すると消えずに残ります。
年齢が上がるにつれ、パラシュート反射が多少鈍ることはありますが、転んだ時に手を付いて自分を守るパラシュート反射は、生涯使い続ける反射となります。
パラシュート反射を確認する方法を動画で解説
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