妊娠初期に飛行機は大丈夫?放射線の影響がある?海外旅行は要注意!
【医師監修】お仕事の都合や帰省するためなど、妊娠初期にどうしても飛行機に乗らなければならないことも出てきます。妊娠がわかる前に旅行の予約をしてしまった、なんてこともあるでしょう。妊娠初期に飛行機に乗った時に考えられるリスクや、飛行機に乗る際の注意点などをご紹介します。
航空会社の決まりでは問題ないとわかっても、やはり心配なのがおなかの赤ちゃんへの悪影響です。「妊娠超初期」「妊娠初期」に飛行機移動をするとき、知っておきたいリスクについてご紹介します。
妊娠初期の飛行機移動のリスク【酸素濃度の低下と気圧の変化】
飛行機は着陸に向けて下降していくとともに、急激な気圧の変化を伴います。すると耳鳴りや頭痛が起こり、気分が悪くなってしまうことがあるのです。妊娠初期には貧血になりやすい状態にあり、頭痛を感じやすくなっているため注意が必要といえます。
また離陸と着陸の時には、酸素濃度の低下が起こりやすいといわれています。酸素濃度は地上の約70から80%になるのです。妊婦さんが酸素不足になるとおなかの赤ちゃんにも酸素が届かなくなり、悪影響を及ぼす恐れも出てきます。
妊娠初期の飛行機移動のリスク【エコノミークラス症候群】
飛行機に乗ると長時間同じ体勢で座っていることになります。そのため血流が阻害されて血栓ができることがあるのです。同じ体勢を取り続けたあと歩き出すと、詰まっていた血栓が外れ、血流にのって肺に運ばれて肺の動脈を塞いでしまいます。
その結果、胸部に痛みを感じたり突発的に呼吸困難に陥ったり、ひどいときは失神やショック状態を引き起こすことがあるのです。これをエコノミークラス症候群といいます。妊娠するとさまざまな身体の変化に伴い、血流も悪くなりやすいので、妊婦さんは特に注意しましょう。
妊娠初期の飛行機移動のリスク【つわりの悪化】
妊娠初期は、つわりの症状が最もつらい時期に当たります。特ににおいによってつわりの症状が出る「においづわり」になっていると、「機内のにおい」「座席シートのにおい」「近くに座っている人のにおい」などに敏感になり、吐き気をもよおすことも出てくるかもしれません。
(妊娠初期のつわりについては以下の記事も参考にしてみてください)
妊娠初期は流産のリスクが高い時期
妊娠超初期から妊娠初期の妊娠三ヶ月までは、流産の多い時期といわれています。全体の流産の約80%がこの妊娠三ヶ月の妊娠11週までに起こるとされているのです。妊娠三ヶ月までに起こる初期の流産を「早期流産」といい、その確率は約13%といわれています。早期流産の多くは、受精卵の染色体に異常があったために起こるものです。
そのため、妊娠してから妊娠三ヶ月の間はできるだけ安静に過ごし、体に少しでも変化があったらかかりつけの産婦人科へ行く必要があります。
(妊娠初期の流産については以下の記事も参考にしてみてください)
飛行機に乗ったときの放射能の影響は?
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