パラシュート反射とは?いつからいつまで見られる?やり方も動画で解説!

【医師監修】パラシュート反射は生きるために必要な反射です。パラシュート反射とは何か、原始反射と姿勢反射の意味をはじめ、パラシュート反射が確認できる時期や消失する時期を紹介します。パラシュート反射を確認する方法を動画で紹介し、確認できない場合の危険性についても紹介します。

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Contents
目次
  1. パラシュート反射とは?
  2. パラシュート反射はいつから始まる?
  3. パラシュート反射はいつまで確認できる?
  4. パラシュート反射を確認する方法を動画で解説
  5. パラシュート反射が確認できない場合は様々な異常の可能性がある?
  6. 赤ちゃんの発達には個人差があるから焦らないで!

パラシュート反射は自分の身体を守るためのとても大切なものです。パラシュート反射が身に付いているのかどうかは、どのように確認すればよいのでしょうか。具体的なやり方を動画を元に紹介していきます。

上の動画では、パラシュート反射を調べるやり方を紹介しています。まず、赤ちゃんを脇で抱え、赤ちゃんの足を自分の身体に巻きつけるような姿勢を取ります。つぎに、そのままの姿勢で赤ちゃんの頭を床に近づけていきましょう。この時、赤ちゃんの手がパッと出るかどうかでパラシュート反射が備わっているかを確認することができます。

また、赤ちゃんを座らせた姿勢で、赤ちゃんの身体を前後左右にゆっくり傾けます。この時、両手を広げて自分の身体をキープしようと頑張るリアクションもパラシュート反射に含まれます。もし赤ちゃんを抱えた状態でのパラシュート反射の確認が怖いようであれば、座らせたままのやり方を試してみてはいかがでしょうか。

どちらもとても簡単な方法でパラシュート反射が備わっているかを確認することができますね。「飛行機ごっこだよ」などと声をかけ、動画で紹介されているパラシュート反応を調べる方法を試してみましょう。遊びながら楽しく親子で実践すると赤ちゃんも喜びますよ。どちらの方法も赤ちゃんを支えている手を滑らすことのないよう十分注意してくださいね。

パラシュート反射が確認できない場合は様々な異常の可能性がある?

パラシュート反射が赤ちゃんに備わっているか確認するやり方を試してみた時、赤ちゃんにパラシュート反射が確認できないと心配になったママもいるのではないでしょうか。赤ちゃんにパラシュート反射が見られない場合は、何か赤ちゃんに異常があったり、障害があったりする可能性があるのでしょうか。

脳の障害が疑われることもある

赤ちゃんにパラシュート反射が確認できない場合、脳性まひや神経の発達の遅れ、知能の遅れなど、脳の障害が疑われることもあります。しかしパラシュート反射が生後6~9ヶ月頃に確認できないからといって、すぐに脳の障害や脳の異常があると判定を下すことはできません。さまざまな検査をした上で、注意深く診断が行われます。

(言葉の遅れについては以下の記事も参考にしてみてください)

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身体の異常やけがが原因となることも

パラシュート反射が確認できない理由は、赤ちゃんの身体に異常があったり、けがが原因となっていたりすることも考えられます。身体の異常やけがが原因で、パラシュート反射ができない、今まで見られていたパラシュート反射が消失してしまうこともあるでしょう。

例えば赤ちゃんが腕や肩を痛めていたとします。腕や肩に痛みがあれば、パラシュート反射が正常に起こっていたとしても腕を自由に動かすことができません。この場合には目に見えるパラシュート反射は見られないことになります。赤ちゃんの様子におかしなところはないか、確認してみましょう。

受診する目安は?

ハイハイをする時期やつかまり立ちをする時期に個人差があるように、パラシュート反射が見られる時期にも個人差があります。我が子にパラシュート反射が見られないからといって焦ることはありません。昨日できなかったのに今日できるようになったというのは、赤ちゃんにはよくある話ですよね。

パラシュート反射は赤ちゃんの10ヶ月健診でもチェックされます。10ヶ月健診でパラシュート反射が見られなくても、医師からは経過観察と言われるでしょう。もしパラシュート反射の異常だけでなく他の発達にも大きな遅れや異常がある場合や、1歳を過ぎてもパラシュート反射が見られない場合は、専門医による診察を受けるようにしてみましょう。

あまり神経質にならず、個人差があることを頭に入れてゆったりと見守ってあげることが大切です。赤ちゃんにはそれぞれペースがありますので、赤ちゃんの発達を待ってあげましょう。

(赤ちゃんの伝い歩きについては以下の記事も参考にしてみてください)

赤ちゃんのつたい歩きはいつから?つかまり立ちからどれくらい?

赤ちゃんの発達には個人差があるから焦らないで!

パラシュート反射は転んだときにサッと手が出せる基礎となる反射です。自分の身体を守るための大事な反射ですね。パラシュート反射がいつからはじまるかは個人差がありますが、およそ6~9ヶ月頃から見られます。パラシュート反射が見られる時期にいつまでというものはありません。いつまでも消えることなく、大人になってもずっと持ち続ける反射です。

パラシュート反射が備わっているかを確認するやり方を試す時は、手を滑らせて赤ちゃんを落としてしまわないよう、気を付けて行いましょう。もしパラシュート反射が赤ちゃんに確認できなくても焦ることはありません。ハイハイや立っちができる時期に個人差があるように、パラシュート反射ができる時期にも個人差があります。

気にし過ぎて練習など行うと、赤ちゃんの負担になってしまうこともありますので、ゆったり待つことも大切です。他の発達に大きな遅れや異常があるときには専門医に相談してみましょう。パラシュート反射以外に心配なことがない場合は、発達には赤ちゃんのペースがあることを胸に、大きな心で成長を見守ってみてはいかがでしょうか。

渡邉恵里

小児科医

パラシュート反射は、練習したら見られるようになるというわけではないので、無理に親御さんが習得する必要はありません。反射の有無で気になることがあれば10ヶ月健診で相談して下さい。