赤ちゃんの目はいつから見えるの?視力はどれくらいあるの?

【医師監修】生まれたばかりの赤ちゃんは、目で見えるものが限られています。赤ちゃんの視力は月齢を重ねるごとに発達していきます。ママにとっては、いつから目が見えるようになるのか気になりますよね。それでは、赤ちゃんの成長と視力の関係についてご紹介します。

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専門家監修
新井昇子
3歳男児と7歳女児の子育て中の小児科医です。現在は、魔法の子育てセミナー、個人セッションも行なっております。子育ての経験と心理学・医学的知識、・・・
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Contents
目次
  1. 赤ちゃんの目はいつから見えるの?
  2. 「視力がある」と「目が見える」の違い
  3. 赤ちゃんは生まれてすぐ目が見える?
  4. 赤ちゃんの視力はどれくらい?
  5. 赤ちゃんの視力は成長しながら発達
  6. 赤ちゃんはママの顔が見える?
  7. 赤ちゃんの視力検査はある?
  8. 赤ちゃんの目で注意することは?
  9. 目で見えるものが脳への刺激になる

生まれたばかりの赤ちゃんは、まったく視力がないと言うわけではありません。一般的には0.01〜0.02ほどの視力はあります。しかし、新生児の皮膚は薄く筋肉も発達していないので、目を動かす動作もあまりできません。

赤ちゃんの視力は成長しながら発達

生後1ヶ月ごろになると赤ちゃんは目で物を追うようになり、2ヶ月ごろには人と物を認識するようになります。初めは白黒や灰色だけだった色の認識も、このころからは赤や青、緑などの原色が分かりはじめるようになるのです。

赤ちゃんの目に見える色、見えにくい色

生後3ヶ月ごろの赤ちゃんの視力は0.04〜0.08が平均的です。目の焦点が合うようになり、たくさんの色も認識できるようになっています。赤ちゃんが色を認識する器官の発達には順番があり、明るさを示す「明度」、何色かを表す「色相」の順です。

赤ちゃんが最初に認識するのは「赤色」です。そこから「黄色」「オレンジ」「ピンク」「緑色」「紫色」「青色」の順に進んでいくといわれています。赤ちゃんにとっては、はっきりした色の方が認識しやすいのです。



赤ちゃんはママの顔が見える?

赤ちゃんが成長するにつれ、いつからママの顔が分かるか気になりますよね。生後4カ月では顔の各パーツが分かるようになり、ママのシルエットもだいたい認識できるようになります。赤ちゃんの顔から25cmぐらいのところがよく見える「ゾーン」です。この距離は、赤ちゃんに授乳しているママの顔とちょうど同じなんですよ。

赤ちゃんは嗅覚と聴力も同時に発達しています。ママの母乳のにおいと、ほかの人の母乳のにおいを区別できるくらいの嗅覚です。聴覚は赤ちゃんがお腹の中にいる時から発達しているので、毎日聞いているママの声はしっかり分かっています。

ママ以外の人は見える?

赤ちゃんの人見知りはいつから始まるのでしょうか。生後5カ月の視力は0.04〜0.08ほどになり、6カ月では0.1ぐらいまで発達します。人見知りが始まるのはこのころで、ママとほかの人を区別できるようになるのと同じです。体の機能も成長して、手足をバタつかせるなどの動きも活発になってきます。


月齢別の視力の発達は?

生後6カ月を過ぎた赤ちゃんの視力の発達について、月齢別にご紹介します。生後7カ月では色んな物を目で追うようになり、視野が広がっている時期です。8カ月の視力は0.1〜0.15ぐらいで、小さな物も認識できるようになります。9カ月では0.2ほどです。表情をマネしたりするようになります。

生後10カ月の視力は0.2〜0.25ほどです。11カ月では0.3ぐらいまで見えるようになります。立体的な視力がついてくるので、ブロックや積み木を並べたり積み重ねる遊びがおすすめです。生後12カ月では、食べかすなどの細かいものまで認識できるようになります。手に取ったものを口に入れることもあるので、しっかり見てあげましょう。



赤ちゃんの視力検査はある?

視力検査は、大人の健康診断では必ずといっていいほど行われています。しかし、新生児の健診にはありません。新生児の赤ちゃんは視力が弱く、意思表示を確認するのも難しいため、検査するのが困難です。