母乳が出ない…。原因は?授乳の『コツ』を知れば一瞬で悩みが解決できる!

【医師監修】思うように母乳が出ないと悩んでいませんか?母乳が出る仕組みをはじめ、悩みを解消する授乳のコツや、母乳が出ない原因別の対処法について紹介します。母乳が出ない時期を乗り越えた先輩ママたちの【体験談】から、母乳が出ない悩みを解決する糸口を探ってみましょう。

Contents
目次
  1. 母乳が出る仕組みを理解しよう!
  2. 母乳が出ない悩みを解消する授乳のコツ
  3. 母乳が出ない原因別の対処法
  4. 母乳が出ない時期を乗り越えた先輩ママたちの体験談
  5. 母乳育児でおっぱいが出なくても気にし過ぎないで

母乳が出る仕組みを理解しよう!

母乳育児がしたいけれど、母乳が思うように出てくれないと悩むママは多いです。そもそも母乳が出る仕組みを知っているでしょうか?まずは母乳がどのように出ているのか、その仕組みを知るところから始めましょう。

成分はママの血液

母乳はママの血液からできていることを知っていますか?乳房には乳腺葉と呼ばれる母乳の製造工場があります。そこに血液が流れ込んでくることによって、赤い血液が白い母乳へと作り替えられているのです。製造工場からはたくさんの管が出ていて、そこを通って乳頭に流れ込んできます。赤ちゃんがママのおっぱいを吸うと、乳口から母乳が出るという仕組みです。(※1)

赤ちゃんが吸うと母乳を作るためのホルモンが分泌される

赤ちゃんが乳頭に吸い付くと、ママの脳から「母乳を作りなさい」という命令を出すホルモンが分泌されます。ホルモンは二種類あり「プロラクチン」と「オキシトシン」と呼ばれています。(※1)

プロラクチンは、母乳を吸われると「また作りなさい」という指令を出し、母乳量を維持する働きをします。またオキシトシンは乳頭の筋肉を収縮させて母乳を押し出し、赤ちゃんが飲みやすくする作用があります。オキシトシンの働きは、それだけではありません。お母さんと赤ちゃんに幸せを感じさせる作用もあるのです。

ママと赤ちゃんで練習を積むと出やすくなる

母乳は出産すると自然に出るようになっていると思っている人は多いでしょう。しかし新生児の頃は、赤ちゃんもママも最初は上手に授乳をすることができません。赤ちゃんも吸い方が下手ですし、ママも吸わせ方が下手だったりします。それによって母乳が出ないと悩むママは多いです。

生まれてすぐから生後28日くらいまでの新生児期には、ママが飲ませ方を工夫しながら、赤ちゃんと授乳の練習をすることが大切です。赤ちゃんの飲み方が上達することで、母乳もスムーズに出るようになっていきます。授乳スタイルには何通りかありますが、ママのおっぱいの形や赤ちゃんの口の形などによって合うスタイルがあるはずですよ。

母乳が出ない悩みを解消する授乳のコツ

母乳だけで育てたいのに、赤ちゃんが満足するほど出てくれないなど母乳が出ない悩みを抱えるママは多いものです。月齢やおっぱいの状態など理由はさまざまでしょう。しかし、授乳のコツが押さえられていないのかもしれません。母乳が出ない悩みを解消する授乳のコツを紹介します。

くわえ方は深く

新生児期で母乳が出ないと悩むママに多いのが、乳頭のくわえさせ方が浅い授乳スタイルになってししまっていることです。乳頭のくわえ方が浅いと、乳首が痛くなりやすかったり、母乳の出方もイマイチだったりします。授乳の時に深くくわえられているか、以下の4つをチェックしてみましょう。

①ママと赤ちゃんのお腹が密着している
②赤ちゃんの鼻がつぶれていない
③赤ちゃんの口がラッパのように開いている
④下あごがママのおっぱいにくっついている

くわえ方が合っているのかよくわからない時は、一度助産師さんに確認してもらうのも手です。助産師さんはママのおっぱいの形を見て、合う授乳スタイルを教えてくれたりもします。授乳スタイルを変えることで、母乳の出がよくなることもあります。

色々な角度から飲ませる

授乳というと、赤ちゃんを横抱きにして行うのが一般的なイメージでしょう。でも実は授乳スタイルは大きく分けて4つあります。ひとつのスタイルばかりをしていると、吸いにくい位置の乳腺や乳管が詰まってしまい母乳トラブルになりがちです。色々な角度から飲ませることで母乳トラブルの防止にもつながりますし、母乳の出もよくなります。

■横抱き
赤ちゃんを横に抱いて授乳するスタイルです。横抱きは、赤ちゃんとママのお腹が密着していることが大切です。飲んでいる赤ちゃんの顔を見られるのが大きなメリットの授乳スタイルです。

■縦抱き
赤ちゃんをママの脚にまたがらせて、縦に抱っこして飲ませる授乳スタイルです。首が座るまでは、しっかりと首を支えてあげましょう。また縦抱きもママと赤ちゃんのお腹が密着していることがポイントです。

■フットボール抱き
クッションなどを使って、赤ちゃんの口の位置を乳房の高さに合わせ、赤ちゃんをわきで抱えます。フットボールのような抱え方になります。おっぱいの高さがあまりないママにおすすめの授乳スタイルです。また、あまり普段強く吸われない角度の乳腺が刺激されるので、時々行うと母乳トラブルの予防になります。

■交差横抱き
飲ませるほうの乳房と逆の腕で赤ちゃんの首の後ろから背中にかけてを支えて斜め抱きにします。深くくわえることが難しい新生児の頃~生後2ヶ月くらいの赤ちゃんに向いています。

泣いたら飲ませる

新生児の頃は赤ちゃんも吸うのが上手ではないですし、ママも乳首がかたくて母乳が出にくい状態だったりもします。そのため新生児の頃は、泣いたらおむつなどを確認した後におっぱいを飲ませるようにし、練習をたくさんするようにしましょう。

回数を重ねるごとに、ママも赤ちゃんも二人に合った授乳のコツをつかんでいきます。気づいたら、母乳が出ないという悩みが解消されていることもあるでしょう。

母乳が出ない原因別の対処法