子どものADHD症状チェックリスト!原因や治療法、年齢別の対応の仕方も!

子どもの言動でおや?と感じたママに、ADHD(注意欠陥・多動性障害)とは?という疑問をはじめ、日常生活でのADHDチェックリストを紹介します。子どものADHDの原因や、治療法、《1〜5歳》《6〜12歳》《13〜18歳》など年齢別の対応の仕方も紹介します。

Contents
目次
  1. 子どものADHD(注意欠陥・多動性障害)とは?
  2. 子どものADHD症状チェックリスト!日常生活での行動など
  3. 子どものADHDの原因は?
  4. 子どものADHDは治る?治療法は?
  5. 子どものADHDの年齢別の対応方法
  6. 子どものADHD(注意欠陥・多動性障害)について理解しよう

子どものADHD(注意欠陥・多動性障害)とは?

ADHD(Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder)とは、不注意・多動性・衝動性の3つの症状が特徴の、行動に障害がある発達障害の病気です(※1)。知的障害ではありませんが、行動に問題があるため学習に影響が出たりすこともあります。

7歳以前の小児期に全学童の約5%が発症し、脳の発達にともない12歳ごろから減ります。成人のADHD患者は約2.5%程度と言われ、男女比では約2:1で男子に多い傾向です。具体的にどのような症状が見られるのか、三つの症状を見ていきましょう。

集中力が続かない不注意の症状

不注意の症状とは、勉強など本人のやる気が出づらいことに集中力が続かず、すぐに気がそれてしまい、途中で投げ出してしまう行動が主です。逆に興味のあることには集中しすぎるため、話しかけても耳を傾けず切り替えが難しい傾向にあります。(※2)

また、途中で注意がそれるため物をなくしやすく、忘れっぽいので、親は何度も同じことを言わないといけないでしょう。反抗期かとも思いがちですが、決してそうではなく、本人の理解力不足でもありません。不注意の症状は一つの発達障害と言えます。

落ち着きがない多動性の症状

多動性とは、無意識に体が動いてじっとしていられなかったり、黙っていなくてはいけないときにおしゃべりが止まらなくなる体と口の多動の症状を言います(※2)。幼稚園の読み聞かせの時間や、学校の授業中で座っていられず走り回ることが多いとき、また一方的に止まらないおしゃべりを繰り返すときは、ADHDの可能性を疑うママも多いようです。

幼児期はADHDでなくとも、活動性が高く、性格的に落ち着きのない子どもはいるため、判断に難しい場合もあります。体が動いてしまうことを抑えることができないので、日常生活で打撲や擦り傷などの怪我も多い傾向にあるので、注視しましょう。

考える前に行動する衝動性の症状

衝動性とはその名の通り、行動を起こしたことでどうなるかを考えずに、すぐに行動にうつしてしまう症状です(※2)。道路の真ん中に気になるものが落ちていたら、危険をかえりみずに取りに行こうとしたり、相手が傷つくかもしれないと想像せずに思ったことを口に出す傾向にもあります。

子どもが危険な行動をとると、親としては頭ごなしに怒ることもありますね。相手を思いやる気持ちになる前に言葉に出してしまうことも、ADHDの症状の一つだと考えると納得がいくでしょう。

子どものADHD症状チェックリスト!日常生活での行動など

不注意・多動性・衝動性の三つの症状は、子どもが周囲を困らせようと意図的にしているわけではなく、ADHDの特性によるものです。子どもの言動を見て、もしかしたら?と思い当たることがあったら、まずはADHD症状のチェックリストで子どもの日常生活の言動を一つ一つチェックしてみましょう。

朝/登校前の行動

朝起きて幼稚園・保育園・学校に行く前の子どもの日常の様子をチェックしてみましょう。問題行動はなく、スムーズに出かけることができるかがポイントです。チェック項目は以下です。

□朝は声をかけたら速やかにベッドから起きられるか
□歯磨き、洗顔、着替えなどの朝の準備中に別のことを始める傾向にないか
□家族で朝の準備が重なったとき、順番を待つことができるか
□朝食時には、時間を見ての行動など年齢相応の行動ができるか
□朝の登校前に兄弟や家族と、トラブル・言い争いなく過ごせるか
□用意していたものを玄関に忘れるなどの行為が多くないか
□登園、登校中に遅刻してはいけない意識を持って行動しているか
□朝、お友達が迎えにきて登校する際、平気で友達を待たせることはないか

幼稚園/保育園/学校での行動

ADHDやアスペルガーなど子どもの発達障害を見極めるには、幼稚園・保育園・学校の集団の中での子どもの行動を見るとわかることが多くあります。参観日での様子をチェックしたり、先生に日常の行動を聞いてみましょう。

□幼稚園/保育園/学校は好んで行っているか
□課題に取り込んでいる際、立ち歩く・走り回る・どこかに行ってしまうことはないか
□与えられた課題の途中で、別のことに手を出すことはないか
□お友達と遊ばないで一人で何時間も遊んでいることはないか
□ペンをカチカチならす・貧乏ゆすりなどの落ち着かない行動はないか
□歩くたびに友達や机などに触れてまわるなどの行動はないか
□静かにしていないといけない時間に、突然大声を出すことはないか
□話を聞かないといけない時間に、おしゃべりが止まらないことはないか
□聞かれていることが終わらないうちに答えてしまうことはないか
□ペンや消しゴムをひたすら改造するなどこだわりのある行動はないか
□机の中やかばんの中がプリントだらけなど整理ができないことはないか
□運動会や学芸会などで、走り回るなどのおかしな行動はないか
□幼稚園/保育園/学校で受け入れてくれる友達がいるか

放課後の行動

放課後の子どもは、友人と共に帰ったり遊びに行くなど、さまざまな行動を見ることができます。周囲とのトラブルや忘れ物が多くないかなどの日常を以下チェック項目で確認してみましょう。

□幼稚園/保育園/学校での出来事を保護者に伝えられるか
□放課後も友達と集団行動がトラブルなくできているか
□友人とのトラブルで相手の親から苦情が多くないか
□日常生活で先生から子どもの言動を注意されることは多くないか
□放課後の遊びで怪我をすることが多くないか
□友達と共にスポーツなどの課外活動に自信を持って参加できているか
□宿題や洗濯するものなど、家に持ち帰るべきものを忘れてくることが多くないか
□親に伝えないといけないことを忘れずに伝えられているか
□まっすぐ家に帰らず、フラフラと寄り道が多いことはないか
□文具など落とし物やなくしものは多くないか

夕方の行動

友人と過ごした一日が終わり、自宅に帰ってからの子どもは疲れていることもあり、安心できる自宅にいることで、発達障害の症状が強く出ることがあります。チェックした項目が毎日のように続く場合は注意が必要です。

□自宅で問題なく宿題ができているか
□子どもと買い物に行った際、欲しい物があると激しくダダをこねることはないか
□帰宅後、兄弟や家族と常に言い争いをすることなく家族生活を送ることができるか
□身の回りの整理が著しくできないことはないか
□かんしゃくを起こしやすくないか
□一度イライラするとそれが止まらなくなることはないか
□数分前に注意されたことを何回も繰り返すことはないか
□入浴、夕食、就寝など呼びかけた際に、好きなことに集中し切り替えが難しいことが多いか
□夕食時、家族と落ち着いて会話できるか
□夕食を食べ終わらないうちに動き回ることはないか