把握反射・吸啜反射とは何?反応がない・弱いのは異常?いつまで確認できる?

【医師監修】生まれたての赤ちゃんによく見られる愛らしい反応は、把握反射や吸啜反射といった、赤ちゃんの原始反射です。今回は、把握反射・吸啜反射の確認方法や、いつまで続くかなどをわかりやすく解説します。また、反応がない・弱い場合の障害の可能性についても紹介しますよ。

Contents
目次
  1. 赤ちゃんの把握反射・吸啜反射とは?原始反射の1種?
  2. 把握反射・吸啜反射の確認方法は?
  3. 把握反射・吸啜反射はいつまで続くの?生後何ヶ月で消失?
  4. 把握反射や吸啜反射がない・弱いのは異常?
  5. 赤ちゃんの把握反射・吸啜反射を確認してみよう!

赤ちゃんの把握反射・吸啜反射とは?原始反射の1種?

新生児によく見られる愛らしい反応は、赤ちゃんが生き抜くための反射行動です。新生児の小さな手元に指を近づけてみるとギュッと力強く握ってきます。また、口元に触れたものに吸いつくのも新生児が生まれながらに持っている原始反射の一種なのです。

原始反射って?

原始反射とは、生まれたばかりの新生児が反射的に反応することで「新生児反射」や「姿勢反射」ともいわれます。生まれたばかりの赤ちゃんが生きていくためであったり、自身の成長を促すため、本能から「握る」「吸いつく」といった反応をするのです。(※1)

赤ちゃんの脳が発達すると原始反応は消失していき、自発的に「握る」「吸いつく」といった動作ができるようになります。

把握反射って?

把握反射は「パーマー反射」ともいわれ、新生児の原始反応の一種で手のひらに何かが触れるとギュッと握りしめようとする反射的な現象をいいます(※1)。生まれて1日も経っていない赤ちゃんでも、手元に指を近づけてみるとかなりの強さで握ってきます。また、足にも把握反射はみられますよ。

北尾 哲也

小児科医

赤ちゃんの原始反射の中でも特に把握反射などは見ていて幸せを感じれるものですが、元々は人類が類人猿の時代にお母さんに抱きついて生活していた時の名残りと考えられています。 臨床的には正しい時期に反応が出て成長と共に消えていく必要があるため、反応が無い、またはいつまでも残るような事があれば一度医師に相談をしましょう。

吸啜反射って?

吸啜(きゅうてつ)反射とは、新生児が口に触れたものに対して無意識に吸いついてしまう反応のことをいいます(※1)。赤ちゃんがママの母乳を吸って栄養を摂取するのもこの吸啜反射によるものです。授乳以外のときは、おしゃぶりをチュパチュパ吸うのも吸啜反射による指しゃぶりなどを軽減していることに繋がり、赤ちゃん自身もおしゃぶりによって落ち着きます。

(原始反射については以下の記事も参考にしてみてください)

赤ちゃんの原始反射とは?反射の種類・消失時期一覧!

把握反射・吸啜反射の確認方法は?

赤ちゃんの原始反射はとても重要です。我が子にちゃんと把握反射や吸啜反射があるかどうかはどのように確認すればいいのでしょうか。その確認方法をそれぞれ説明していきます。

把握反射の確認方法は?

赤ちゃんの把握反射は、体感することが一番の確認方法です。赤ちゃんの手のひらを指で軽く触れると赤ちゃんが握ってくれるはずです。握られた指にかかる圧で赤ちゃんの力強い把握反射を実感してみましょう。

吸啜反射の確認方法は?