子供の頭だけ汗がすごいけど病気？原因や寝汗対策は？病院を受診する症状の目安も！

子供や赤ちゃんは、大人に比べると汗かきです。子供や赤ちゃんの頭があまりに汗でびしょびしょになって、驚いた経験のあるパパやママも多いかもしれません。もしかしたら、どこか体が悪いのではと病気の心配をしてしまう場合もあるでしょう。しかし、子供や赤ちゃんが頭にびっしょりと汗をかくのには理由があります。

（赤ちゃんの汗については以下の記事も参考にしてみてください）

子供は汗腺の発達がまだ不十分なため汗の出方が頭い集中するといわれています。汗は、皮膚に分布している汗腺から出ます。大人の場合は、この汗腺が全身のさまざまな場所で発達しているため、色々な場所から汗が流れ出ます。

一方、子供はまだ汗腺や体温調節の機能が発達段階です（※1）。特に、手や足などの汗腺はあまり発達していません。逆に、頭だけは汗腺が発達しているといわれています。このため、頭ばかりで汗をかくのです。

（新生児の汗について以下の記事も参考にしてみてください）

汗は体温調節のために大事な働きをしています。汗をかくと、汗が蒸発する時に体の体温を下げます。しかし、汗腺が未発達な赤ちゃんや子供は、汗腺はある程度発達している頭でたくさん汗をかくことで体温を調節しようとしています。

（赤ちゃんのパジャマについては以下の記事も参考にしてみてください）

子供が頭だけで汗をかくのは通常、体の発達の上で自然な現象なのであまり問題はありません。一方で、汗かきの原因が多汗症や内分泌系・神経系などの病気に起因する場合もあります。病気が原因かどうかの判断が必要です。

子供や赤ちゃんの異常な汗かきの原因となる病気を紹介します。

多汗症は、温度も湿度も高くなく運動もしていないのに汗をたくさんかく場合に疑われます病気です。肥満や食生活の乱れなどの影響で起こる場合があります。それ以外にも、精神的なストレスが原因で起きる場合もあります（※2）。

特に精神的なストレスが原因で多汗症になっている場合は、気にかけてください。大人にとってはささいなことでも、子供はストレスを感じる場合があります。ストレスが過度になると、自律神経が乱れて、多汗症以外でも体に不調が現れてくる場合があります。

ストレスによる多汗症は、ストレスの原因に対処していくことで症状は治っていくでしょう。肥満や食生活の乱れがある場合には、減量や規則正しい食事で改善できるでしょう。症状がなかなか治らない場合や、多汗症がひどい場合には皮膚科などの医療機関を受診した方がいいでしょう。

甲状腺機能亢進（こうしん）症は、甲状腺の機能が過剰になってしまう病気です。その症状の一つとして汗かきになる症状があります。そのほかにも、指先が震えたり、動悸（き）がしたり、眼球突出といった特徴的な症状が見られる場合があります。（※3）

甲状腺機能亢進症にかかると、代謝が亢進してしまうため、今までと同じように食べていても体重が減ってしまうのも特徴です。子供が急に汗かきになったと感じたり、食事をいつもどおり食べているにもかかわらず体重が減る場合には、甲状腺機能亢進症を疑う必要があります。

糖尿病は、膵臓（すいぞう）から出るインスリンという血糖値を調整するホルモンが体内でうまく機能しなくなる病気です。糖尿病は、インスリンそのものが体内で足りなくなるケースと、インスリンが膵臓から出ていてもうまく機能しないケースの2種類のケースがあります。（※4）

いずれも血液中の糖分が過剰な状態になってしまい、この糖分が体にさまざまな悪影響を及ぼすようになる病気です。その一つの症状として異常な発汗があります。これは、血中の糖分によって自律神経がダメージを受け、うまく発汗をコントロールできなくなるためです。

ほかに喉がやたらと乾いたり、尿が増えたり、体がかゆくなったりなどの症状が見られます。糖尿病は、大人の場合には生活習慣病といわれており、子供には関係ないと感じるかもしれません。しかし、免疫異常や遺伝などが原因で子供に起こりやすい小児糖尿病には注意が必要です。