妊婦は氷を食べたくなる?妊娠中の『氷食症』の原因は?胎児への影響も!

【医師監修】妊娠をすると氷を食べてしまうことがやみつきになるママが多くなっています。ママたちが悩んでいる氷食症(ひょうしょくしょう)の症状と妊婦さんや胎児への影響などを紹介していきます。妊婦さんが氷食症にならないためにできる予防法や、どうしても氷を食べることが我慢できない時の対処法なども紹介しています。

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Contents
目次
  1. 妊婦さんは氷が食べたくなるって本当?
  2. 妊娠中氷を食べたくて仕方ない…。『氷食症』の原因とは?
  3. 妊婦さんの氷食症の症状とは?
  4. 氷の食べ過ぎは妊婦さん・胎児に悪影響?
  5. 妊婦さんが氷食症にならないためにできる予防法
  6. 氷食症の妊婦さんが氷を我慢できない時の対処法
  7. 妊婦さんの氷の食べ過ぎは気を付けよう!

(妊婦さんの貧血については以下の記事も参考にしてみてください)

【助産師監修】妊婦の貧血!妊娠中でも対策できる?胎児への影響は?

強迫神経症

妊娠中の精神的ストレスが、氷を大量に食べてしまうという行動を起こす原因と考えられます。これは「氷を食べる」行動にこだわってしまう強迫神経症だと言われています。強迫神経症は精神疾患の一種で、1つのことにこだわって何度も同じことを繰り返す病気です(※1)。今まで精神疾患になったことがなくても、妊娠が原因で発症するママもいます。

妊娠して強いストレスを毎日感じているママは、産婦人科医に相談して必要であれば心療内科を受診しましょう。

(妊娠中のストレスについては以下の記事も参考にしてみてください)

妊娠中に妻が旦那に言われたくない言葉20こ!何気ない一言がストレスに!

妊婦さんの氷食症の症状とは?

氷食症の症状には、どのようなものがあるのでしょうか。ここでは妊婦さんに現れる症状を紹介します。氷を食べる以外の症状に悩んでいる場合は、注意しましょう。

血行不良から起こる身体の冷え

氷食症は冷たい氷を頻繁に摂取することで、身体の体温が下がり、常に身体が冷えた状態となってしまいます。そのため血液循環が悪くなると身体の隅々まで血液が行きわたらなくなる症状が出ます。冷えの他にも肩こりやむくみ、腰痛などさまざまな症状も現れてくるでしょう。

貧血の症状が現れる

氷食症は鉄分不足が原因と紹介しましたが、鉄分不足は貧血を引き起こします。氷食症だと気付かずに氷を大量に食べ続けていると、貧血が悪化する恐れがあるので注意が必要です。貧血になると身体全体に血液がうまく行きわたらなくなります。血液が行きわたらなくなると身体的症状としては顔色が悪い、めまいや息切れを引き起こす場合もあります。


身体の疲れもなかなか回復しなくなるので、疲労が溜まり疲れやすくなるでしょう。また貧血によって食欲がなくなるママもいるので、お腹の赤ちゃんに栄養が回らなくなってしまうのです。栄養不足によって肌荒れがしたり、爪が反り返るといった症状も現れてしまいます。

貧血がひどくなると呼吸困難になったり、意識がなくなり倒れてしまうこともあるので注意しましょう。

カズヤ先生

産婦人科医

貧血の改善には鉄剤の内服が最も効果があります。 個人差はありますが、かかりつけ産婦人科医の鉄剤処方により1週間程度で劇的に改善していきます。 重症の貧血(ヘモグロビン7~8g/dl)が認められた場合は、内服ではなく鉄剤の注射を選択されることもあります。

体重増加

氷はカロリーゼロですが、体重が増えないとは言い切れません。妊娠中は1日2L程度の水分補給が必要とされています。普通の水であれば問題ありませんが、氷は別です。氷をたくさん食べることで身体が冷えてしまい、胃などの消化器系の働きが悪くなります。その結果、新陳代謝が悪くなり痩せにくい身体となるため、体重増加に繋がってしまいます。

産後の回復や母乳への影響

氷食症になると産後の身体戻りが遅れたり、母乳がなかなか出ないなどの影響があります。妊娠中から氷食症だと出産後、やめようと思ってもすぐには氷を手放せません。産後も氷食症が続くと血行不良も改善されず、母乳が出にくくなってしまいます。

赤ちゃんに必要なママの母乳は血液を原料としているため、氷食症をやめて鉄欠乏症貧血を改善していくことが必要です。

また出血を伴う出産時には、貧血の恐れがある氷食症のママだと輸血が必要になることもあるので気を付けましょう。

(産後については以下の記事も参考にしてみてください)

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氷の食べ過ぎは妊婦さん・胎児に悪影響?