大泉門と小泉門とは?赤ちゃんの病気・異変がわかる?頭蓋骨の穴の閉鎖時期は?

【医師監修】赤ちゃんの頭部にある謎のへこみのことを大泉門・小泉門と呼びます。詳しく大泉門・小泉門の意味や大きさを紹介していきます。また大泉門を押してはいけない理由のほか、大泉門・小泉門が開始する時期、大泉門・小泉門のへこみや膨らみの原因を詳しく紹介していきます。

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Contents
目次
  1. 大泉門・小泉門とは?
  2. 大泉門を押してはいけない理由は?
  3. 大泉門・小泉門が閉鎖する時期は?閉鎖しないのは病気?
  4. 大泉門のへこみ・膨らみの原因は?病気の可能性も?
  5. 赤ちゃんの頭蓋骨はとってもデリケート!

まず、大泉門を押してしまうとどうなるかのでしょうか。大泉門はその空間だけ骨がない状態になっているため、押してしまうと直接脳を押してしまうことになります。軽い力ならある程度は問題ないかもしれませんが、強い力でグッと押してしまうと脳が損傷してしまう場合があります。そうなると何らかの障害として残ってしまうこともあるのです。

富田規彦

小児科医

指の腹で軽く押した位では問題ありませんが、発達への影響はすぐには分からないので、意図的に押し込むようなことは絶対に止めましょう。

大泉門を間違って押してしまったら?

もしも、間違えて大泉門を押してしまった場合はどうしたら良いのでしょうか。軽い力なら様子を見てみても良いかもしれません。しかし間違って押してしまった場合、赤ちゃんの脳に影響があるのではないかと心配になってしまうでしょう。その場合は病院へ行き、事情を説明して診てもらってみてくださいね。赤ちゃんに何か変わったことがないかもしっかりと確認しておきましょう。

(赤ちゃんの泣き方や泣き声については以下の記事も参考にしてみてください)

赤ちゃんの泣く理由は泣き声でわかる?聞き分け方は?【動画で解説】

小泉門も大泉門と同じで押してはいけない!

小泉門は大泉門よりも早く閉鎖しますが、後頭部に位置しているため首の据わっていない赤ちゃんの頭を支えた時などに間違って押してしまいがちです。間違って小泉門を押してしまった時も、まず赤ちゃんが痛がって泣いていないか、普段の様子と変わりがないかということをしっかりと確認しましょう。

小泉門も脳を損傷しかねない場所に位置しています。普段の様子と何か変わるようなことがあれば病院にすぐ行くことをおすすめします。

大泉門・小泉門が閉鎖する時期は?閉鎖しないのは病気?

「大泉門や小泉門がいつまでも開いていて心配」という人や「なかなか閉鎖しないから病気じゃないかとても不安」という人もいるかもしれませんね。大泉門と小泉門が閉鎖していく時期や、もしも閉鎖せず開いたままでいた場合は脳の病気なのかについても紹介していきます。

大泉門と小泉門が閉鎖し始める時期は生後10ヶ月頃から

大泉門と小泉門が閉鎖していく時期の目安を紹介します。大泉門は、おおよそ生後10ヶ月くらいから閉鎖し始めるといわれています。その後1歳半2歳くらいには完全に閉鎖するでしょう。

また、小泉門は大泉門よりもだいぶ早く、生後2ヶ月から3ヶ月ごろに閉鎖すると言われています。

大泉門や小泉門が閉鎖しないのは病気?

少し閉鎖する時期が遅れている場合は、その赤ちゃんの成長スピードがゆっくりなだけかもしれません。もしも閉鎖する目安の時期を大幅に過ぎても、大泉門や小泉門が閉鎖しない場合に考えられる原因は次のことが挙げられます。

大泉門が閉鎖しない場合は、水頭症やダウン症候群、骨疾患、先天性奇形症候群などの病気の可能性も考えられます。小泉門が閉鎖しない場合は、先天性甲状腺機能低下症という病気の可能性が考えられるのです。(※3)

大泉門と小泉門が関係している病気かどうか判断する基準は?

「なかなか大泉門・小泉門が閉鎖しない…病気かもしれない」「不安になって自身で病気かどうかを判断したい」と思う人もいるかもしれません。

そういった場合、頭囲の成長曲線の範囲を大幅に超えているかどうかで判断をすることができます。そのほかにも、検診の時に保健師や小児科医に聞いてみることもおすすめします。頭蓋骨や顔貌の異常、成長や発育の遅延などから病気なのかどうか判断してもらえますよ。

(赤ちゃんの頭の大きさについては以下の記事も参考にしてみてください)

赤ちゃんの頭が大きいのは病気?検査の目安は?体験談多数【画像あり】