【医師監修】妊娠9週目!胎児の平均の大きさは?腹痛や出血は?流産の可能性は?

「妊娠9週の壁」と言われるように妊娠9週目は流産の危険性が一番高い時期になります。この時期の赤ちゃんはどの程度成長していて、腹痛や出血等の症状のうち、流産につながる兆候はどのようなものがあるのかについてご説明します。受診をする際の判断材料にしてください。

( 4ページ目 )
Commentator
|
専門家監修
カズヤ先生
現在11年目の産婦人科医です。国立大学医学部卒業。現在は関西の総合病院の産婦人科にて勤務しています。本職の都合上、顔出しできませんが、少しでも多くの方に正しい知識を啓蒙していきたいと考えています・・・
> プロフィール詳細
Contents
目次
  1. 妊娠9週目はどういった時期?
  2. 妊娠9週目のママの変化
  3. 妊娠9週目は一番つわりのつらい時期?
  4. 妊娠9週目の赤ちゃんの変化
  5. 妊娠9週目の問題のない腹痛
  6. 妊娠9週目の危険な腹痛
  7. 出血したら受診したほうがいい?
  8. 妊娠9週目の流産リスクは?
  9. 妊娠9週目で切迫流産と診断されたとき
  10. 妊娠9週目で気をつけることは?
  11. 妊娠9週から出生前診断をうけられる
  12. 安定期に入るまでのもう少しの我慢

水かきがついた指から妊娠九週目に入ると1本1本指や爪が形成されてきます。進化の名残であるしっぽもこのくらいの時期には無くなっていきます。タイミングが良いと、エコーで胎児が元気に手足を動かしている様子をみれることもあります。

生殖器ができる

妊娠6週目の頃に形成されていた内陰部に続き、妊娠9週目に入ると外陰部も作られてきます。まだエコーできちんと男の子か女の子か確認が取れるような状態ではありませんので、性別がわかるまで楽しみにしておきましょう。

出産予定日がずれることがある

心拍確認をした時に初めて告げられる出産予定日ですが、妊娠9週目のこの時期になると胎児の大きさをはっきりと測定することができまるため予定日に誤差が生じることがあります。頭臀長(頭からお尻の先までの大きさ)を健診の時に測定して、胎児の大きさは平均からどの位置にあるのかを判断します。この頭臀長の大きさが平均より大きいと予定日が早まることもあるようです。

妊娠9週から4Dエコーも!

平面的なエコーだけでなく、立体的に胎児の様子をみれる3Dエコーや4Dエコーを実施してくれる産院もあります。この4Dエコーを使えば、胎児の成長具合だけでなくお顔の様子も鮮明ではありませんがみることができます。ただ、病院によってはやっていなかったり、健診とは別で自費になることもありますので確認してみましょう。

妊娠9週目の問題のない腹痛

チクチクとした腹痛を感じても、安静にしていればすぐに痛みがおさまるようでしたら問題のない腹痛です。妊娠九週あたりから徐々に子宮の大きさが変化してくるため、子宮周りの筋肉が引っ張られることで腹痛が生じます。子宮が収縮することで起こる腹痛はこれから妊娠中期にかけても平均してよく起こることですので、痛みを感じたら横になる等しておさまるまで安静にするようにしましょう。

妊娠9週目の危険な腹痛

ズキズキと下腹部が痛む、強く締め付けられるような下腹部痛がおさまる気配のない場合、流産や切迫流産を起こしている可能性があります。また、強い下腹部痛の痛みが徐々に強くなる場合は、子宮外妊娠による腹痛の可能性も考えられます。

多くの妊婦さんは平均して妊娠6週目あたりで胎嚢をエコーで確認できていますが、もしも胎嚢確認がまだとれていない場合は子宮外妊娠の可能性も考えられますので緊急に受診してください。危険な腹痛の場合は、痛みの激しい腹痛とともに出血が見られることが多いので出血の有無も確認してください。

出血したら受診したほうがいい?

出血があると流産したのではないかと慌ててしまうと思います。ですが、出血もどの程度のもので、出血とともになにか症状はあるか等でも対応は変わってきます。

●出血は鮮血あるいは茶色い血
●どの程度の量出血したのか
●出血してすぐにおさまるのか
●何をした時に出血したのか

受診した時にも聞かれることですので、まずは慌てず上記のことを把握してみてください。

腹痛等の痛みのない出血

腹痛がなく、出血の量も拭けばおさまる程度のものでも、お医者様に確認しましょう。茶色っぽい色の出血ですと、古い血がおりものに混ざって出てくることもあります。

鮮血で痛みはないが少量ずつ出血がある場合、子宮内にポリープがある可能性があります。ポリープの大きさやできている場所等によりますが、妊娠子宮は出血する可能性が高いので妊娠中にはポリープ切除の処置を行わず、そのままの状態で出産を迎えることも多くあります。ポリープの位置によっては出血しやすくなるので、健診の時にきちんと診てもらいましょう。