子供の睡眠時間の理想は?幼児の年齢別の平均や、生活リズムを改善するコツも!
【医師監修】子供の睡眠時間は気になるものですが、子供の理想の睡眠時間や、幼児の年齢別の平均睡眠時間はどうなっているのでしょう。睡眠不足が引き起こす子供への悪影響や、睡眠不足になる原因、睡眠不足の子供に出る症状、生活リズムを改善するコツも紹介します。
慢性的に睡眠不足になっている子供は自己肯定感が低く、やる気がない傾向にあります。具体的には、すぐに怒ったり「自分なんかダメだ、できない」とすぐに諦めてしまい、根気が続かないなどの言動が見られます。
怒りっぽくて癇癪を起こしやすく、自信がないため自分のことが嫌いな子供も多いです。自分の自信のなさは子供の成長妨げる原因にもなります。また、怒りっぽい子供は友達との関係がうまくいかなくなる恐れもありますので、気をつけたい症状のひとつです。
居眠りが増える
睡眠不足の子供に見られる症状のひとつとして、居眠りが増えることがあげられます。寝不足を補うために、眠気が昼間にやってくるのです。しかし、昼間の居眠りは、幼稚園や学校での活動に支障が出ることも考えられます。
居眠りで勉強について行けず、不登校になったという深刻なケースもあります。また、周囲からも「だらしない」と思われ、子供が傷ついてしまうこともあるでしょう。子供だから居眠りは仕方ないと考えず、対策をしたほうがいい症状のひとつです。
食欲がなくなる
睡眠が十分に足りていないと、子供の食欲が落ちる症状もみられます。食欲がいつもより少なかったり、子供が好きな食べ物を欲しくないといった症状が出た時は要注意です。睡眠不足は免疫力が低下しますし、食べ盛りの子供が栄養を取らないことで病気にかかるリスクが高まります。
幼児期は味覚が徐々にしっかりし、好きなものや嫌いなものが出てくる時期です。ただの好き嫌いだと思わずに、子供が食べたくない原因が睡眠不足から来ているのではないかと疑ってみた方がいいでしょう。
子供の生活リズムを改善するコツは?
子供の脳や体に深刻な影響を及ぼしてしまう睡眠不足は、どのように改善していけばいいのでしょう。改善するには子供の生活リズムを親が正しく導き、習慣にしていくことが大切です。正しい生活リズムは子供が大人になってからの健康にも役立ちます。小さいうちからしつけのひとつとして、子供に学ばせる方がいいでしょう。
改善策を5つ紹介しますので、できそうなものから挑戦してみてくださいね。
(生活リズムについては以下の記事も参考にしてみてください)
早起きをする
改善策のひとつ目は、早起きをすることです。「早起きは三文の徳」ということわざがありますが、早起きには多くのメリットがあります。早起きの大きな役割は、早起きをして朝日を浴び体内時計を調整することです。体内時計が狂うと日中ぼんやりしたり、食欲不振や不眠症になるなどの悪影響が出ます。
また、早起きすることで自然と夜も早く眠くなりますし、朝の時間に余裕ができてイライラすることも減ります。忙しくて夜に子供とのコミュニケーションの時間が取れなくても、朝一緒に朝食をとったり通勤や保育園に行く時間までの間をコミュニケーションの時間にあてることもできるでしょう。
寝る時間を親子で決める
4歳児のママ
(20代)
子供が早く寝てくれないので、とても困っていました。どうして眠ってくれないのかとある時聞いてみたら「お話し足りない」といわれ、コミュニケーション不足なのかとちょっとショックでした。今は寝る時間を決めて寝るまでの間、今日あったことを聞くようにしています。
早起きをしたくとも、寝る時間が遅ければ早起きはできません。幼児期の理想の睡眠時間は10~13時間と言われています。起きる時間から逆算して考えると、夜は遅くても20時か21時には眠らなければなりません。生活リズムを作るためにも、何時になったら寝るかを決めておくといいでしょう。
子供はすぐには眠らないので生活リズムが整うまでは大変かもしれません。しかし、生活リズムができれば、同じ時間に起きて同じ時間に寝ることが習慣になります。また、寝る時間を押し付けるのではなく親子で決めることは、コミュニケーションのひとつとなるはずですよ。
寝る前の環境を整える
男の子のママ
(30代)
寝る前に部屋を薄暗くして絵本の読み聞かせをし、今日あったこと、すごかったこと、良かったことなどを褒めて、どんな夢を見るかお話してから寝かせています。この儀式のようにしてからよく寝てくれるようになりました。
寝る前の環境を整えることはとても大切です。せっかく眠くなってきたのに、子供が興奮するようなものを見せては逆効果です。例えば、ゲームやテレビ、スマホなどにはブルーライトがあり、眠気を覚ます効果があります。就寝の2時間前には見ないようにする習慣をつけた方がいいでしょう。
また、絵本の読み聞かせなどで眠らせる場合も注意しましょう。絵本を読み聞かせるなら「今日はここまで」と最初に決めておくことが大切です。続きが気になり、眠れなくなってしまう子供もいます。
なかなか寝ない場合は、寝る前の儀式のようなものを決めることも効果的です。お気に入りのぬいぐるみと一緒に寝る、歌を一緒に歌ってから電気を消すなど、家庭によりさまざまあることでしょう。これをしたら眠ると決めておけば子供も寝付きやすく、昼間の行動に悪影響を起こしにくい傾向にあります。
富田規彦
小児科医
寝室が暑かったり、寒かったり、外からの光や音も、睡眠を妨げる原因になります。空調やカーテンの工夫など、落ち着いた環境を整えてあげましょう。
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