子供の結膜炎の症状は？原因・治療法、うつる・うつらない種類の見分け方も！

細菌性結膜炎の場合は、原因となった細菌に対して効果のある目薬を使用することで、比較的早く治癒していきます（※1）。ただし、最近の種類によっては、抗菌剤が効かない場合があります。菌の種類を詳しく検査して違う種類の抗菌剤を試す必要もあるでしょう。

子供の結膜炎には、うつる結膜炎とうつらない結膜炎があります。うつる結膜炎として代表的なのはウイルス性結膜炎です。中でも、流行性角結膜炎、咽頭結膜熱、急性出血性結膜炎がうつる結膜炎として気をつけるべきでしょう。それぞれの特徴的な症状を把握しておくことで、うつる結膜炎かどうかの判断材料になります。

流行性角結膜炎は、通称「はやり目」とも言われる、アデノウイルスに起因する結膜炎です（※1）。結膜以外に、黒目の部分を覆っている角膜にも症状が起きます。目の充血や腫（は）れ、痛みなどが起きます。かなり症状が強いのが特徴で、時には目やにで目が開かなくなる場合もあるでしょう。

流行性角結膜炎が原因で、角膜の部分に細菌感染を引き起こしてしまうケースもあり、悪化すると視力に影響を及ぼすこともあります。目やにが非常に多かったり他の症状も強かったりした場合は、流行性角結膜炎を疑って病院を受診してください。

流行性角結膜炎は非常に感染しやすいため、学校などは出席停止となります。

咽頭結膜熱は通常プール熱とも言われる、プールに入った子供たちの間で感染が広がりやすいアデノウイルスが原因となる感染症です（※1）。結膜炎だけでなく、発熱、喉の痛みといった風邪のような症状も一緒に現れるので、うつる結膜炎かどうかの判断材料となるでしょう。

流行性角結膜炎と同様、感染した場合には出席停止となります。

急性出血性結膜炎は、白目が真っ赤になる症状が特徴的なエンテロウイルスが原因の結膜炎です。結膜の下で出血が起きるため、白目に血がにじんだような状態になり、パパやママが驚くケースも多くあります。ただし、この出血はやがて吸収し、なくなっていくので心配はいりません。

急性出血性結膜炎も周りの人にうつる危険性が高い結膜炎のため、感染した場合には出席停止となります。特徴的な結膜下出血のほか、目やにやまぶたの腫れが見られた場合には、急性出血性結膜炎を疑って医師の診断を受けてください。

一部の細菌性結膜炎にも注意しましょう。

細菌性結膜炎は、皮膚などにも常に存在している常在菌が原因になって起こります。免疫力や抵抗力が落ちた時などに発症するので、人にうつることは基本的にはありません。しかし、淋菌やクラミジアなどの細菌が原因になる結膜炎は、うつることがある上に薬も効きづらいので注意してください。

これらは性感染症の原因菌のため、親に起因する場合が多いでしょう。親が性感染症に感染していることが疑われる場合に結膜炎を発症したときは、早急に診察を受けてください。

子供が結膜炎を発症すると、病院に連れて行った方が良いのかどうか、迷ってしまう場合もあるでしょう。子供が結膜炎になった場合に、病院に行くべき目安を紹介します。

結膜炎にはさまざまな原因があり、基本は受診することで安心できます。

結膜炎にはアレルギー性と感染性があり　アレルギーが原因とわかっていて自宅で対処できるのであれば、特に受診しなくても良いでしょう。しかし、特にウイルス性の結膜炎の場合はまわりの子供にうつしてしまうリスクや、学校などへの手続き上、基本的には受診をした方が良いでしょう。

片目だけに充血が起こり、膿（うみ）のような目やにが出る場合には、細菌性の結膜炎の可能性が高いでしょう。まずは市販の抗菌目薬を試してみて、症状が改善しない場合は薬が合っていないのでしょう。そのような場合は早めに受診してください。

不快な症状は抑えることも大事です。子供にとって、目のかゆみや痛みはストレスになります。特に幼い子供にそのような症状があると、気になって目をこすってしまうこともあるでしょう。最悪の場合、目に傷を作って、視力に影響を及ぼす可能性もあります。

子供にとっての不快な症状があるようなら、早めに受診をして適切な対処をしてもらった方がいいでしょう。