【医師監修】妊娠8週目で心拍は確認できる?腹痛や出血は?流産の確率も!

妊娠3か月に入った8週目に心拍の確認が取れないとどうなるのだろう、不安なママもたくさんいらっしゃると思います。初期に起こる腹痛や出血で不安なママも多い事でしょう。不安定な妊娠8週目がどのような時期なのか、マイナートラブルも含めご紹介します。

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専門家監修
カズヤ先生
現在11年目の産婦人科医です。国立大学医学部卒業。現在は関西の総合病院の産婦人科にて勤務しています。本職の都合上、顔出しできませんが、少しでも多くの方に正しい知識を啓蒙していきたいと考えています・・・
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Contents
目次
  1. 妊娠8週目とはどんな時期?
  2. 妊娠8週目お腹の中で起こっている変化
  3. 心拍の確認は遅くても8週目までにできる!?
  4. 妊娠8週目の腹痛の原因とは
  5. 妊娠8週目の出血の原因とは
  6. 妊娠初期に起こり得る心配の少ない出血
  7. 妊娠の継続が困難な出血
  8. 妊娠8週目の流産の確率
  9. 妊娠8週目はつわりのピーク!
  10. マタニティウエアの準備をしましょう
  11. タイプ別マタニティブラの使い分け
  12. 妊娠中に気を付けたい事
  13. この時期に母子手帳をもらいます
  14. 変化の多い妊娠8週目は体調を最優先に生活しよう

妊娠8週目は妊娠初期と言われ、腹痛や出血などが比較的多いとされる時期です。ですから多少の痛みであればパニックになる必要もなく落ち着いてその痛みが継続されるのか、すぐに終わるかなど様子を見る必要があります。そんな初期の腹痛についてさらに細かくお伝えします。

妊娠初期に起こり得る心配の少ない腹痛

腹痛と一口に言っても色々な痛みがあります。痛みは初期によく見られるお腹の痛みは、以下に挙げるものが代表的です。しかし、比較的心配する必要が小さく、一時的で継続するような痛みではありません。

●キュッとするような軽い痛み
●生理痛に似た痛み
●下腹部を引っ張られるような痛み
●お腹から腰にかけて起こる鈍い痛み

これらの痛みは子宮の成長により靭帯が引っ張られて起こる痛みや、妊娠したことでプロゲステロンというホルモンが分泌され子宮を膨張させるのでこのせいで引っ張られる感じや下腹部から腰にかけての鈍い痛みを感じるようです。

カズヤ先生

産婦人科医 

切迫流産との区別は素人は出来ないのでかかりつけ医を受診することをお勧めします。

流産の可能性のある腹痛

稽留流産以外の進行性流産の場合、痛みも強く普段とは違うな、とママ自身も異常を感じるはずです。以下のような痛みが出た場合は落ち着いて病院へ電話をし、対応を指示してもらいましょう。

●普段よりも強く攻撃的な痛みを下腹部に感じる
●ズキズキとした痛みが下腹部にある
●痛みが落ち着かず継続している
●かがみこみたくなるようなギューっとした締め付けを感じる

痛みが強くなると不安も大きくなりあたふたとパニックを起こしがちですが自己判断はせずに落ち着いた行動をしましょう。

カズヤ先生

産婦人科医 

症状から切迫流産とそれ以外を区別することは困難なので、下腹部痛があればかかりつけ医を受診する必要があります。

腹痛と一緒にこれらの症状が出る時は注意

妊娠初期は様々な事が初めてでそれに順応していこうと体も変化していくことで痛みや出血があってもおかしくない時期ですが、以下のようなことが腹痛にプラスされる時は注意が必要です。

●出血
●つわりがピタッとなくなる
●妊娠初期症状と言われる睡魔やだるさなどがなくなる
●腰痛
●基礎体温が低下する

おかしいな、と感じたときに早目の受診で赤ちゃんが確認できたり心拍が正常であれば切迫流産と診断されても妊娠の継続は可能です。

(妊娠初期の流産のリスクについては以下の記事も参考にしてみてください)

妊娠2ヶ月目!流産リスクは?症状・つわり、気をつけること! | AKANBO[あかんぼ]

腹痛と便秘

妊娠初期は多くのママが便秘になりやすい時期です。妊娠したことで多く分泌されるプロゲステロンというホルモンですが、胃や腸の筋肉の働きを鈍くするので腸の蠕動運動が満足に行えず便秘になってしまいます。また妊娠初期はつわりもありバランスよく食事をとる事が出来ません。それによってつわりやつわりで満足に食事を行えない事がストレスになったり妊娠に不安を感じ、その不安が精神的ストレスとなり便秘につながる事もあります。

便秘が原因で起こる腹痛は体勢を変えたり安静にしていても治らない事が特徴です。なぜなら妊娠中の便秘による腹痛の原因は硬くなってしまった便で、その便が周りの臓器を圧迫して痛みとなるので、体勢を変えても便がスムーズに排出されなければ痛みも治まりません。つわりで水分をたくさん取りずらかったり食事で便秘の改善を測れないようなら、なるべく緩やかな洋服を着て腹部を温め血行を良くしましょう。血行が良くなることで腸も活動しやすくなりガスが抜けやすくなります。

このような対処法を行いながらお腹を軽くマッサージすることで便も出やすくなっていきます。痛みも温めることで軽減されることでしょう。

腹痛と下痢

この頃に下痢に悩むママも多いようです。妊娠中でなくても下痢になると腹痛を伴いとても辛いですね。妊娠中はなおさら近くに赤ちゃんがいると考えるので赤ちゃんに影響が出たらどうしようと下痢になるたびに腹痛と冷や汗に耐えてるという話をよく聞きます。ですが下痢が原因で流産を引き起こしたり赤ちゃんに何かあるという事はほとんどありません。

妊娠中は様々なホルモンが分泌されます。その結果ホルモンバランスが崩れやすく便秘や下痢にもなり易くなります。どのような原因であれ、下痢が起こる時はたいてい腹痛も伴いますので、焦らずに今起きている腹痛がどのような腹痛なのかを見極める必要があります。下痢が頻発し辛い場合や出血がある場合など少しでも気がかりなことがあればすぐに受診しましょう。