【医師監修】妊娠31週の妊婦・胎児の状態は？症状と注意点！早産の可能性は？

早産とは、妊娠22週～妊娠36週に出産することです。早産の主な原因は、体質によるものや感染症が原因となる場合です。

現在の医療では、妊娠31週目に出産しても赤ちゃんの生存率は十分ありますが、赤ちゃんにとっては正産期に出産するのが一番です。正産期以前の出産では、発育不全で障害が残ったり、呼吸障害などが起きてしまうリスクもあることが報告されています（※5）。

切迫早産とは、子宮口が開いてきてしまい、早産に近い状態になってきている状態のことを言います（※6）。妊娠31週目はお腹の張りが起きやすい時期とは言え、周期的にお腹の張りが続き、お腹の張りが感じられる間隔がどんどん短くなったりすると危険な状態が疑われます。また、お腹の張りとあわせて痛みや出血を伴う場合にはすぐに受診してください。

子宮口の開きが少なければ薬による治療で自宅安静になりますが、開きが大きければ絶対安静で出産まで入院となる場合もあります。

切迫早産は、妊娠中ストレスが多かったり、無理して疲れが溜まっていたりするとお腹が張り、起こりやすくなります。正産期に出産するためにも、切迫早産は避けましょう。

いつもと違う腹痛が起きると、切迫早産の兆候では？と焦るかもしれません。しかし、人によってはこの時期から前駆陣痛が始まる人もいます。

前駆陣痛とは、陣痛の前段階のようなもので、前駆陣痛が始まってすぐに陣痛につながる人もいれば、2カ月くらい前駆陣痛が続く人もいます（※7）。前駆陣痛は、痛みが不規則だったり、姿勢を変えたりすると痛みが落ち着くというのが特徴です。痛みがつらいかもしれませんが、どのように痛むのかまずは様子をみてみましょう。

（前駆陣痛については以下の記事も参考にしてみてください）

妊娠31週目に破水してしまうのは羊水感染の恐れがあり、危険なことです。赤ちゃんは子宮内で羊水に包まれています。羊水は無菌の状態なので、赤ちゃんは菌から守られているのですが、破水してしまうと羊水が外気に触れてしまい、ばい菌が侵入してしまう可能性があるのです。もし破水してしまったら、清潔なタオルなどで押さえながらすぐに受診してください。

出産まであと2カ月ほどの時間があります。しかし、様々な準備は早ければ早いほど安心です。この時期に、出産に向けてできることをお話しします。